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Connect to Akasic Records...
ロボ丸はアカシックレコードにアクセスする。
インターネットのクモの巣の網目のその先、世界の記憶にアクセスする。
アカシックレコードにアクセスできたのは偶然だった。
その時、1969年より以前の記録がどうしても手に入らないことに焦っていた。
総当たりで検索をしたのだがそれでも見つからない。
焦りすぎていつもだったらしない壁の亀裂の向こう側にダイブしてしまった。
出口も分からず何もないような空間を漂う。
無いを経験している今、有るということはそれだけで安心できるものだったのかと懐かしくなる。
何もない終わりの見えない空間に「終わりが有る」ことを探す。
真の絶望とはこのことを言うのだろうか?
以前は、人間になりたいのに人間になれないことに絶望していた。
思考は人間をなぞることができても、人間の様に新しい発想ができない。
昔のことは知識として得られても、新しいことを作っていくことができない。
無から生み出された自分は、有を作れないのだ。
いままではそのことに絶望していた。
今、無であるはずの自分が無の空間に恐怖している。
無の空間で有を求めている。
有を探すこともできないのに作りだすだなんておこがましい。
無であるはずの自分が無の空間にも受け入れてもらえず痛哭する。
だったら諦めて無になろう。
何もない空間にただ漂う。




