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うるさいあいつ、マンドラゴラのたくさんいるところにやってきた。
カイの目がキラキラしている。
「強い魔力を感じる。
マンドラゴラの群生地とは珍しい。
こんなところを知っているなんて……ワンコロはすごいな。」
カイの言葉にウンチク大好きなロボ丸が答えている。
「マンドラゴラハナス科ノ植物デスノデ連作障害ニナリヤスイデスカラネ。
コレダケノ群生地ハカナリ珍シイトイウコトニ同意イタシマス。
コレハワンコロ様ノ日頃ノ探求心ノ積ミ重ネデスネ。サスガト言エマス。」
嬉しいけれどこの程度で褒められたいわけじゃない。
もっと活躍して褒められたいのだ。
この程度で褒められるのがストップしてしまうといけない。
ちゃんと活躍できるところをアピールせねば。
「マンドラゴラは犬が引っぱって引っこ抜くといいんだって。
ワンコロは狼だけれど、犬の上位互換だからワンコロが引っぱるね。」
と、マンドラゴラの根元の所に光で編んだ紐を一本一本巻きつける。
「ワンコロ様ハ一気ニ引ッ張ルオツモリデ?
マンドラゴラハ引キ抜ク時ニ大変大キナ声ヲ出スト言ワレテイマス。
人間デハ耐エラレヌタメ犬ニ引カセルトノコトデスガ大丈夫デスカ?」
心配したロボ丸にワンコロは自信あり気に答えてあげる。
「狼だから大丈夫。
こいつすごくうるさいからみんなは遠くに離れていて。」
はやくはやくとみんなを急かして遠ざける。
しっかり遠くに行ったことを確認して、ワンコロはうるさいあいつを引っぱることにする。
ワンコロは大きいからだの時も小さいからだの時も力は変わらない。
でも、小さいのは弱いとみんなは思っているみたい。
だからいつもはひよこのつもりで力を使っている。狼だけど。
今日はいつもの力で引っぱるが、ちょっと弱い演技をして引っぱることにする。
うんしょうんしょ。
ちょっと弱いアピールをしてから一気に駆け出す。
うるさいあいつに巻き付けた紐はしっかりとからみつけて。
ほんの少しだけ抵抗を感じたがそのまま駆ける。
ギャーーーーーー
グォーーーーーー
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¥¥¥¥¥¥¥¥
ララララララララ
ギュルーーーーー
ほんとうるさい。
こいつらいろんな声で鳴く。
うるさいやつらの声が聞こえなくなったのを見計らってみんなの元にいつものようにかわいく歩き出す。
ワンコロは気遣いのできるやつなのだ。




