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恋友の愛  作者: 桜音
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探し物ー4ー

『加藤龍馬の面会をしたいんですけど…』

『あ、はい。ではこちらの紙にご関係とお名前を書いてこちらのボックスに入れてください。書き終わりましたら、ご面会可能になります。加藤龍馬さんはあちらの202号室になります。』

『はい…』

正直、これは書く必要があるのかと恋華は思いながらボールペンを手にした。

(関係……)

自分の名前を書き終えると『ご関係:』と書かれた枠があった。


『友人…でいいんじゃない?』

『え、うん』

隣にいた優也がボソッと呟いた。


『よし、じゃあ行こうか』

『他月と柚は遅れてくるって』

『わかった。』


恋華は202号室の扉の前で止まった。

『ふぅ…』

恋華の心拍数は加速して、冷や汗まで出てきた。

(緊張してきちゃった…)

『れんちゃん、大丈夫だよ。』

『え…?』

真姫は『えへへ』と笑って誤魔化していた。

恋華は真姫に笑い返して、扉の取っ手に手をかけた。


ガラガラ…


扉を開けると目の前にはベッドが6つあった。

右の奥のベッドだけカーテンで締められていた。

『あれ…かな?』

『そうかもね』

3人は静かに奥へ進んだ。


『龍馬…?』

カーテンを開けると、両耳がガーゼで覆われて左腕に包帯を巻いた龍馬が驚いていたがすぐに目つきが悪くなった。


少しして龍馬は、携帯を取り出して何かを打ち込んでいた。


『なんで来たんだよ』

バッと携帯画面を見て、龍馬の顔は少し怒っていた。


優也は、携帯に

『心配だったから』と素直に答えた。


『もう、関係ないだろ。帰って』

龍馬は、携帯画面を恋華達に押し付けた。


『素直じゃないな。わざわざ来てやったのにありがとうの言葉もないのかよ。』と優也は携帯画面を見せて龍馬を睨みつけながら言った。

龍馬は、少し驚いて視線を背けた。


『もう帰ろう。来て損した。』

優也は、恋華達に言って龍馬に背を向けた。


『私は残ろうかな』

恋華は、携帯を握りしめた。

『少しだけでいいから、龍馬と話したい』

『ふーん。じゃあ、僕は帰る』

『れんちゃん、2人で話したいよね。私も帰る。柚と他月にも言っておくね。じゃあね』

真姫と優也は手を振って行った。


『帰れよ』

龍馬は、携帯を見せた。

恋華は、携帯を取り出して『ごめんね。迷惑なのは知ってるけどほんの少しだけ話したいの』と携帯画面を見せた。


『話ってなに?俺が他のやつと付き合ってるってこと?』

龍馬は、携帯を見せた。

『少し似てるかな。また仲良くなりたいなって思ったの。龍馬が嫌ならいいけどね』

恋華は近くにあった椅子に腰をかけて、少し笑って携帯を見せた。

『なんで?俺、お前のことフったんだよ?もう別れたいって。そんなやつとまた仲良くなりたいとか相変わらず馬鹿だな』

龍馬が少し笑ってくれた。付き合ってたころよりは、薄い笑顔だったけど久しぶりに龍馬の笑顔を見た。


『龍馬はもう私のこと嫌いかも知れないけど、私はまだ龍馬のこと好きだから。だから、付き合えないかもだけど、友達にはなりたいなって。』

恋華は携帯を見せた。

『お前、まだ俺のこと好きだったんだ。』

龍馬は、携帯を見せている方の手が震えていた。それと同時に龍馬の顔は驚いていた。

『うん。引きずってて重いって思うかもしれないけど、まだ好きだよ。当たり前じゃん』

恋華は、ニコッと笑った。

『ばか。何言ってんの』

龍馬の手は相変わらず震えている。

『それで、友達でいてくれるの?』

恋華は、聞き返した。

『考えとく』

龍馬が顔を背けた。

『そっか。話はそれだけだよ。お大事に』

恋華は、椅子から立って龍馬に背を向けた。

その時


ドンッ!


後ろから何かを叩くような音がした。

後ろを振り向くと龍馬が少し息を切らして恋華のことを見ていた。


恋華は携帯を取り出して『どうしたの?』と打った。


『ごめん。こっちきて』

と龍馬は、自分の携帯を見せた。


恋華は恐る恐る龍馬のベッドの近くまで行った。

『……!!』

そのとき、龍馬は恋華を右手だけで強く抱きしめた。


『え、え、え!?なにやっての!?龍馬!?』

龍馬には聞こえるはずないのに恋華はもがいてしまった。


龍馬は、恋華を離すと

『俺、恋華のこと考えてなかった。自分勝手なのはわかってるけどまた俺と付き合ってほしい。無理なら無理でいいから。やっぱり俺はお前が好き。』龍馬は、優しい顔で恋華に携帯の画面を見せた。


『遅すぎ。ずっと待ってたんだから!』

恋華は号泣だった。溢れる涙を抑えるので必死だった。


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