あなたと出会えて…
つぎの日…
(今日の授業は、面白くないなぁ…)
6時限目で、かなり眠くなる。
(てか、この単元昨日で終わりって言ってたじゃんか…)
国語の授業は、ほんとに面白くない。
しかも恋華が苦手な先生で、あまり目を合わせたくなかった。
(それに雨だし…)
窓越しから見える空は、雲でいっぱいで雨が本降りだった。
桜の木も雨に打たれて地面に落ちている。
『ふわぁ…』
あまりにも眠たくてあくびが出てしまった。
『塩谷さん。なにあくびをしてるんですか。』
『ご、ごめんなさい…』
クラスの人の視線が一気に私のほうに向いた。
(こんなに怒られるのって緊張したっけ…)
みんなの視線は冷たくて、真冬に冷たい水をかけられたような感覚だった。
いつも味方についてくれた、真姫と他月はどんな反応なのか少し気になってしまうが、いろんな人の頭で見えにくかった。
『はぁ…あなた、1年の時からそんな調子でしょ?テストも頑張らなきゃいけない点数なのに…。授業態度まで評価を下げるの?あなたの進路がどのようなのかは知らないけれど、今のうちに頑張らなきゃ社会に出て大変よ?』
『はい…』
(なんで、こんな人が見てるところでそれを言うの?)
『もう少し努力をしなきゃ、まともな人間になれませんよ?わかりましたか?』
『……はぃ…』
悔しくて泣きそうだっけど、歯を食いしばった。
(バカなことくらい私だって知ってるし。だからってみんなの前で言わなくてもいいじゃん。恥ずかしいじゃん。私だってバイトとか部活とか両立してて、親がいなくて大変で勉強する時間が少なくて…)
涙は目いっぱいにたまっていた。
親がなぜ私を捨てたのか、考えたくもなかった。
『はい。今日の授業はここまでです。ちゃんとノートに書き写しておいてくださいね』
『きりーつ。れい。ちゃくせーき』
号令が終わって、先生が出ていった途端、クラスがざわついた。
『あんなこと言うとか酷いよな。』
他月がいつの間にか後ろにいた。
『え?あ、あぁ…。しょうがないよ。バカだし。』
『でも、人前であんなこと言うの恥ずかしくなかったか?』
『………うん…』
『れんちゃん!大丈夫!私たちは、味方だよ?れんちゃん、一人暮らししてるから、お勉強する時間ないんだよね?だったらみんなでお勉強会やろーよ!国語の先生にギャフンと言わせて!』
『…ありがとう…私のために…』
『私もこのごろ勉強してないからお母さんに怒られちゃったのーwwだから、私もみんなとだったら勉強も捗るかなーって』
『そうそう!俺も!父ちゃんに怒られてさー、「うるせーハゲ!」とか言っちゃったけどwww』
『ハゲってww』
自然と笑みがこぼれる。
みんなに会えて本当に良かった。




