ドキドキ!告白大作戦!! ⑴
それから、優也は退院して普通の学校生活を送った。
しかし、優也が入院していたことを噂で聞いた『優也愛し隊』が優也を囲んで『大丈夫だった?』『元気になった?』などと声をかけている姿が見られた。
優也は『大丈夫だよ。ありがとう』と言ったが、『優也愛し隊』は『やばぃ♡かっこいぃ♡』などとメロメロであった。
『加藤くん....ちょっと来てください....』
昼休み、6人で喋っていると、同じクラスの安藤隼人が龍馬を呼んだ。
安藤くんは、控えめな男子でいつもおどおどしている。だからといって落ちこぼれではない。一学期の期末テストは学年3位というかなりの優等生。メガネがとにかく似合っていて、見ていると不快にも笑ってしまう。
『んー。別にいいよー?』
安藤くんが龍馬を呼ぶのは珍しくない。1週間に1回ほど呼んでいる姿は見られる。
『んで、話ってなに?』
『僕....好きな人ができたんです....』
『おお!だれだれ?俺ができることなら応援するぜ!』
『柴崎杏奈さん....です。』
『杏奈....あぁ。あいつか』
柴崎杏奈は、龍馬たちと同じクラスの女子。おっとりしていて、優也と同じ料理部に所属している。頭悪いか良いか言ったら、悪いが運動は恋華の次の才能に当たる。
(恋華は、できない技がないというほど、運動能力が高い。というか高すぎる。)
『でも、僕なんかがあんな素晴らしい女性を好きになっていいのでしょうか....』
『関係ない!好きになったなら、相手に良い印象与えたらいいんじゃん?』
『でも、僕にいいところなんてありませんよ....。加藤くんみたいに運動ができるわけじゃないし、いいところを見せようと思ってもいつも失敗してしまうし....』
『お前さ....考えがネガティブすぎる!ポジティブに考えろよ!それにお前、運動できなくても頭いいだろ?杏奈に、勉強教えてあげれば?杏奈に良い印象もってもらえるんじゃねーの?』
『ぼ、ぼ、ぼ、僕がですか!?僕、教えるの下手ですよ!?』
『頑張れば、想いは伝わるだろ!それに次、数学だから時間あったら教えてあげろよ?』
『わ、わ、わかりました!ありがとうございます!僕、柴崎さんに好意を抱いてもらえるように頑張ります!』
『おう!頑張れよ!俺も応援してるから!』
『はい!』
そして、次の数学。
『じゃあ、授業終わりにするぞー』
『きりーっつ!れーい!....ちゃくせーき』
『柴崎さん!』
『はい!』
授業の終わりを狙って、杏奈に話しかけた。
『さ、さっき先生に柴崎に教えてやれって言われましたので、教えにきました!』
『え!教えに来てくれたんだ!ありがとう!』
『はい....』
『教えて?』
『はい、えっと...間違えてしまったところは、どこですか?』
『うーん。12番と14番!』
『最後のほうの問題は、難しいですもんね。』
『だよねー!』
『まずは、Xを............』
3分後....
『そして、ここの8を....』
『う、うん?』
2分後....
『最後に8X×2をして、何になると思います?』
『へ?....あ、16X....』
『正解です!そして、14番は....』
『ごめん!予鈴なっちゃうから....また今度教えて?』
『あ....はい!』
そして、HRが終わり...
『加藤くん....』
『お前さ....』
『はい....』
『あんなに、長い説明されても理解できるわけないだろ(笑)』
『そうですか....。いつもテストとかはあの解き方を頭の中で行っているのですが....』
『恋華に女子の心境について教えてもらえば?』
『し、塩谷さんにですか!?』
『なにー?誰か呼んだー?』
恋華は、教科書などをリュックに入れているところだった。
『お、恋華いんじゃん。あのさ、安藤に女子の心境について教えてあげてくんね?』
『恋してるのかー!いいよ!!ドーナッツ屋さんで教えてあげる!今日は部活とバイトないから!』
『あ、ありがとう!』
『じゃあ、俺もついてくー』
『よし!じゃあ行こう!』




