辛い
それから私は、清水くんの家に行って勉強していた。
『ちがう』
『え、どこが?』
『ほとんど』
『教えてください....』
『ふざけんな』
『わかんないんだけど』
『しらん』
『じゃあ、優勝できないよ!』
『お前が馬鹿なのがいけないんだろ!?』
いつもこんな感じで喧嘩していた。
清水くんの親御さんは、夜遅くまでお仕事らしくほぼ家にいないらしい。
龍馬に清水くんの家で勉強するっていったら『もしなにかされたら連絡しろよ』と言われている。
そして、今回の喧嘩はとくに酷かった。
『じゃあわかるんだったら教えてよ!』
『自分で考えろ』
龍馬に昔言われた言葉だった。
『考えてもわからないんだもん....』
ついには泣いてしまった。
『泣くんじゃねーよ!!』
その途端清水くんは、思いっきり私を叩いた。
『いっ....』
『こういう女、大ッ嫌いなんだよ!お前みたいなやつが隣とか最悪なんだよ!しね!クズ!ゴミ!』
暴言を吐くと同時にいっぱい叩いてきた。
言葉が出ないくらい痛くて、死んでしまいそうだった。
『ぃたぃ....』
『うるせー!!』
(なんでこんなに叩くの?)
考えるのはそれだけだった。
涙が止まらなくて苦しかった。
『もう出てけ!』
私は、よろよろになりながら立って、清水くんの家を出た。
家に帰ろうと歩いた。
ーもしなにかされたら連絡しろよー
龍馬が言っていたことを思い出す。
携帯を出して、龍馬のLINEを開く。
(なんて言おうかな....)
言葉に迷って、考えたのが
『バイト先....』
今日、龍馬はバイトをしている。
走れないから小走りでガソリンスタンドに向かう。
途中で雨が降ってきた。
ずぶ濡れになりながら、ガソリンスタンドに向かった。
龍馬が働いているバイト先に着いた。
よくわからないけど、できた傷に雨が当たってしみて痛かった。
その痛さと苦しさが混じって涙がまた出てきた。
ガソリンスタンドの前に私は立っていた。誰にも声をかけないでずっと立っていた。
歩いたら、今にも倒れそうだったから。
ガソリンスタンドで働いている人は、私を見て怖そうにしていた。
そこに龍馬が出てきた。
なにを話しているのかわからないけど、怖がっている。
龍馬は、走って私のところにきた。
『どうされましt....恋華!?』
龍馬は、びっくりしていた。
『ど、どうしたの!?もしかして、清水になにかされた?』
私は龍馬にもたれかかった。
『痛い....怖かった....』
『え?....』
私のそのままの気持ちだった。
『怖かった....』
『清水になにかされたの?』
『叩かれて....いろいろ言われた....』
『........』
龍馬はなにも言わないで頭を撫でてくれた。
その後、龍馬は走ってバイトに戻ったかと思うとまた来て、制服を着ていて、傘を持ってきた。
『一緒に帰ろ』
『え?....』
『すぶ濡れのままじゃまた風邪引いちゃうだろ?』
『ありがとう....』
龍馬は、バイトを先にあがって、一緒に帰ってくれたのだ。
『なんて言われたの?』
『しね....クズ....ゴミ....バカ....』
言われた言葉が心臓に突き刺さる。
それと同時に龍馬の手を強く握った。
『サイテーだな』
『でも、叩くのが痛かった....』
『辛かったよな。大切な人がそんなことされて、悔しい』
龍馬は私の家まで送ってくれた。
『ありがとう....』
『おう。じゃーな』
龍馬が後ろを振り向くとなんか、寂しかった
『ま、まって』
『ん?』
『....えっと....』
まだ一緒にいてほしいとか言えない....
『わかった。一緒にいてほしいんだろ?(笑)』
龍馬は笑ってこっちに来てくれた。
『なんでわかったの?』
『なんとなく(笑)』
『いいの?』
『ひまだし全然いいよ』
『ありがとう....』
龍馬は私の家に入って、ソファーに座った。
『あ、今日俺が飯作ろうか?』
『え....』
なにこの会話、一緒に暮らしいてるみたい。
『い、いいよ。そんなにずっといるわけでもないし、話って言ってもそんなに長い話じゃないし!』
『そっか。んまぁ、無理すんなよ』
龍馬は私の体を気遣ってくれた。
『あ、私着替えてくる!』
『じゃあ、ついでにタオルを持ってきてくれるとうれしいなー』
『わかった!』
私は私服に着替えてタオルを龍馬に渡した。
『はい!』
『センキュー』
私は龍馬の隣に座った。
そして龍馬は、頭の上にタオルをかぶせた。
『で、話って清水のこと?』
『うん....明日、学校行きづらくて....』
『だよな。でも、俺らがいるから清水に嫌なことされたら言えよ?いつでも聞くから』
『ありがとう。』
『あ、そうだ。こんどの土曜日、バイト休みもらったから一緒にどこか行かね?』
『土曜日は、バイトないからいいよ!どこ行きたい?』
『うーん。遊園地行く?』
『え!いいの?』
遊園地は、前から行きたいなと思っていたところだった。
『おう。まだ2人で行ったことないよな』
『うん!前から行きたいなって思ってたんだ!』
『じゃあ、よかった!』
『冬になったらスキーも行きたいな!』
『俺もそれ思った!』
龍馬と喋っていると、自然と笑顔になれる。
『龍馬といると、楽しいな....』
『ん?』
『ううん。なんでもない!』
『なんだよー!』
『大丈夫だから!』
『じゃあ、言わないなら今度なにかおごれよ?(笑)』
『わかったわかった!龍馬といると楽しいなって思ったの!それを言っただけだからー!』
『ふーん。俺も(笑)』
『ばか!』
『いひひ(*´罒`*)』
そして、龍馬は家に帰った。




