オムライス
一学期の終わり。終業式を迎えた。
夏休みといったら、プールとか海とかこの前行ったけど花火大会とか....夏らしいことをしたいなぁ
『でも、プールは水着だよね....』
『なに?どうしたの。』
『太ったから水着着るの断念しようかなって思って』
『は?恋華、普通に痩せてんじゃん』
『太ったよ!2キロ増えたもん!』
『気にするのは、水着じゃなくて成績な』
『うぅ....』
柚と喋っていると、龍馬が私の成績表を持って私に言った。
『もう、成績はいいよ!ていうか、夏休み頑張ればいいんだよ!受験生じゃあるまいし!』
『ばーか。そんなんじゃ、いい仕事つけねーぞー』
『ですよねー....』
終業式が終わり、下駄箱で靴を履き替えていると
『し、塩谷先輩!』
『はい!』
後ろを振り返ると、テニス部の男子の後輩がいた。
『どうしたの?』
今日は、部活あったけ?....と思いながら彼を見つめる。
『好きです!付き合ってください!』
告白だ....
慣れているからそれほど驚かなかったが、口が開かなくなった。
『夏休みだから、先輩と楽しくいろんなところで遊びたいし、もっと先輩のこと知りたいんです!だから、僕と付き合ってください!お願いします!』
彼はどこか必死だった。
『れんかー!』
龍馬が階段から降りてきた。
『だれ?こいつ』
龍馬は、靴を履き替えながら後輩を見た。
『え、あ、えっとですね....その....』
後輩は、焦っていた。
『ごめんね。私、彼氏いるんだ。他の子のほうが君に合ってるよ!テニスお互い頑張ろうね!じゃ!』
私は龍馬の手を引っ張って校門を出た。
『うわぁ!ま、待てって!』
彼氏がいる前で、のこのここんな話をするのはいやだ。
『もしかして、告白?』
『う、うん。なんかごめんね。』
『いや。恋華が悪いんじゃないから。』
『ありがと』
『今日さ、俺バイトだからここからは1人で帰ってくんね?』
『うん!わかった。バイト頑張ってね!』
『おう。じゃーな』
『ばいばい!』
龍馬は、走ってバイトに向かった。
(私も、バイトの予定を聞かなきゃ)
私は、喫茶店でレジ打ちを頼まれている。
こんな頭でレジ打ちができるのかと思うかもしれないが、機械が計算してくれるから難しい計算でもすぐ解決するのだ!
龍馬は、ガソリンスタンドで力仕事をしているらしい。
この前どんな仕事か見てみたら、タイヤを運んで車につけていた。
天文学者になりたいとか言ってたけど、天文学者とはかけ離れた仕事である。
電車に乗り、座っていると。
同じ学校の女子の3年生たちがある話をしていた。
『ねね、2年生の加藤龍馬くんってさ、すごいイケメンで優しくて力があって運動神経いいんだってー!彼氏にしたーい♡』
『でも、年下だよ?いいの?』
『頭いいから年下に見えないんだよ!それが!』
『へー!でも、彼女がいるって噂だよ〜?』
『だれだれ!?』
『2年の....塩谷恋華....だっけ....』
『あの、美男美女メンバーの?』
『うん。加藤くんが告白したって....』
3年生の女子が後ろを振り向いた。
『ど、どうも....』
『ねえ!龍馬くん、かっこいい!?』
『あ、はい....』
『どんな、食べ物が好きなの!?』
『龍馬は....オムライスが好きですよ。フルーツはリンゴが好きです。他にも好きな色は青で、好きな動物はライオンで将来の夢は天文学者で....』
先輩の顔を見ると、唖然としていた。
『あ、すみません!つい....』
『ありがとう!龍馬くんについていろいろ知れた!じゃーね!』
先輩は、御機嫌になりながら電車を出て行った。
『いろんなこと話しちゃったけど大丈夫かな....』
少し、不安になってきた。
電車を降りて、駅を出て、家に帰った。
『今日の夜ご飯は何にしようかな~♪』
冷蔵庫を開けて中を見る。
『卵....昨日のチキンライス....オムライスにしよう!』
オムライスが出来上がった。
『いただきまーす!....おいひー!』
オムライスといえば、龍馬好きだよね....
LINEで言ってみよー!
LINEを開いて龍馬に伝える。
『今日ね、オムライスー!』
すぐ既読がついた。
『バイトやっと終わったー。オムライスか....いいな』
『バイトお疲れ!でしょー!すっごくおいしー!』
『俺もオムライスにしよ』
『美味しいの作れるといいね。気をつけて帰ってね!』
『おう』
携帯を閉じてオムライスを食べた。




