38話:感謝の気持ち
最終話にする予定でしたが……少し長引きます(笑
校内ミスコンは体育館と少し規模は小さい。
しかし、いつも以上に熱気がこもっていた。
「周りは美人ばっかじゃん。2組の笹田さんに5組の東野さんまでいるよ!!」
「大丈夫、萌花?」
友美とレアは心配そうに私を見た。
緊張で変になりそう……、は、吐き気が!!
「わわっ萌花!! 大丈夫!?」
私は急いで、女子トイレに向かった。
食べてもないのに、吐いてしまうのを繰り返して何十回……。
「おえ。気持ち悪い……」
口をゆすぎながら、鏡に映っている自分の顔を見つめた。
やっぱりブスだよ。そらちょっと痩せたかもしれないけどさ。
だめだめ。ネガティブな発想はやめよう。
「萌花、大丈夫?」
友美とレアの声がした。
「うん。大丈夫だよ」
返事をしてから、自分の顔を叩いて気合いを入れなおした。
もう、ブス子とは言わせない。私はニュー萌花よ!!
女子トイレを出ると、心配そうな友美とレアが目に入った。
そんな二人に思いっきり笑顔で言った。
「大丈夫!! 私はもうブス子じゃない!!」
そう言うと、友美はほっとした顔で言った。
「そ、そうよね。そうよ!! 萌花はもう心も体も全身綺麗って感じだもの!!」
「安心したわ。もう大丈夫みたいね」
レアもにっこり微笑みかけた。
この二人が居たから、今の私がいるんだよね……。
感謝の気持ちで胸がいっぱいになる。
それに……彼も。
「ほら、もう行かなきゃ!」
友美がそう言って体育館に向かった。
レアと私もその後を追った。
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「大丈夫? 結構吐いたみたいだけど」
セナも少し心配そうに私を見た。
そんなセナににっこりと微笑む。
「大丈夫! 私、絶対やりとげてみせるから」
そう言うと、セナはにっこり笑った。
「そっか。信じてるよ、萌花の事」
そう言って、セナはそっと私の頭を撫でた。
ありがとう、そう心の中で呟いた。
出番が来た。
心臓が大きく波打っている。
でも不思議と不安じゃない。
「36番、橘 萌花さん」
そう言われ、大きくはいと返事した。
人は全校生徒居るんじゃないかってぐらい多かった。
怖い。一瞬怯んだが大きく息をした。
「橘さんは歌を披露してくれるそうです! では、どうぞ」
お気に入りのBGMに合わせて、体も自然と動く。
すぅっと息を吸って、歌い始めた。
あ、気持ちいい。
歌い終わると、たくさんの拍手に包まれた。凄く、嬉しかった。
「凄くよかったよ。萌花」
舞台裏でセナは周りに人がいるのも構わず、私をぎゅうっと抱き締めた。
ちょ……恥ずかしい。
「は、恥ずかしい。ちょっと離れて」
「え? あ、ごめん」
そう言うと、セナはばっと離れた。
次は、ドレス披露。
「次はドレスだよね」
セナはそう言うと、私にあのドレスを手渡した。
だけど、このドレス……。
「どうしたの? 萌花」
「え? あ、セナがこのドレス選ぶとき不満そうだったから……その」
そう言うと、セナはびっくりした顔で私を見つめた。
「そ、そんな不満そうだった?」
「やっぱり似合ってなかったんだよね」
「……可愛すぎる。ほかの奴に見せたくない。独り占めしたい……そう思ってました」
セナは赤くなりながらそうぼそっと呟いた。
そ、そんな風に思ってたの!?
途端に私の顔も真っ赤になってしまった。




