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第一章:秘密の店


「走れ!」ラウルが叫んだ。「命がけで走れ、ミケル!あの化け物の一匹は、あの日うちを襲ってきたやつと同じだ。早く、ここから逃げるぞ!」


ラウルとミケルは全力で走り出した。路地に入った瞬間から監視していた化け物たちも追いかけ始め、屋根の上を跳び回った。数メートル先で驚くほどの高さから飛び降り、追跡を続けた。


突然、路地が巨大な峡谷へと変貌した。さっきまで家や屋根があった場所に、今は二枚の岩壁がそびえ立っている。化け物たちが建物の上を走れた理由がこれでわかった。ラウルは咄嗟に、何らかの方法で別の世界へ迷い込んだのだと悟った。


二人は必死に走ったが、化け物のほうが速く、数メートル先へ回り込んだ。ラウルは急停止してミケルの腕を引いた。


「囲まれかけてる」ラウルが言った。


「囲まれかけてる、じゃなくて……もう囲まれてるんだよ!」ミケルが返した。


その通りだった。追ってきた二十匹の化け物が完全に包囲を完成させていた。逃げ道はどこにもない。どの化け物も長く鋭い牙を剥き出しにし、曲がった爪を攻撃態勢に構えていた。


そのとき、ラウルはリーダー格と思われる一匹の脇腹に傷があることに気づいた。


「まさか……」ラウルが呟いた。


「どうした?」


「あれ、俺が傷つけたやつだ」


「最高だな」ミケルが返した。「追いかけてくる上に、お前に恨みまで持ってる。で、どうするんだ?」


「わからない」


「ラウル、マジで、どうするつもりだ?」


「まあ……たった二十匹だし」ラウルは皮肉っぽく言った。「余裕だろ」


「ラウル……お前おかしいぞ。大丈夫か? ボロボロにされるぞ」


「大丈夫、穴だらけにはされない」


「え、なんで?」


「銃を持ってないから。引き裂かれるだけだ」


「それと何が違うんだよ、このバカ!」


「戦う以外に選択肢が見えるか?」


「ないけど……もしかして幻覚とか?」


その瞬間、二匹の化け物が二人の横を走り抜け、一瞬でそれぞれの腕に傷をつけた。


「まだ幻覚だと思うか?」ラウルが聞いた。


「……思わない」


「なら、構えろ。いいな?」


ラウルは周囲を見回し、パニックの中でも峡谷が死体で溢れていることに気づいた。今まで気がつかなかった。かがんで地面から錆びた剣を拾い上げ(おそらく死者の誰かのものだろう)、どこで覚えたのか、本で読んだ防御の構えが自然と体から出てきた。


ミケルは木の棒を見つけた。彼は武道が好きで、長い棒を扱う武闘僧をずっと憧れていた。おそらくここには、そんな僧の残骸があったのだろう。


「……わかった」ミケルが呟いた。


二人が話している間も、化け物たちは周囲をぐるぐると回り続けていた。突然、二十匹全員が同時に飛び掛かった。ラウルもミケルも構えが間に合わなかった。死ぬと確信した。何発か打撃を入れることはできたが、化け物の力には敵わず、地面に倒された。


二人は目を閉じ、首に牙か爪が来るのを待った……しかし、何も来なかった。


数分後、目を開けた。化け物は一匹もいなかった。立ち上がって辺りを見回す。路地には人と車が溢れていた。不思議そうに見てくる人、頭がおかしいと思っているような人、まったく気にせず通り過ぎる人。峡谷も武器も消えていた。


「何がなんだかわかるか?」ミケルが聞いた。


「俺か?もちろん。つまり……何もわからない」


「笑えないぞ。行こう、エンリケの家へ」


---


この一連の出来事が始まったのは、峡谷で化け物と遭遇する数週間前のことだった。十二月の雨の日、十六歳の少年が家で退屈そうにくつろいでいた。突然、電話の音が物思いから彼を引き戻した。母も父も弟もいなかったので、彼が立ち上がって出るしかなかった。


「はい?」と少年が答えた。


「よう、俺だ、エンリケ。今日の午後、何か予定あるか?それとも一日中家でゴロゴロしてるつもりか?」


「まあ、特に何もしないでいようかと……なんで?」


「ラウル、頼むよ。お前らしくないな、冒険好きのくせに」


確かにそうだった。最近のラウルはいつもより真剣な顔をしていた。


「最近あまり気分が乗らなくて」ラウルが答えた。


「じゃあ今日の午後、お前が嫌だと言っても会いに行くから。またな」


「でも……」エンリケはもう電話を切っていた。


まあ、そろそろ外に出てもいい頃かもしれない。あれこれ考えすぎず、友人の誘いを受け入れることにした。後ほどエンリケが来た。彼の村から自転車で来ていたので、ラウルも自分の自転車を出すことにした。それからもう一人の友人、ミケルを迎えに行った。


三人はラウルの村の川へ向かった。相変わらず曇りで雨模様だったが、雲の隙間から数本の陽光が差し込み、水面に反射していた。少し前に雨が降ったばかりで、空気は濡れた土の匂いがした。地面は泥だらけだった。周りの木々は美しく輝いていた。葉の水滴が光を屈折させていた。寒かったが、三人は心地よかった。川岸に腰を下ろし、話し始めた。


「最近どうだ?」エンリケが聞いた。


「俺は最高だよ。好きな子と会ってるし、付き合えそうな感じがする。でもラウルは……なんか最近元気なさそうで」ミケルがラウルをちらりと見ながら言った。


「ほっといてくれ、俺は元気だ」ラウルがきっぱり言った。どちらかというと、自分自身を説得しようとしているようだった。


「ラウル、俺たちを騙せても、自分は騙せないだろ。いい加減認めろよ」ミケルが続けた。


「何を認めるんだ?」


「落ち込んでるとか、人生に意味を感じられないとか……」ミケルがいつもの攻撃を続けた。


「人生に意味を感じられない?まだ冒険したいって思ってるのか?」エンリケが聞いた。


「まず、俺は落ち込んでない。もし普段より元気がないとしても——それも疑わしいけど——それだけが理由じゃない。それに、人生に意味を感じられないなんて言ったことない。ただこのルーティンに疲れてて、世界を見て何か冒険がしたいってだけだ」ラウルが反論した。


内心、それが完全に本当かどうか自信はなかった。でも認めるなんて……絶対に嫌だった。確かなことは、何にもワクワクしていないということだった。


「じゃあ気分が下がってることは認めるんだな?」ミケルが畳みかけた。


「もういいって」ラウルは話題を打ち切った。


「お前はどうだ?」ミケルがエンリケに向かって聞いた。


「いつも通りだよ。コンシューマでゲームして、友達と村をぶらついて、またゲームして。そういえば、ネットで何か調べてたら偶然、ファンタジー冒険小説ファン向けの店の広告を見たんだ。面白いことに、純粋で勇気ある心を持ち、賢くて……まあ他にも条件があったけど忘れた——そういう人間だけが見つけられて入れる、って書いてあった。集客のためのアイデアにしては凝ってるよな。ところでラウル、お前そういう本好きだろ?」エンリケが言った。


「純粋で勇気ある心、ね……他には何がいるんだ、エンリケ?世界征服を企む悪役でも?囚われのお姫様でも?」ミケルが皮肉たっぷりに言った。


ラウルは何も答えなかった。川に反射する光をぼんやりと眺めていた。表には出さなかったが、胸の中で何かが灯った。たとえ宣伝文句に過ぎないとしても、あの言葉が心に刺さり、少し元気が出た気がした。頭の中で、ある考えが形を成し始めた。


別れた後、ミケルは店の話が出てからラウルがやけに黙り込んでいることが気になりながら、それぞれ家に帰った。ラウルはまっすぐ自分の部屋へ向かった。両親は外で夕食を取っており、後で自分で何か作るつもりだった。毎晩の習慣通り本を読み、何か料理をして、床についた。自分の行動の理由を考えようとしたが、はっきりとした答えは出なかった。ひとつだけわかったことがあるとすれば——過去は過去、悩んでも仕方ない。決めた。明日からはまた元の自分に戻る。それでも眠りにつく頃、あの考えが再び、今度はより強く頭に浮かんできた。


翌朝、いつもより早く起きて、さっと朝食を済ませた。正午近くになってエンリケに電話した。


「はい?」エンリケが答えた。


「俺だ、ラウル。昨日話してた店がどこにあるか聞きたくて」


「ああ、あの店か。行くつもりか?」


「行くつもりだから聞いてるんだ」ラウルが苛立ちながら答えた。


「俺も一緒に行く」エンリケが返した。


「お前がどうするかは勝手だけど、まず場所を教えてくれ」


「都の一角にある。いつ行く?」エンリケが聞いた。


「明日」ラウルが言い切った。「親が許してくれれば、だけど。ところで、どうやって通りを見つける?」


「そう来ると思ってたから、地図を印刷しておいた。都だし……すぐ見つかるよ」エンリケが皮肉っぽく付け加えた。


「心配するな。明日は一日かけて探せる。朝十時に駅で集合。昼飯も食べるからお金を持ってこい。電話がなければ親がOKしたってことだ。じゃあな」ラウルが言った。


「やっと元のお前に戻ったな。じゃあな」エンリケが答えて電話を切った。


ラウルは両親に許可を求めた。最初は渋られたが、結局ラウルの押しが勝った。


その夕方、外に出てミケルの家へ向かった。十二月は曇りと雨の連続だった。ラウルはミケルの通りを素早く横切った——自分の家から四本目の通りだ——そしてベルを押した。


「ああ、ラウル、入れよ」ドアを開けながらミケルが言った。


「決めた。明日、都へ行く。エンリケも来る。お前は?」ラウルが矢継ぎ早に言った。


「ちょっと待って……もう一回言ってくれ?」


「だから。明日、都に一緒に来るかって聞いてるんだ」


「ああ!つまり結局あの店を追いかけるんだな。まあ、お前らしいな。で……正確にどこにあるか知ってるのか?」ミケルが聞いた。


「いや、でも見つかるだろ。通りだけはわかってる。で、来るか来ないか?」ラウルが重ねて聞いた。


「明日は予定ないし、わかった、行く」ミケルが受け入れた。「上がっていくか?映画借りてきたんだ。午後ずっと見よう、評判いいらしいから」


「俺は構わない」


「やっと元に戻ったな」


「別に、俺はずっと同じだったけど」


「ははは、まあ入れよ」


二人は午後中映画を見て、その後話し込んだ。最終的にラウルは家に帰り、両親と弟と夕食を取った。翌日早起きして電車の駅へ向かわなければならないので、早めに床についた。


翌朝、父が九時に起こしてくれた。三十分後にミケルがラウルの家に来た。ラウルの父がエンリケの村の駅まで送っていき、帰りはミケルの母が迎えに来ることになっていた。道中はあっという間で、着くとエンリケはもう待っていた。ラウルの父は引き返し、三人はホームに残された。空は相変わらず曇っていた。


十五分ほどで電車が来た。三人が乗り込み、予定通りの時間に都を歩いていた。エンリケが持ってきた地図を頼りに通りを探し始めた。歩道は人で溢れ、みんなショーウィンドウを眺めたりプレゼントを買ったりしていた。クリスマスだった、それが伝わってきた。二時間の捜索の末、ラウルが「これだ」と確信する通りをついに見つけた。


なんという通りだろう。


他のどこよりもずっと暗かった。世界中の悲しみと闇がそこに凝縮されているようだった。人っ子一人いない。わずかな光しか入り込めず、唯一の明かりは壁に吊るされた古いランタンだけだった。誰も踏み込もうとしない通り……そこへ三人の友人は入ろうとしていた。


「なんて明るくて賑やかな通りだ」ラウルが言った。「飯でも食いに行くか?」


「겁쟁이냐?」ミケルが返した。


「俺が?まさか」ラウルがかわした。「入るか?」


「そのために来たんだろ」エンリケが答えた。「本当にここで合ってるか?お前が俺の地図で案内したんだぞ。もし間違ってたら、どこへ行き着くかわからないぞ」


「俺の方向感覚を信じないのか?ここで合ってる。もし違ったら店はないし、引き返して正しい通りを探せばいい」


エンリケが肩をすくめた。


「入るか?」


「ああ」ラウルとミケルが同時に答えた。


通りへ入った。進むにつれ、闇が二人を飲み込んでいくようだった。古く傷んだ建物が、通りに幽霊屋敷のような雰囲気を与えていた。地面のタイルは汚れ、何年も掃除されていないようだった。三人の足音が静寂の路地に響き渡った。通りの端にはゴミが溢れ、ときおり倒れたゴミ箱が現れた。空気は淀んでいて、三人の誰にも正体のわからない奇妙な臭いがした。

「なんか不気味な雰囲気だな」エンリケが言った。「監視されてる感じもするし。なんというか……この息苦しい空気が生きてるみたいだ」


「そうだな」ミケルが続けた。「本当にこの通りにあの店があるのか?それに、真昼間なのにランタンが点いてるのも変だし」


「わからない。でもここまで来たんだから探し続けよう。他の通りより光が入りにくいから、余分な明かりが必要なんじゃないか」ラウルが答えた。


ミケルはそれでも変だと言い返そうとした——他の通りはランタンが消えていたからだ。でも言葉が出る前に、ラウルが突然言った。


「おい、あの光は何だ?」


確かに、通りの奥に光があった。三人は近づいた。さっきまでの話題も忘れて。その光は古い看板から来ていた。そこにはこう書かれていた——『秘密の店』。


「秘密、ね」ミケルが半ば冗談、半ば本気で言った。「これだけ秘密なら店自体も秘密みたいなもんだな。俺たちみたいな三人の変わり者しか来ないわけだ」


「で、入るか?」ラウルが焦れったそうに聞いた。


「ここが探してた店で合ってるのか?」エンリケが言った。


「他に見えるか?」ミケルが返した。


「いいから入ろう」ラウルが繰り返した。


ついに三人は中へ入った。部屋はホラー映画から切り取ったようだった。柱の列が、暗闇に消えていく高い天井を支えていた。左右四本ずつの柱が自然な通路を作り、小さなランタンで照らされたカウンターへと続いていた。その小さな光が、部屋を圧迫する闇を唯一破っていた。


右も左も影しか見えない。踏みしめる赤い床は不安を掻き立てた——まるで乾いた血が床一面に広がっているようだった。湿った静寂の闇が、生きた存在のように三人を包んでいた。


慎重な足取りでカウンターに近づく。進むたびに、背筋に奇妙な感覚が走った。


「この感じ、全然好きじゃない……」ミケルが呟いた。「帰らないか?」


「冒険心はどこへいった?」ラウルが聞いた。


「家でぐっすり寝てるよ」ミケルが答えた。


カウンターに着いた。上には錆びた呼び鈴があった。触れようとした瞬間、声が息を止めさせた。


「いらっしゃい」血も凍るほど冷たい声がした。


三人は飛び上がって周りを見回した。柱の陰から、まるで無から現れたように、自然とは思えないほど老いた男が姿を現した。


「いらっしゃい」三人はかすかに震えながら答えた。


「店を見にきたのかね?よいよい……どうぞどうぞ」老人はカウンターの後ろに回りながら、暗い扉を開けた。


「ちょっと待ってください」ミケルが遮った。「まず一つ目:ここはファンタジー冒険小説の店ですか?二つ目:見ず知らずの人について暗い廊下に入れと?殺す気じゃないですよね?」


エンリケはラウルに目でフォローを求めたが、ラウルはもうカウンターの後ろへ進んでいた。


「こいつは頭がおかしい」エンリケが呟いた。


老人はため息をついて言った。


「そうだな、若者たちよ。長らく客が来なくて礼儀を忘れてしまった。そう、この店は本屋だ。でもこの部屋は玄関口に過ぎない。本は廊下の向こうにある。とても特別な本で、外には出していないんだ。それに、悪い人間には見えないから問題なく通れる。誤解させてしまってすまなかった」


最初より温かみのある声に、三人は少し気が楽になった。それ以上何も言わず、老人はランタンを手に廊下へと入っていった。


「どうする?」ミケルが聞いた。


「わからない……ラウル?」エンリケが言った。


「俺はついていく。そのために来たんだろ?」ラウルが答えた。「まさか殺しはしないだろ。意味がない」


「臓器を売るとか?」ミケルが言った。「何かを密売してるとか。客が来ないなら何で生活してるんだ?本が高いのか、それとも……」


「年金が多いだけかもしれない」ラウルが平然と言った。


「お前は頭がおかしい」エンリケが笑った。


ミケルも笑い出し、最終的にラウルも笑った。


「わかった、入ろう。でも殺されたら幽霊になって一生つきまとうからな」ミケルが脅した。


「俺も」エンリケが加えた。


「お前らが殺されるなら俺も殺されてるだろ。誰も誰かを追いかけられない」ラウルが冗談を言った。


「ラウル!」二人が同時に叫んだ。


集合的なため息とともに、三人は廊下へ入った。


廊下は狭く、果てしなく続いていた。老人は神秘的な微笑みを浮かべながらランタンを掲げて進んだ。両側の棚には、臓器の入った瓶、見たこともない動物、緑がかった液体に浮かぶ奇形の生き物が並んでいた。見知らぬ物体、古い道具、まったく正体のわからないものたちも。


「本屋には全然見えないな」ミケルが呟いた。「そう思わないか、ラウル?」


「なんと言えば……」ラウルが答えた。「飯でも食いに行かないか?」


「いい考えだ」エンリケが賛同した。「でも老人に何て言う?」


「トイレが呼んでる、恐怖で腹を下しそうって言えばいい」ラウルが答えた。


しかし三人は歩き続けた。好奇心が見えない糸のように引っ張っていた。


突然、一つの箱が目に留まった。暗い木製で、ルビー、サファイア、ダイヤモンドで飾られていた。中で何かが眩しいほど白く輝いていた。三人は動きを止めた。ラウルが手を伸ばしかけたとき、老人の落ち着いた、しかし断固とした声が遮った。


「その箱はほっておきなさい。君たちには関係ない。危険でもある。続けなさい、本を探しに来たんでしょう?」


最後の一言が三人の好奇心を刺激したが、それでもラウルは箱まであと数センチのところで手を引っ込めた。この男を怒らせる価値はない。少し残念に思いながら、ときおり振り返って箱がまだ輝いているか確かめながら、三人は先へ進んだ。


数分後、果てしない廊下の終わりに着いた。別の部屋に入った。最初の部屋より小さく、明るかったが、同じくらい不気味だった。壁は青白いグレーで、病的な雰囲気さえあった。天井から部屋の中ほどまで巨大なシャンデリアが垂れ下がっていた。その光は電気とは思えなかった——路地のランタンによく似た、奇妙で不自然な光だった。その明かりこそが、部屋に不吉な雰囲気を与えていた。


中央には赤いソファがあったが、本物のソファを一度も見たことがない人が設計したような、不自然な形をしていた。部屋には四つの壁があり、それぞれに違う色のドアがあった。


老人は座るよう促した。


「飲み物を持ってくるよ」と言った。「くつろいでくれ」


状況によって今まで以上に結束した三人の友人は、同じソファに三人並んで座った。


「この家、何平米あるんだ?」エンリケが言った。「メインホールはよく見えなかったけど、隣の通りまで届きそうな広さだったし。今歩いてきた廊下……理論上は今、通りの真ん中か二本先にいるはずだ」


「わからないけど、この家は全然普通じゃない」ミケルが答えた。「瓶の中の生き物、見たか?ここで何かが起きてる、いるべき場所じゃない。全部お前のせいだぞ、ラウル」


「そうか?全部俺のせい?悪いけど、俺はお前を強制してない。来たのはお前が望んだからだろ」ラウルが言い返した。


「誰のせいかは出てから議論しよう」エンリケが割って入った。


「出られたらね……生きて出られたら」ラウルが付け加えた。


「また言った!なんで緊張した場面でいつも元気づけようとするんだ?」ミケルが怒りと皮肉を混ぜて言った。「せめて成功するならまだしも……」


ラウルは舌を出した。


「家系だから」


「まさかな……お父さんやお母さんが緊張した場面で変なこと言うのを見たことあるか?」ミケルが言った。


「ないけど、それが何だ?」ラウルが答えた。


「もういい、この調子じゃ何も進まない。それに老人が戻ってくるぞ」エンリケが警告した。


ちょうどそのとき、老人が彼らの前に座った。


「もうすぐ僕の使用人が飲み物を持ってくる」驚くほど穏やかな声で言った。「その間に少し話しましょう。なぜここへ来たのか聞いてもいいかね?」


最初とはまるで別人のような声だった。


「ああ、私が失礼でした。最初から始めましょう。自己紹介を。私はクイエシュ、この素晴らしい家の主人で、後に店に改造したんです」


三人は心の中で同時に「主人」という言葉が気取っていると思ったが、誰も何も言わなかった。


老人は向かいに座った。両者の間には炭のように黒いテーブルがあった。


「僕はミケルです。よろしく」


「エンリケ」


「ラウルです。ファンタジー冒険小説の件で来ました」


クイエシュは不気味な笑い声で笑い出した。


「本、もちろん……後でお見せしましょう。でもまず、乾杯しましょう」


そのとき扉が開いて……何かが現れた。人間の言葉では表現できないものだった。その生き物はフードをかぶっており、フードの下からは二つの赤く輝く目だけが見えた。骨は外側にあり、中では臓器がゼラチン状の透明な塊の中に浮かんでいた。皮膚がないか、あっても内側が透けて見えるほど薄かった。


「一つ聞いていいか……」ラウルが小声で呟いた。「これって普通?」


「どう思う?」ミケルが答えた。「もちろん普通じゃない」


「そうか、それで安心した」ラウルが言った。「お別れの時間が来た気がするけど、みんなはどう?」


「賛成」ミケルが言った。「エンリケは?」


「答えは明らかだろ」エンリケが答えた。


「怖がっているのかね、かわいそうに……ふはははは」老人が甲高い笑い声で笑った。「怖がることはない、ただのロボットだよ。安心しなさい、何もしない」


三人は少し落ち着いた。もしかしたら本当にロボットで、透明なのはガラスで、内部のものは配線に見えていたのかもしれない。浮いているものはバッテリーかもしれない。完全には納得できなかったが、その考えで少し気が楽になった。


生き物——ロボットかどうかはさておき——はテーブルの上にグラスを三つ置いて消えた。


「いい子だよ」クイエシュが言った。「電気は食うがね、はははは」


「この人、いつも笑ってるな……」ミケルが呟いた。


「よっぽど幸せなんだろ」ラウルが答えた。


「そうかなあ……」エンリケが言った。


「飲まないのかね?」クイエシュが聞いた。「とても美味しいんだが」


三人はようやくグラスに目を向けた。中には分類不能な色の液体があった。絶えず変化していた——黒……茶色……血のような赤……グレー……元の色に戻る……それが延々と続いていた。


「グラスが三つしかないのはなぜですか?あなたは飲まないんですか?」エンリケが聞いた。


「ほほほ……私が?」クイエシュが笑い出した。「これは私には強すぎる」


「自分には強すぎる」。その言葉は三人の神経を試したが、驚いたことに三人は冷静を保った。


「さあ、飲みなさい。断るつもりかね?」クイエシュが無邪気な声を出そうとしながら催促した。それがかえって三人を緊張させた。


「飲むか?」エンリケが小声で聞いた。


「まあ、問題ないと思うけど」ミケルが答えた。


「そうだな、問題ない……毒が入ってなければ」ラウルがまじめな顔で、しかし明らかに冗談で言った。


「またか!いつになったら止めるんだ?」ミケルが抗議した。「もう一言言ったら……」


「絶対止めない」ラウルが無邪気な声で答えた。「じゃあ俺が先に飲む。何もなければお前らも飲め」


「お前なら絶対大丈夫だろ、食べてるものがめちゃくちゃだから」エンリケが冗談で言った。「でも俺たちは?」


ラウルは少し笑ったが、笑いは少しぎこちなかった。


「せーので……一、二、三」


「変なことするなよ……」ミケルが言い終わらないうちに、ラウルはもう一口飲んでいた。


クイエシュはその様子を楽しそうに眺めていた。


「どう?何か感じる?」エンリケとミケルが同時に聞いた。


「感じる?」ラウルは唇を舐めた。「めちゃくちゃ美味い。もっと飲みたい。ただ、喉を通るとき少し燃える感じがするけど」


「飲んで飲んで」クイエシュが催促した。


「この人、俺たちに飲ませるのに必死すぎないか……おかしくないか?」ミケルが呟いた。


「かもな」ラウルが答えた。「でも美味いぞ」


ラウルは一気にグラスを飲み干した。


「もう一杯いただけますか?お願いします」


「頭おかしいのか?」ミケルが叫んだ。「礼儀はどこへいった?」

「"お願いします"って言ったじゃないですか!」ラウルが答えた。


クイエシュは笑い転げた。


「すまないね、あの調合は最後の三杯だったんだよ」


「ぐはっ……」ラウルは嘆いた。「まあいいか、とにかくありがとうございました!」と陽気に付け加えた。


「こいつ、気分の切り替えが早すぎる」エンリケが言った。


「本当だな」ミケルが同意した。


ラウルが倒れも死にもしなかったので、ミケルとエンリケも飲むことにした。


「うーん……」エンリケが言った。「めちゃくちゃ美味い。お前の言う通りだった」


「だろ!」ラウルが返した。


「美味いけど……なんか不安は消えないな」ミケルが正直に言った。


「水を差すな。飲んで黙れ」ラウルが言った。「どうせ何かあるなら三人一緒だ」


「いい加減にしろよ!」ミケルがうんざりして答えた。


「お前ら二人、もういい」エンリケが割って入った。


「わかった、俺はただ……」ミケルが遮った。


「終わり!」


数分後、二人も飲み干した。


「飲んだことだし」クイエシュが言った。「というか、君たちだけが飲んだわけだが……ふはははは……本題に入ろうか?」


ポケットから奇妙極まりない時計を取り出した。しばらく眺めてから立ち上がった。


「さあ、来るかね?」


ラウル、エンリケ、ミケルは立ち上がってついていき始めた。クイエシュは赤いドアへ向かった。


しかしその瞬間、ラウルがどさりと崩れ落ちた。


「ラウル!」ミケルとエンリケが叫んだ。


クイエシュの笑い声が怪物のように変わった。


「ははははは……やっと効いたか。君の友人はなかなか粘ったな、普通より時間がかかった。君たちも長くはもたないよ」


「何を飲ませたん……」ミケルは最後まで言えなかった。


彼とエンリケも床に崩れ落ちた。最後に聞こえたのは老人の不気味な笑い声のこだまで、それが二人を暗闇へと引きずり込んでいった。

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