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第3話 農家、自衛隊員を部下にする

再び司令室。

「おお!拓海くん!」

基地司令・長万部は拓海を見るなり大きく目を見開き、ガハハと笑う。


「さすがだ!来てもらった甲斐があった!」

そのままゴツい手で拓海の肩をバンバン叩く。

「い、痛っ…!骨まで響くって!」


「種は手の空いてる者に持たせるから、畑で待っててくれ」

そう言われて10分後――遠くから迷彩服の集団がやってくる。


「基地司令の命令でお手伝いに参りました!何なりとご命令を!」

10人ほどの屈強な自衛隊員が、直立不動で拓海を見つめる。


拓海も思わず背筋を伸ばし、

「え、えーっと……では、収穫の準備をお願いします」

自分が司令官になった気分だ。


渡された種と苗を、拓海は畑全体にまんべんなく撒いていく。

そして――


「農家の慈愛、発動!」


空から優しい雨が降り注ぎ、土はしっとりと潤い、芽が一斉に顔を出す。

さらに拓海は魔素を限界まで込め、成長促進を発動。


芽は瞬く間に腰、胸、そして頭上を超え――

通常の3倍は大きく、色鮮やかで、味も抜群の野菜が所狭しと茂った。


「……なにこれ……」

「……本当に一瞬で育ったぞ……」

隊員たちは口をポカンと開けたまま、呆然。


そんな視線など気にせず、拓海は笑顔で叫んだ。

「よーし!収穫だーーっ!」


そして迷彩服の自衛隊員たちは、今日、自分たちが農作業部隊に編成されたことを悟るのだった。

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