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第2話 農家、開墾を命じられる

自衛隊基地の会議室。

長机の向こうに座るのは、肩幅がドア枠ギリギリ級の大男――基地司令・長万部(おしゃまんべ)氏だ。


「今回ここを使う理由は簡単だ。お前のスキルが暴走しても対処できるようにな」

そう言われ、拓海は眉をひそめる。


「……信用、ないなぁ…」

「いや、野菜暴走させた前科あるやつに、一般農家でやらせられないでしょ」と水城がさらっと刺してくる。

「ぐぅの音も出ねぇ…」


そして、拓海は気づいた。

「あれ?畑が……ない?」


「スキル使う場所はどこですか?」と聞くと、長万部氏がニヤリ。

「開墾からだ」


「……ちなみに、どれくらい?」

恐る恐る尋ねる拓海。


「100ヘクタールだ」


「ひゃ、ひゃく……」

拓海の表情がフリーズする。

隣のレイカも「……は?」とポカーン。


ナレーション風に解説が入る。

100ヘクタール――それは田んぼ1,000個分、東京ドーム20個分の広さである。


「じゃあ頼んだぞ!ハッハッハ!」

長万部氏は豪快に笑いながら去って行った。


「まぁアンタのステータスなら楽勝でしょ」

水城は完全に他人事で拓海は肩を落とす。


広大すぎる荒れ地を前に、拓海は大きくため息をついた。

「……とりあえずやれるだけやってみるか」


両手を広げ、農家の慈愛スキルを発動。

――次の瞬間、目の前の草木と岩が吹き飛び、ふかふかの肥沃な大地が地平線まで一面に広がった。


「……あっという間だな」

拓海は自分のチートっぷりに、もはや呆れを通り越して感心してしまうのだった。

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