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第9話 農家、結界で封じる
「そ、そんな……拓海の攻撃が効かないなんて……」
レイカが唇を噛む。
「いえ、効いてないわけじゃないの。でも——相性が悪すぎる!」
水城の鋭い声が響く。竹が炎を逃がし、熱を吸収してしまっているのだ。
拓海は歯を食いしばり、額に汗を浮かべる。
「……くっ、一か八か、新スキルを試すか」
右手を地面に叩きつけ、叫んだ。
「——竹藪の結界陣!」
地面が波打ち、モンスターの周囲から青々とした竹が瞬く間に伸び上がる。
やがて竹は絡み合い、高い壁となって怪物を覆い囲んだ。
「ふぅ……一か八かだったが……なんとか足止めできそうだな」
荒い息を整えながら、拓海は振り返る。
「水城さん、レイカ! 俺が押さえてる間に——家からありったけの植物の種を持ってきてくれ!」
「た、種? 種なんかどうする気よ?」レイカが目を丸くする。
「いいから行くわよ!」水城がレイカの腕を引いた。
「私は拓海の家、あなたは自分の家からありったけの種をお願い!」
「わかんないけど……わかりました!」
レイカは駆け出し、二人の姿はすぐに夜闇に消える。
「……頼んだぞ、二人とも」
拓海は心の中で呟きながら、全神経を結界に注ぎ込んだ。




