第4話 農家、再び竹山ダンジョンへ
「入場許可、取ってきたわ」
水城が、いつも通り事務的な口調で言った。
「ただ、ここは古城家の私有地だから協会の採掘は入ってないわよ」
「そっか。Cランクだし、資源もありふれてるもんな」拓海がうなずく。
「そろそろこのダンジョンも復活する頃だから、何が起きても大丈夫なように準備しておきなさい」
「拓海がいればCランクなんて万が一も無いんじゃないですか?」レイカが笑う。
「……それもそうね」水城も口元を緩めた。
和やかな空気のまま、拓海のダンジョン間転移で最下層へ。
壁際や床を掘り進め、魔晶石を探していると——
「……あれ、なんだこの穴」
拓海が奇妙な縦穴を見つけた。
覗き込むと、中には不自然なほど密集した魔晶石の塊がある。
「お宝発見……」と言いかけた瞬間——
「すぐに逃げるわよ!」水城の叫び。
次の瞬間、白光と轟音が階層を裂いた。
——ドンッ!!
爆発の衝撃で、三人は壁際まで吹き飛ばされる。
ステータスのおかげで致命傷はないが、耳鳴りと衝撃で一瞬立ち上がれない。
そのとき、上層からも重い地響きと破裂音が連続して響いた。
「……これ、複数階層に仕掛けられてるな」拓海が顔をしかめる。
「犯人は……例の失踪自衛隊員の可能性が高いわ」水城が低く言った。
だが、次の瞬間、別種の振動が床を伝う。
「この揺れ……爆発じゃない」レイカが顔を上げた。
水城の表情が固まる。
「こ、これはまさか……!」
階層の壁や床の隙間から、黒いモヤが滲み出す。
それは生き物のように蠢きながら中央へと集まり、巨大な影の塊となって形を変えていく。
肌を刺すような冷気と、耳鳴りのような低い唸りが周囲を満たした。
「——ダンジョンの復活よ!」
水城が抜刀し、声を張る。
「みんな!今のうちに倒すわよ!」
「了解!」
拓海とレイカは武器を構え、黒い影を睨みつけた。
——静寂を切り裂く咆哮が、戦いの始まりを告げた。
シリアスが続いていて、コミカルな話がなかなか書けません。。。




