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バグ職シーフは紙すら切れない。  作者: 藤原 智
魔王討伐

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十九話 重大会議 二

 魔王城内、魔王専用寝室。


 壁際に天蓋付きベッドが置かれている。

 五、六人は寝る事が出来るくらいの大きなベッド。


 そのベッドに、うさぎ一人寝ていた。

 寝室には、うさぎの寝息のみが響く。


 寝室の横の部屋。

 控室。


 魔王が寝ている間、この部屋にて近衛兵が詰め、魔王を護衛する為に設けられた部屋。


 この部屋に今、魔王、ナキリ、カルラ、アンドゥル、レイヴィル、リンク、直哉、おじ様、そして、私がいた。


 壁に、室内を覗く覗き穴が設けられ、皆、そこから室内を覗く。


 私は、指揮棒を持ち、皆の作戦を判定する事になった。


 ここまで、何があったか……。


「さて、皆情報は得たか?」


 ナキリが言うと、皆頷いた。


「まずは、お互いに知り合う事が必要かと」


 アンドゥルがそう言った。

 

 おおお!

 あの本から何故そこに辿りついた!


「どの様に?」


 カルラがアンドゥルに聞いた。


「簡単ですね。うさぎ様の指一つ、陛下に食べて頂き」


 ひいいい!

 何言ってんのおお!


「おい! ふざけんなあ!」


 リンクが立ち上がって怒鳴った。


 リンク、うさぎの為に頑張れー!


「お互い知り合うには、共に時間を共有して、ゆっくりと積み重ねるものだろ」


 直哉、さすが!

 何かいい事言っている。


「はい、アンドゥルさん勉強し直しー」

「華菜殿、分かりました」


 アンドゥルはそう言うと、『厳選!結婚式場選び』の本を読み始める。


 その本から、どうやって指を食べさせるになるんだー!

 この子達、怖い。


「ふん! アンドゥル、お前の頭だとそんなもんだろう」

「あ? 我を愚弄するか!」


 キイー。


 レイヴィルが剣を抜く音が聞こえた。


「やるか?」

「やめろ」


 ナキリが一言凄む。

 レイヴィルは、剣を収めた。


「レイヴィル、お前はどうなんだ?」

「直哉殿との意見に一致するが……」

「おおー」


 直哉が声を上げる。


「ここは、共に寝て頂くというのは、どうだ?」


 嫌な予感がした。


「寝るだけ?」


 私は、聞いた。

 すると、レイヴィルは頷いた。

 リンクがイラついているのが見える。


「リンク、寝るだけだから」

「俺は、何も言ってねえだろ」

「レイヴィルさんの作戦は候補とします」

「華菜殿、有難きこと、アンドゥル、どうだ? ククク」


 レイヴィルは、勝ち誇った様にアンドゥルを見下ろすと、アンドゥルは、レイヴィルを睨みつけた。


「ナキリさん、カルラさん、何かありますか?」


 私がそう言うと、ナキリが手を挙げた。


「ナキリさん、どうぞ」

「人間は、婚姻というものが大事らしい」


 は?

 あんたが呼んでた本て、『手を繋いで歩く幸せな時間』から、なんでそこにいった!!

 アンドゥルと本交換しろおお!!


「式場を整備して、全魔族を挙げた式典を催し、うさぎ様に魔王様の威厳を見せようではないか」


 あれ?

 ちょっと面白いかも?


「ナキリさん、それも候補とします」

「はっ」

「後は、カルラさんだけですが、何かありますか?なければ」

「わたしは、遊園地で遊んでいただきたいと思っていますが……。ダメでしょうか?」


 本命きたあーー!

 遊園地あるの?

 マジ?


「カルラさん! それいい!! 採用!!」

「ありがとうございます」


 カルラは、胸に手を当て頭を下げた。


「華菜殿、カルラだけ採用てのは……。我等のも採用すべきであろう」


 ナキリがそう言った時に閃いた。

 これは、面白くなるぞおお!


「私が、採点します。皆さんの作戦を実行して頂いて、一番点数の高い作戦には、次の王様を授かった作戦を考えた栄誉を」

「おおおお!」


 四人が声を上げた。


「話は終わったのか?」


 おじ様が初めて声を出した。


 あ、いたんだった。

 存在感なかった。


「貴様ら、罰を作るのはどうだ?」


 ナキリが言い出す。


「どの様な?」


 アンドゥルが身を乗り出して聞いた。


「華菜殿が、一番良いと決めた作戦を考えた奴の子を産むというのは、どうだ?」

「受けてよう」

「おう」

「分かりました」


 へ?

 子を?

 レイヴィルは、女と思うけど……。

 男同士でどうするんの?

 でも、面白くなってきたー!


 そして、四人は、準備の為、部屋を出て行った。

 

「どうするんだよ! 華菜! お前ええ加減にしろよ!」

「まあまあ、リンク落ち着いて」

「面白くなってきたな」

「でしょ?」

「うさぎちゃんで遊ぶもんじゃないぞ?」

「そうだ! 伊藤さん、もっと言ってやってくれ」

「大丈夫だって!」

「どこがだ!」

「採点するの、私だよ?」

「ははは、そう言うことか」

「だからなんだよ!」

「リンク鈍いねー。おじ様を見習いなよ」

「リンク君、華菜ちゃんの心次第って事だ」

「あ、なるほど」

「ね? 大丈夫だって。リンクの想い人を悪いようにしないよー」


 リンクは、真っ赤になって俯いた。

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