花ぬすびと
鎌倉時代末期の京、日野資朝《ひのすけとも》は帝の蔵人(秘書)になりたての24歳で、在位の君(天皇)からクビを言い渡される。2歳年上の東宮(皇太子)に拾われて才覚を発揮した結果、権力者が集まる紫宸殿《ししんでん》の宴会へ随行することに。しかしそこで東宮からのやんごとなき悩み事を聞かされる。それは左近桜の枝を折って盗んだ人物が居たというもの。どうやら左近桜の枝を折ることは大罪らしく、これを帝が知ればタダでは済まないそうだ。資朝は東宮の頼みで犯人探しを行うが、宴の席で人目を盗んで桜を手折るのは難しく、人目を遮る死角も無い。宴から帰る人を見張ると、桜の枝を持った3人が現れる。彼らを引き留めるも、全員が自分は犯人ではないと主張した。いったい誰がどうやって桜を盗んだのだろうか。答えが分からず日が暮れて、3人を帰した資朝は、宮廷一の変わり者と噂される月影さまを東宮に紹介される。東宮の子を身籠る月影さまは御簾の向こうで『推理』とやらを披露し始めて――
仏頂面の追放
2022/09/26 07:00
(改)
面白い奴
2022/09/27 07:00
羅城門の鬼
2022/09/28 07:00
紫宸殿へ随行す
2022/09/29 07:00
花ぬすびと
2022/09/30 07:00
犯人が三人も居る
2022/10/01 07:00
私が文でございます
2022/10/02 07:00
月影さまの推理
2022/10/03 07:00
奈良の都の八重桜
2022/10/04 07:00
黙れ静覚!
2022/10/05 07:00
朝廷の敵
2022/10/06 07:00
恐ろしき西園寺家
2022/10/07 07:00
麻呂を知らんのかえ?
2022/10/08 07:00
日野蔵人資朝の忠義
2022/10/09 07:00
女たちと美濃権守実衡
2022/10/10 07:00
宴の終わり
2022/10/11 07:00
元上司の卜部殿
2022/10/12 07:00
噂好き左兵衛佐兼好
2022/10/13 07:00
こんなにも明らかなのに
2022/10/14 07:00
桜枝の追求
2022/10/15 07:00
桜枝の追求、さらに
2022/10/16 07:00
花ぬすびとの正体
2022/10/17 07:00
桜の枝を盗んだ方法
2022/10/18 07:00
最後の仕事
2022/10/19 07:00
犯人は
2022/10/20 07:00
真相
2022/10/21 07:00
東宮の沙汰
2022/10/22 07:00