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男の娘って何ですか?  作者: とらいぜん
4章 ミリニシア
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5 ナリエスへ

今ナリエスへの護衛の依頼を受け王都ナリエスへ向かって居る。

護衛対象は荷馬車21台の商団、冒険者は私達『ニシアの風』とオルイドの他に

男性8人のパーティ『旅の守り人』彼等の本拠地は王都ナリエスで

商団等の護衛を専門的にして居る人達だそうだ。

今回もナリエスからミリニシアへ違う商団の護衛として来て

帰りはこの商団の護衛として帰るという事らしい。


そのナリエス自国での生産される食料品は少なくその多くは他国からの輸入に頼って居る。

流石に王都では牛等の牧場からの肉が手に入るがその他の場所で飼育するにはエサの問題が出て来る。

幾ら牛とは言え牧草で有れば何でも良い訳ではないので

そのエサでさえ他国から輸入しないとどうしても飼育できる牛等の数が限られて来ると言う事だ。

その為自国からは発明品や自国で作った製品を輸出して代わりに食品等を輸入して居るのだが

発明品等の殆どは価格的にも高く、『有れば便利だけれども無くても何とかなる物』が多い為

無くてはならない食品輸入が優先されてしまう。

その為時には破格の値段でそれらを取引される事も有り

ともすれば自国よりも他国でその製品が多く使われている事も少なく無かった。


ナリエス王国の発明品で有名なのがガラスやイズミが今使って居るアイテムボックスで有ったり

オアニニス王国で広く使われて居る道の舗装技術だったりする。

お風呂は300年前帝国の勇者が広めたとされて居るがそれに必要なお湯を

簡単に沸かす為の装置をナリエス王国で発明されたりして居るが

そのお風呂自体ナリエスでも安宿では付いて居ない所が今でも有るらしい。


お陰で常時ナリエス王国と他国の商団等の行き来は頻繁に行われて居るので

『旅の守り人』の様に護衛に特化した冒険者も結構いる。


そして襲われる確率も何方へ行くにしても手持ちの現金が変わらなければ

売りにくい発明品よりも売り易く自分達でも食べられる

商品を運ぶナリエス行きの商団が狙われやすいのだ。


その商団の護衛依頼を受けて王都ナリエスに行くからと留守番をシェルシアに頼もうとすると

何と自分もナリエスへ行くと言い出した。


「ナリエスはシフォンの居る国でしょ。もしかしたら良い男が居るかも知れないじゃない。

今の時代女は黙って待ってなんて出来やしないわ。

もっと積極的に生きなくちゃ。

だから絶対付いて行く。」


「でも、シェルシアは冒険者登録もして無いし、もし何かあったらどうするの?

それに一緒に来ても商団の人から許可が出なければ来れないし留守番してて欲しいんだけど。」


イズミの頼みに今度は自分も働くからとシェルシアが言い出した。


「ほら~。私って治療魔法使えるでしょ。

何しろ竜人よりもその力は上なんだからもし怪我人が出たら私が治す。

それで許可貰えないかな?お願い頼んでみて。ナリエス行って見たい。

1ヶ月以上1人ボッチなんて絶対嫌!」


最後にシェルシアの本音が出た様な気がした。

確かに何が有るか分からない旅の中シェルシアの竜人を凌ぐ治療魔法は魅了だろう。


仕方なく食事もこちらで用意するからと商団の代表に相談すると

即答で了承を得る事が出来た。

まあ無料で治療魔法を受けられるとなればそれは願っても無い事だからね。

普通に治療魔法を掛けて貰うと相当な金額を用意しないと行けないし

シェルシア以上の治療は絶対受けられない筈なのだから。

まあシェルシアが元女神だと言う事は秘密なのだけれども。


ミリニシアを出て6日目シフ山麓を通過し後半日程度で国境を超える地点まで来た。

ここまで何事も無くシェルシアもその陽気な人柄から商団の人達や『旅の守り人』人達とも

親しく話して居る様子が良く見られた。


この日も野営の為荷馬車を円を作る様にグルっと周りに並べ

その中央に焚火を炊きそこで食事や雑談をする商団の人達。

この時間は一日の疲れを取る大切な時間だ。

しかし私達は夜こそ警戒を強め交代で東西南北に人員を配置し荷馬車を見て回る人を

『旅の守り人』と私達『ニシアの風』プラスシェルシアにも手伝ってもらい

合計13人で警戒に当たって居る。


当然の様にシェルシアは荷馬車に乗りながらお菓子をポケットから取り出し

それを摘まみながらの見張りをして居た。


そんな時そんなのんびりとお菓子を摘まんで居たシェルシアが私達の所へ珍しく走ってやって来た。


「イズミ!北から10人以上の人が来る。早く来て!」


どうやら探索魔法を使って居たらしくこちらまで200メートル程先をゆっくりと

此方へ10人以上の男達が向かって来るとの事だった。


人数は纏まって来ている為大よその人数しか分からないがそれでも10人以上居る事が分かって居る。

その他にはこの近くに人影が無い事が確認取れたので

至急『旅の守り人』にのその事を伝え全員で北側の荷馬車に密かに集まり盗賊の攻撃に備えた。


「シェルシア後どの位の距離まで来て居る?」


荷馬車の周りは薄ら光る月明かりと中央で炊いて居る焚火の明かりで見えるが

その先は木々に阻まれ真っ黒で何も見えない。


「もう100メートルを切ってる。そろそろ姿が見える筈よ。」


その言葉の通り人影が薄っすらと見え出した。

始め数人の影が見えだしその後徐々に増え最終的には15、6人の男が静かに近寄って来て居るのが見えた。

最初に動き出したのが私と『旅の間守り人』の後衛の人が魔法と風の精霊の力で攻撃を始めた。


「気付かれた!散れ!」


数人の仲間がその魔法や風の刃に傷つくのに気づき

盗賊の頭らしき男の声に散り各戸攻撃に変じた。


「よし!行くぞ!」


魔法攻撃と風の力で倒された仲間を避け残りの男達が襲って来るのを

『旅の森人』と『ニシアの風』が迎え撃つが思いのほかセティア達の働きで思う様に

荷馬車にたどり着けない事に苛立ちを覚えたのか盗賊の頭らしき男が怒鳴り散らした。


「おら~!何御女如きに後れを取ってる!ほら行け!」


その怒鳴り声に応える様にセティア達に襲い掛かる盗賊の一人が

カリナと剣を交らわせて居る間に忍び込んで来た盗賊に

右側から斬りつけられそうになった所をイズミの風の刃がその盗賊を襲い退けた。


「うわっ!あっぶな~~。イズミ有難う。」


「どう致しまして。」


盗賊にとって詠唱も無く襲い掛かる多数の風の刃は確かに脅威に思えたけれども

それが命を落とす程の威力が無い事が分かるとそれよりも目の前の冒険者達に

集中する様になっていた。


「やばっバレたか!もう少し威力強めないとダメかな?

それじゃあもう少し強く・・殺さない程度に・・って難しい~。」


イズミがその手加減に手間取って居る間に数人の盗賊が木の陰から飛び出し

荷馬車の間を抜けて行くのが見えた。

急いで風の刃を放ったがその盗賊に上手く避けられてしまいその後を追い掛けると

避難して居た商団の人達に襲い掛かろうとして居るのが見えた。


「下手をしたら商団の人に当たる!シェルシア~~!」


「な~~に?イズミ?頑張ってる~~?」


馬車の上から嬉しそうに手を振るシェルシア・・・って!違うだろう~~!

痛い頭を押さえつつ大きな声でシェルシアに呼びかけるイズミ。


「シェルシア例のやって貰える?」


「いよいよ私の出番ね。それじゃあ行くわよ。」


シェルシアが立ち上がると両手を広げ彼等を睨んだ。

すると突然


盗賊達が!


『旅の守り人が』!


商団の人達が!


一瞬動きを止めるとその場に崩れ落ちた。


そして私達は呆然と立ち尽くす。


「「「「シェルシアやり過ぎ・・・」」」」


「エッ?何か言った?私やっぱり凄い?」


「なっなんだ。あの女は・・・」


盗賊の頭らしい男がシェルシアを睨むがその威圧に

震えが止まらず動けずに居た。


「あのシェッシェルシアが・・・・何故?」


『旅の守り人』のリーダーガイズもようやく剣を持つ事が出来たがそれ以上動く事が出来ずに居る。


「「「「うわっ!なんだあの女!話と違う!」」」


商団の人達はひと塊になりお互抱き合い動く事すら出来ずに居る。

仕方なくイズミが馬車の上のシェルシアに近寄り。


「シェルシアちょっとやり過ぎ。盗賊以外の人達の幻術を解いてあげて。」


「分かった。ちょっと待ってて」


シェルシアが『旅の守り人』と商団の達への幻術を解くと

『旅の守り人』のリーダーのガイズ冷や汗をかきながらシェルシアの所へ飛んで来た。


「シェルシアお前一体何者だ?

あの半端ない威圧!流石に俺達も動けなかった!

本当に冒険者とかじゃ無いのか?」


「フフ知りたい?私は元メ・ウググ。」


「あっ!」


イズミがシェルシアの口を塞ぎ無言のままその場を走り去って行った。

呆然とその様子を見て居たガイズにセティアがそっと近づくと苦笑いしながら。


「余り詳しい事言えないけど彼女の能力ちょっと変わってて。

一時的人に強力な威圧を与える事が出来るのよ。」


「そうか、だがその能力だけでも最強じゃ無いか?」


「そうかもしれないわね。」


セティアが苦笑いしながら答えてその場はそれ以上詮索されずに済んだが

その後盗賊を全員縛り上げ近くの宿場町のギルドに連絡を付けると直ぐに応援の者が駆け付け

その後の事を引き受けてもらった。


そして問題のシェルシアへの注目度が増した『旅の守り人』の面々

何か有ると直ぐにシェルシアの所へ行き声を掛ける様になったいたが

逆に商団の人達からはシェルシアを出来物でも触る様な扱いになり

その後珍しく落ち込んだ彼女の姿を時々見かける様になっていたけれど

シェルシアには丁度良い経験だと思って居たのは私だけでは無かった。


そしてナリエスへ無事到着する事が出来冒険者ギルドへ報告に行き

依頼料を貰いホクホク顔で王都内を歩いて居ると時々耳にする白銀の魔女の話し。


「シフォンさんやっぱり王都でも人気あるんだ。」


「そうね。でも今勇者さまの結婚式に出席する為帝国に行ってるってさっき聞いたけど

何時頃帰って来るのかな?出来れば帰る前に又会いたいわね。」


タルトと話をして居るとカリナがそこへ割り込んで来た。


「ねえ白銀の魔女様の事?さっきギルドでそろそろ帰って来るんじゃないかって、話してたよ。」


「じゃあシフォンさんに合えるかもしれないね。セティア少し予定より長居してシフォンさんに会って行かない?」


私がセティアに話しかけると驚いた様に私に顔を近付けて来た。


「イズミ、そんな簡単に白銀の魔女様と会えるの?」


「へへへ、実は特別な連絡方法を教えて貰ったんだ。もし連絡が付けば会えると思うわよ。」


「それじゃあ会って貰えるなら少しナリエス王都で待ちましょうか。」


「「「賛成~。」」」


そしてその夜宿に戻ってから私はシフォンさんから貰ったレターリーフをアイテムボックスから取り出し

教わった通りシフォンさんの宛名を書き裏に私の名を書いてから宙に投げた。


「シフォンさんへ」


そして・・・






新年あけましておめでとう御座います。

今年も宜しくお願いします。


今年一年皆様の応援のお陰でここまで書き進める事が出来ました。

これから又『異世界で最高の・・・』とコラボとなりますが

引き続き読んで頂けると嬉しいです。


それでは

今年も宜しくお願いします。

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