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男の娘って何ですか?  作者: とらいぜん
4章 ミリニシア
68/84

4 ライバル

今私達の間で大金をはたいて買ったアイテムボックスが大活躍して居る。

始めシェルシアがポケットと言う物を使って居るのを見てこれは便利だと思ったのが切っ掛けで

そのやり方を皆で教わったのだけれど魔力を多く使うとの事で魔力の無い私は問題外

そしてセティア達が挑戦するも入り口さえ開く事が出来ず唯一タルトがほんの一瞬

口を開く事が出来たが直ぐに閉じてしまった為断念。

かと言ってギルドの依頼にシェルシアを連れて行く分けも無く

(何をやらかすか分からないし本人も汚れるのは嫌と拒否)

その当人シェルシア曰く


「何故出来ないの?シフォン直ぐ出来たわよ。」


「「「「あの人は特別だから!」」」」


まあ当然シフォンさんと同じ事が出来る分けも無くアイテムボックス購入となった分けだけれども

ヤッパリ高かった。

しかしせっかく買った物なら使わなくては損とばかりに使い始めるとこんな便利な物は無い

今ではギルドの依頼からちょっとした買い物まで大活躍して居る。


そしてもう一つの大きな買い物私達の家を買ってから1ヶ月

部屋割りは一番奥がセティア廊下を挟んで反対側の部屋がカリナ

セティアの隣の部屋に私が入り同じく廊下を挟んで前がタルト

そして私の隣一番手前道側の部屋にシェルシアが入りその前は階段になって居る。

しかも2階は全てテラス付きうん贅沢だ。


そして1階の部屋は一番奥に並ぶように2部屋がある。

それもちゃんと直接リビングへ出ない様にワザワザ廊下を作り

部屋の持ち主のプライバシーを守る様な造りになって居る。

その廊下自体も2人が余裕ですれ違う事が出来る程広くここを建てた人が

どれだけ住む人の気持ちを考えて居たかが伺える。


ましてやトイレが1階と2階にそれぞれある等こちらでは贅沢な造り。

風呂は1階にしか無いがそれでも結構広く

3人でも湯船に浸かれるんじゃないかと思える位大きい。


そして交代制で作る食事で当然と言うか当たり前と言うか問題が起きた。

シェルシアの数度目の当番の時遂に


「これでも一生懸命私が作ったんだから~~!」


今私達の目の前に有るのは何かを焼いて焦げ付いた物の上に何やら怪しげな青っぽいソースが掛けられ

黒い何かが一緒に添えられていた。


「でも、シェルシア此れって一体なんて言う料理?」


「フフ知りたい?これは『シェルシアスペシャルオークステーキ甘さ控えめ頑張って作ったソース掛け』よ。」


「うん気持ちは分かる。けどこれ味見した?」


「味見するわけ無いじゃない。味見したって調味料どれを使えばどんな味になるか分からないのに

そんな無駄な事しないわよ。」


「「「「やっぱり・・・」」」」


私とシェルシアのやり取りを隣で見て居た皆が何故こんな味になったかが分かった様だった。


「シェルシア私もあまり得意じゃ無いけど今度私も手伝うわ。」


そう得意じゃ無い、何しろ此方へ来るまで料理らしい料理等した事無いのだから・・

でも冒険者となってセティアやカリナそしてタルト達に教わって

何とか食べられる物が作れる様にまで腕を上げたつもりだ。


でっ今日は流石にこの料理は食べられ無いとして外食で済ませる事になった。

オルイドも近くに住むようになり私達の家で食事を取る様になり

当然外食もオルイドと一緒にする事になる。


何しろ私達を守る為に早めにミリニシアへ帰りクリアからあの宝石を貰って居ない

初め4人の宝石を売ったお金をオルイドを入れて5人で分けようと言ったのだけれど彼はそれを断って来た。

だから食事だけでもと全員の意見は揃って居たからだ。

(それにオルイドでもあの料理を食べさせる勇気は私達には無かった。)


そして更に1ヶ月以上過ぎシェルシアの料理が何とか食べられるレベルまで上達した頃

前日までの護衛の仕事を終えこの日一日皆で休みを取ってオルイドを含め

皆でシェルシアの料理で昼食を取っている時家のドアをノックする音がした。


私がドアを開けるとそこには一人の女性?が立って居た。

腰まで伸ばした金髪を後ろで縛りポニーテールの様にして

少し垂れ目の優しく赤い瞳はキラキラ輝き男性用の冒険者服にズボンを穿いて居る。

14歳位の女性?


あれ?この格好何処かで見た覚えが・・・

そう思って居ると皆で食事等して居たテーブルの方からガタン!

という椅子が倒れる大きな音がしたのでそちらを見ると

珍しく驚いた表情で口をあんぐりと開いたオルイドが立って居た。


「あっ!オルイド様~~。」


「エッ?あのどちら様でしょうか?」


大きな声でオルイドに手を振るその女性に声を掛けると

ニコッと小首を傾げ可愛らしい表情をして来る。

うっ可愛い・・・


「私リーナ・ファラニナス・リシャールと言います。オルイド様がこちらにいらっしゃるとお聞きして参りました。」


「えっと何となく聞いた事が有る名?リーナ・・・?」


「リーナ・ファラニナス・リシャールです。以前オルイド様に馬車をお貸ししたリーナです。」


「馬車?リーナ?・・・あっあ~~~!」


又小首を傾げニコッと笑うその笑顔。

あのシェルシアが黙って持って来た馬車の持ち主の男爵令嬢!

思わず彼女を指差してしまった!


「男爵令嬢の!」


「ハイ。」


後ろからドタドタと走り寄る音が聞こえ振り向くとオルイドが慌てた様子で走って来ると

リーナの前に立ち彼女を見て。


「リーナ様この格好は一体・・それに何故ここへ?今学校へ行ってるのでは?」


「以前オルイド様のお好きな方の良い所38か所教えてくれたじゃ有りませんか。

私その方に少しでも近づき越えようと冒険者学校へ入学しましたの。

まだ卒業は出来て居ませんが先生によると筋は悪く無いと褒めて頂きましたわ。

そしてこの格好もオルイド様が仰っていた方を良く知りたく思い真似てみました。」


「オルイド、ちょっと。」


私はオルイドの裾を掴み少しリーナから離れると小声で

オルイドが言ったという38のタルトの良い事を聞いて見た。

『どう見てもあの格好私も入ってる・・・』


「オルイド、一体どういう事?彼女の行った学校って冒険者学校?それにあの格好

オルイドがタルトの良い所38行ったと言うけどもしかして私も入ってない?」


「すまん。リーナを諦めさせようとしてタルトとお前の良い所全部言ったら38になった。

まさか本気であそこまでするとは・・・。」


オルイドが屈んで私に言うその姿を何故か嬉しそうに見て居るリーナが健気にも見えたが

後ろのタルトの方を見るとテーブルの上の料理をジッと見たまま固まって居る姿が目に入った。

『修羅場だ・・・』

そう正に修羅場。

私がそう思った時セティアがリーナの前に出て来ていた。


「リーナ様いらっしゃいませ。私はセティアと申します。

今私達昼食を取って居るのですが宜しければ一緒に如何ですか?」


「セティア!」


私が止めようと彼女に声を掛けると私にウィンクをしてそのまま私達が食事をして居たテーブルまで

連れて行ってしまった。

それをジッと無表情で見て居るタルト。

セティアはリーナをタルトの反対側の空いてる席へ案内して料理を運んで来ると全員の紹介を始めた。

そして最後にタルトを紹介し終えるとリーナがそのキラキラした目でタルトを見詰め。


「貴女がオルイド様が好意を抱いて居る方なのですね。

オルイド様が言われて居た通り綺麗で素敵な方。

オルイド様の様な方に想われるなんてタルト様が羨ましいです。

あの宜しければお友達になって頂けませんか?」


「「「へっ?」」」


その時リーナの思わぬ言葉に私とカリナそしてタルト本人が驚いた。

オルイドは無表情のままじっと黙って見て居るだけなので何を考えて居るか分からないがもしかしたら

今の言葉自体聞えて居なかった可能性が有る。


『うん、元男としてその気持ち分かる。恐らくこの解決策を必死に考えてるに違いない。』


その言葉に私達が驚いた表情で彼女を見て居ると不思議そうに私達を見て

リーナが言葉をつづけた、


「あの、私何か変な事言いました?」


キョトンとして小首を傾げるリーナのその姿が又可愛いが。もしかして・・・天然?


「あの、リーナ・・あっいえリーナ様はオルイドの事が好きなのですよね。」


「ハイ!でも、私の事はリーナで結構です。私はまだ冒険者にも慣れて居ない身それに比べ皆様は

既にクラスBの冒険者なのですからここでは身分など気になさらないで下さい。

それから確かに私はオルイド様の事が好きです。

ですが既にオルイド様には心に留め置かれた方が居られとの事。

私はこんなにも素敵なオルイド様が心に留め置かれた方がどの様な方かとても知りたいのです。

タルト様はエルフの中でも綺麗な方なのだと私も思いますし

その雰囲気もとても素敵な方だと思いました。

だからもっと知りたいのです。

そして私もタルト様に少しでも近づきたい。

仲良くなりたい。

そう考えるのは変ですか?

タルト様オルイド様を好きな同士お友達になりませんか?」


タルトがリーナに不思議そうに聞くと

あっけらかんとその様な返事をするリーナが嘘を言ってるようにも見えなかった。


「わっ私はオルイドの事等別に・・・」


「タルト。本当にそんな事言って良いの?取られちゃうわよオルイド。」


私がタルトの顔を覗き込むと意を決した様にタルトが顔を上げた。


「リーナ。分かった。私も貴女の事が知りたいわ。友達になりましょう。

でもオルイドは渡さないからね。」


そう言ってニコッと笑うタルトは、何か吹っ切れた様に見えた。

そしてリーナも・・


「有難う御座います。でも、私も負けませんから。油断してると取っちゃいますからね。」


そしてニコッと笑いながら手を握り合う2人。

ここに不思議な友人関係が成立した。

その後皆の緊張もとれシェルシアも加わり女6人で賑やかな昼食となりその食事も終わろうとした時

突然オルイドが顔を上げた。


「リーナ様!申し訳ないがやはり俺はタルトの事が諦め・・・・ん?」


楽しそうに話をして居るリーナと私達の様子を見てオルイドの言葉が止まった。

おそらくこれからもオルイドの苦悩は続く。

男とは悲しい生きっものだとその時悟った私だった。

(特に固いオルイドは尚更だ・・・)



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