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【漫画連載決定】Reason for tears  作者:
past and future
40/50

40話 墓場への潜入


-翌朝


ティナたちはツカサのとこへと向かった。


「入っていい?」


「ああ。入ってくれ。」


会議室へ入ると準備をしていたツカサがいた。


「連れて行くメンバーは決まったようだな。」


「ええ。この5人と『フェニックス』で行く。」


「それで我々は何をすればいい?」


「ここからしばらく行った所に『ネクサス』と『インフェルノ』の境界線がある。そこに侵入を妨げている柵が貼られている。超えるためには破壊するしかない。」


「話し合っても通してくれるわけがないから強行突破というわけか?」


「そういうことだ。」


「お前たちが突破できるように我々が道を切り開けばいいということだな?」


「ああそうだ。もし厳しいと判断したときはすぐに離脱してくれて構わない。突破さえできれば後はこっちでなんとかする。」


「了解だ。」


「それでは我々は準備をしてくる。その時が来たら指示をくれ。」


「わかった。頼りにしている。」


「ティナ。絶対に死ぬなよ。それからお前たちもだ。」


「うん。ジュリも気を付けて。」


「ああ。それじゃあな。」


「よしこっちも出発するとしよう。いつでもいけるな?」


「うん。大丈夫。」


ティナたちはドームの外へと出た。


すると『ネクサス』の民兵たちも集まった。


「随分と重装備ね。」


「それだけ危険な場所に侵入するということだ。仕方ない。」


「それで一直線に攻め入るの?」


「そうだ。昨日も言ったが『墓場』と呼ばれている場所にリーダーがいる。そこまで辿り着ければ俺が交渉をしに行ける。すまんが頼む。」


「わかった。じゃあいこう。」


ティナたちは残ったメンバーに見送られ、境界線まで向かった。


「あそこだ。」


「確かに網が一面に張り巡らされているな。あれは俺たちの手で壊すことは困難だ。」


「そこで『フェニックス』の空爆だ。あそこを破壊した時点で協定は破られる。」


「大胆なことを考えるな。宣戦布告してるのと変わらんぞ。」


「それが目的だからな。近づくためにはそれしか方法がない。」


「それじゃあ戦いは避けては通れんな。『インフェルノ』と戦ったら交渉自体も成立しないのではないか?」


「その逆だ。これぐらいの騒ぎを起こさなければ『インフェルノ』のリーダーを引っ張り出すこともできない。」


「どういうことだ?それは。」


「協定の交渉は俺から持ち込んだものだ。戦う理由も目的も違うから争う必要がなかった。だが、『インフェルノ』と協力をするということならば話は別だ。奴らにそれ以上の力を示す必要がある。」


「結局はそういうことか。だからリーダーとお前が戦うってことだな?」


「セイジ?」


「…。」


「単刀直入に聞くぞツカサ。『インフェルノ』のリーダーと戦う機会を設けてほしい。そういうことだろ?」


「ああ。別に隠していたわけではない。『インフェルノ』に協力を申し出る上で簡単に事が運ぶような連中ではない。強いか弱いか。実際それだけで判断しているような組織だ。」


「つまり交渉=戦うってことか?」


「そうなるな。しかし君たちとの約束に偽りはない。リーダーには一切手を出さなくていい。その取り巻きの連中だけをお願いしたい。辿り着くことができればそこから先は『ネクサス』である俺の役目だ。」


「結局はそうなるか。まぁ避けて通れるとは最初から思ってはいなかったがな。」


「理由はわかった。それが分かった上であなたを信じて従う。」


「ああ。感謝する。」


「まぁ今更、後には退けないからな。さて始まりの時が来たようだぞ。」


すると上空から戦闘機が通過した。


「来たか。『フェニックス』。それでは計画を実行する。」


「こちらツカサ。地上にある境界線は見えるか?」


「良く見える。あそこを爆撃すればいいのだな?」


「そうだ。頼む。」


「爆撃されたと同時に乗り込む。その隙に『墓場』まで進行するぞ。」


「了解。」


「カウント3秒で爆撃を開始する。」


境界線にいた兵たちがその存在に気付く。


『なんだ?戦闘機が飛んでいるぞ!』


『おかしいな。『ネクサス』だとして戦闘機は所有していないはず。『インフェルノ』も戦闘機でこのあたりを巡回することはない。じゃあ、あれはなんだ?』


「カウントを始める。3。」


『フェニックス』は旋回し、低飛行を始めた。


「2。」


『おい。こっちに近づいてくるぞ!敵か?!』


『もしかして…噂の【tears】か?!』


「1。」


「発射。」


ミサイルが発射された。


「に……逃げろ!!!!」


着弾し、大きく爆風が上がった。 


さっきまであった網が消滅していた。


「いくぞみんな。侵入だ。」


「ええ。」


『くそっ襲撃だったか。敵が侵入してくるぞ!向かい撃て!』


「よし畳みかけよう。そしてそのまま進行だ。」


ティナたちは敵の兵を次々と倒していった。


援軍もまたやってきた。


「境界線を越えたことが既に知られたか。流石は『インフェルノ』だ。」


ティナたちは戦いながら先へと走った。


「それでどっちだ。」


「ここからあのビルが見えるか?」


「ああ。見える。まさかあそこか?」


「そうだ。そして俺たちが既に立っているここがもう墓場と呼ばれる場所だ。」


「特に墓場って感じはしないけど。」


「その理由は時期にわかる。」


「それよりもそこら中から気配がするぞ。取り囲まれているようだ。」


「ジュリ、上空からは何が見える?」


「人の姿がまるで確認できない。いや待てあれは何だ…。」


「どうしたのジュリ?!」


「煙幕がすごくてよく見えない…。それにこの音は一体…?」


「リーダー地上から何か飛んできます!」


ジュリは上空からあるものを捉えた。


するとミサイルが地上から飛んできた。


「まずい。地対空ミサイルか…!」


そして『フェニックス』のメンバーが乗る戦闘機に当たった。


つづけざまに何発も打ち上がってきた。


「ティナすまない我々はここまでだ。これ以上は仲間があぶない。」


「わかった。ジュリありがと。ここからは私がやる。」


「ああ。先に戻っている。生きて帰って来いよ。」


「どんな状況でも冷静に対応してきたか。境界線にいたやつらが既に内部に情報を送っていたみたいだ。想像以上だった…。」


「もっと想像を絶することを教えてやろうか。視界が段々と霧に包まれていってるのに気づいているか?」


「そういえば、なんだこの煙は…。」


「ジュリが上空から煙幕で見えないと言っていた。ここまで迫ってきているみたい。」


「それだけじゃねぇぞ。取り囲まれてるっていうか四方八方から見られている感じがするぜ。」


「だったらカラスを使う。この付近を調べてきてくれ。」


カラスが飛び立とうとした時だった。


パン!


カラスは何かに撃ち落された。


「嘘だろ…!この視界の中で俺のカラスを撃ち落した…?」


「こっちは見えていなくとも向こうからは丸見えってことか。」


(工場の蜘蛛の巣と似ている。1つ違うのは逃げられるほどの広さなのにここから逃げられる気がまるでしない。)


「方角はどっちだ?!」


「落ち着け。このまま真っすぐだ。」


ティナたちはビルを目指し歩いた。


「煙幕でほとんど何も見えなくなった…。」


パン!


ツカサの後ろを歩いていた『ネクサス』のメンバーが倒れた。


「なんだと?!」


そしてまた1発…2発と何処からか銃弾が撃ち込まれた。


「う、うわあああ!」


恐怖の限界に達したのか1人のメンバーが来た道を引き返し走った。


「おい!止まれ!」


バンッ!


丁度ティナたちの真横で撃たれた。


「くそっ!」


「墓場と呼ばれる理由がこれか。入ったら最後、死に場所はここというわけだ。」


「そうだ…もう進むしか道はない。」


すると声が聞こえてきた。


『柵を壊したのはお前たちだな?』


「誰の声だ?どこから聞こえてくるんだ?!」


ツカサがそれに答えた。


「ああ。だがそれを命令したのは俺だ。今引き連れているやつらは関係ない。」


『お前は『ネクサス』のツカサか。どういうつもりだ?これは。協定を結びこちらには関与しないという約束だったはずだが。』


「交渉に来た。手荒な真似をして踏み入ったことは詫びる。しかしこのやり方ではないと話すら通らないと思いこの決断に至った。」


『交渉だと?何を寝ぼけたをことを言っている。それに協定を破るということが何を意味するか忘れたわけではないな?』


「十分わかっている。だが、俺もそれなりの覚悟を決めて今ここに立っている。そちらのリーダーに会いたい。話だけでも聞いてもらうことは出来ないか?」


『リーダーにだと?自分がどういう立場かわかっていないようだな。』


「俺は『インフェルノ』に協力を頼みにきたんだ。国と戦うために力を貸してほしい。もうあと一歩という所まできている。」


『そんなこと我々には関係がないことだ。それに後ろにいる奴らは『tears』か。どんな奴らかと思ったら大したことなさそうな連中ばかりだな。そんなんで国と戦おうとしていたのか。』


ダイキが口を開いた。


「姿も見せないで吠えてるだけのような奴に言われたくはねぇな。」


『なんだと?誰だお前。』


「『tears』のダイキってもんだ。確かにお前ら『インフェルノ』は強いかもしれないが、はっきり言わせてもらうと俺たち『tears』の方が断トツで強い。お前たちと違ってこの国を変えるために本気で戦っている。根っこの部分をどうにも出来ない奴らに言われる筋合いはねぇって言ってんだ。」


すると声の人物が姿を現した。


「面白い。大きく出たなダイキとやら。お前が口だけではない事を示してみろ。確かめてやる。」


顔をフードで隠した男が目の前に立った。


「いいだろう。正々堂々と姿を現したんだ。相手をしてやる。」


「おい、ダイキ。目的が違うぞ。」


「ティナすまねぇな。止めないでくれ。俺は『tears』を馬鹿にされて頭にきている。こいつをぶっ飛ばしてやらないと気持ちが収まらねぇ。」


「ツカサ、あれはリーダーではないんでしょ?」


「ああ。俺が知っているやつではない。」


「わかった。じゃあ計画に問題はない。向こうもその気みたいだし止めない。」


「それなら思う存分暴れても大丈夫そうだな。」


「その舐めた口をすぐに塞いでやる。」


男は煙幕に身を隠した。


「また消えやがったか。」


すると背後から拳が飛んできた。


(一瞬で俺の背後に…攻撃も凄まじいがスピードも半端ではない。)


「どうした?反応が鈍いな。軽く移動して軽く殴っただけだぞ。」


「本気で殴ったの間違いではないのか?全く効かねぇよそんな攻撃では。」


「強がってんじゃねぇぞ。この野郎。」


男はダイキの真正面から殴りかかってきた。


「そうだ。男なら正面からぶつかってこい!」


お互いに何度も殴り合った。


「俺のフルパワーをくらえ。」


男はダイキに拳を大きく振りかぶった。


「はぁ…はぁ…このタイミングだ。本気でいかせてもらう…。」


ダイキはオーラを放った。


そして男の拳がダイキのオーラに当たった。


「なんだこの壁は…!」


「言っただろう。そんな攻撃では全くもって効かないと。ちょっくらオーラっていうのを攻撃に変えてみるか。」


「おい、ダイキの腕を見てみろ。」


ダイキの腕に禍々しいほどのオーラが手に宿っていた。


「守りに特化していたダイキの攻撃か。どれほどの威力なんだ一体。」


「今まで俺は数々の攻撃を受けてきた。受けたときに大体そいつの力量がわかる。そしてどれくらいなら相手を倒せるかまでな。」


「くそ!腕が抜けない!」


「もう逃げられねぇよ。籠の中の鳥って所だ。さてお前なら大体これぐらいだろう。いくぞ!歯を食いしばれよ!」


「ストーンクラッシュ!!」


ダイキは思いっきり拳を男の顔に叩き込んだ。


「ぶはぁっ!!!」


しかし男の腕はまだダイキのオーラから抜けていなかった。


「まだだ。やるからには徹底的にやる。」


何発も踏み込み殴った。


「これで終わりだ。」


『ロックバースト!!』


地面に叩きつけたところで男の腕が外れ倒れた。


「すげぇ…なんだ今の戦い方は…。」


「はぁ…はぁ…まぁこんな所だろう…。さてお前が『インフェルノ』ならこの程度では死んではいないだろ?」


男は起き上がった。


「当然だ。だが久しぶりに倒れたな。さっきの攻撃は紛れもなく効いたぞ。どうやら本当に口先だけではないようだ。」


「だからそう言っただろ。お前たちにはわからんかもしれんが本気で国のトップを倒すために戦っているんだ。」


「だが、それはそれだ。お前たちの交渉を聞くかどうかはリーダー次第。俺の一存では決められることではない。」


「それは百も承知だ。ここから先に進ませてくれるだけでいい。」


「いいだろう。行けばいい。だが生きては帰れない覚悟で行くんだな。」


「ああ。悪いな。どうしても『インフェルノ』の力が必要なんだ。」


「…。さっさと行け。」


「ツカサ行こう。」


「あ、ああ。」


ティナたちはその男を横目に先へと進んだ。


そしてダイキは男の肩に手を置いた。


「決戦のときお前がいてくれたら心強いかもな。」


「ふっ。抜かせ。」


一方ビルから外を見ていた人物たちがいた。


「あーあ倒されちゃった…。上空にいた戦闘機も撃ち落せなかったし腹が立つ!」


「あれはツカサ…か。協定を破ってまで何をしに来た。それに柵まで破壊しやがって。」


「後ろにいるあいつらって誰だっけ。」


「恐らく『tears』だ。」


「あーそうそう。『tears』ね。えーっとリーダーの名前は確か…。」


「『ティナ』だ。」


「そうそうそれ!よく知ってるねぇ。でもなんで『ネクサス』と一緒なんだろ?」


「乗り込んできた理由はあの『tears』が一緒にいることが関係しているはず。だとしたら私に要件があるのだろうな。」


「それでお姉さん話を聞くの?」


「生きてここまで辿り着けたら考えてやらなくもない。どんな理由があろうともな。それに値するだけの力があるという事。」


「結局は強ければなんだっていいってことね。でもまずここに辿り着く前にみんな死ぬから顔を合わせる事すらないんだよねぇ。」


「そうだな。いくら奴らと言えどここまで辿り着くことはできない。そして生きてここから出ることもな。」


「一度戦ってみたかったなぁ。特にあのティナってやつと。」


ビルから見ていた謎の人物たちはティナたちのことを知っていた。そしてティナたちはビルに向け更に歩いた。

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