16話 それぞれの戦う理由
【ティナたちが工場で戦っていた頃、ミナたちも町中で『フェニックス』たちと共に戦っていた。町は炎に包まれ、戦意を失った民兵たちは次々と白旗をあげていたが組織側の攻撃は強くなる一方で更に戦いは激しくなっていた。】
「こっちだ!手を貸してくれ!」
「わかった!今行く!」
ミナたちは既に戦っていた『フェニックス』のメンバーと合流した。
「隊長…いやリクさんは無事に灯台についていたか?」
「ええ。『tears』の主導者ティナと他数人の仲間と工場へ向かった。」
「そうか。それならひとまずは安心だ。だがここもそう長くは持たない。相手の増援も増えてきつい状態だ。」
「あいつらは私たちを倒す以外に目的があるの?」
「やつらは工場に向け進行している。 ここの支配者である『ユウマ』の加勢だろう。だがあんな場所で戦闘が始まったものなら大爆発を起こし壊滅だ。 町ごとな。」
「…。だったら止めなくてはいけない。」
「ああ。だから『tears』お前たちも全力阻止してくれ。」
「ティナがいない以上今はお前が『tears』の主導者だ。ミナ。」
「私がティナの代わりに…。わかった。何とかやってみせる。今ティナも必死で戦っている。私だってできることを証明してみせる。」
「期待してるぞ。」
「レン、ダイチ、ダイキ、私で前線に出て敵の進行をなるべく止める。トオル、イオリ、ウルハはサポートに回って。ヒマリは傷ついた、仲間を治療して。アイリはそのまま狙撃を。」
「了解。」
「俺たち『フェニックス』もそれぞれお前たちの援護をする。」
「ええ。助かるわ。」
「じゃあいくぞ! なんとしてもこの先に行かすな。」
ミナたちは戦場のど真ん中に飛び込んだ。
「レンとダイチは左を。私とダイキは右を攻める。」
「わかった。くれぐれも無茶するなよ。」
「うん。わかってる。」
「ダイキ、私はそんなに早くは動けない。銃弾から私を守って。」
「よしきた。守りは俺に任せろ。」
ミナは手に炎を纏った。
そしてミナは敵の軍団に突っ込んだ。
「あいつに触れると燃えるぞ! 近づけさせるな!」
銃弾がミナに向かって一斉に飛ぶ。
「させるか!」
「あの男もまとめてやれ!」
「ミナ俺の後ろに。」
「ええ。」
「よし、ミナ俺を踏み台にして飛べ!」
私はダイキを踏み台にして敵に向け、炎を飛ばした。
「うああああ! 火がついた!」
「ここからだ。」
火が付いていた敵は一斉に爆発した。
そして後ろからミサイルの発射台が運ばれてきた。
「ミナあぶねぇ!」
「やばい。 あれは流石に避けられない…。」
(くそっ!銃弾はギリギリ耐えられてもあれは耐えられるのか…?)
「なんて考えてる場合じゃねぇ。ミナを死なせてしまったらティナに会わせる顔がない。」
「あの女に触れられなければ問題ない!ミサイルで叩き込め!」
「よし撃て!」
ミサイルが発射された。
俺はミナを担ぎ、横に飛んだ。
着弾し、爆発した。
ダイキはミナに覆いかぶさる。
「おい、怪我はないか?」
「ええ。直撃していたら死んでいた。」
「あれでは近づけないな。」
(それだけではない。ミサイルなんかに私の力を使えば自爆しにいくようなものだ…。)
「ってダイキ、背中をかなり怪我してる…。」
「大丈夫だ。 流石にあの威力ともなると俺の守りも崩されたか。」
「一旦ヒマリのとこに戻って治療を。」
「そんな時間はない。 あいつらミサイルを撃ちながら前進してきている。ここで止めねぇと後方で狙撃してくれている仲間たちに着弾してしまう。」
「でも私はあれに近づくことも攻撃をすることも出来ない…。」
「…。」
「いけるかわからねぇがちょっと試してみたいことがある。」
「試してみたいこと?」
「ああ。今の俺の能力では銃弾を受けるのがやっとだ。だが、お前とティナが使っていたオーラっていうのを俺も使うことが出来ればもしかしたら耐えられるんじゃねぇかと思ってな。」
(可能性は十分にあると思う。というよりそれに賭けるしか手はない。けれどこの状況でのそれは、失敗すれば即ち『死』。しかもあれはヒマリとウルハがいたから引き出せたようなもの。何て言えばいい…。)
「俺を信じてくれ。やれそうな気がとかそんな曖昧なもんじゃない。できるって確信を得ている。その証拠にこれを見ろ。」
ダイキは両手を前にかざした。 だんだんと蒸気が上がっていった。
(まさかこれは能力の開放…。)
「そして能力を体の一部に。ふん!」
体からオーラが溢れ出た。
「ここまではいい。 ここから先だ。」
「これであのミサイルを受け止めることが出来れば攻撃のチャンスはある。」
(この能力ならもしかしたら、いけるかもしれない。)
「…。爆発しても避けられるぐらいまで接近してミサイルが飛んで来たらダイキはそれを弾き返す。私はその一瞬で炎をやつらに飛ばす。」
「この作戦でいいなら私は賭ける。」
「やらせてくれ。」
「わかった。」
3秒後に行く。
私はオーラを手に纏わせた。最大火力でぶつけられるように。
ダイキも同様に手に纏わせた。
「よしいくぞ!」
ダイキが先陣を切った。
その後を私もダイキの背中に隠れるように走った。
「姿を現したぞ。ミサイル発射!」
「もう少し…もう少しだ。」
ミサイルは発射された。
「ダイキ、この位置なら届く。」
ダイキは急停止した
「来い。 受け止めてやる!」
ダイキはオーラを纏った手で受け止めた。
「うおおおおおおおお!!!」
そして横に流した。
「飛んでけや!」
ミサイルは横に着弾した。
私はダイキ影から姿を現し、炎を飛ばした。
しかし、予想していたより飛ばなかった。
完全に誤算だった。 この位置ならいけると思ったのに…。
「炎はあの位置からでは届かん!ミサイルで畳みかけろ!」
「くそっ届かなかった…。」
「まだだ。俺の能力がただ受け止めるだけだと思うなよ。これは余興だ。そしてこれが俺の取って置きだ。」
ダイキはミナの背中に手を押し当てた。
「これは…一体。体がオーラで守られている…?」
「これでやつらに突っ込んで一撃をかましてやれ。どんなものからでも守ってくれる最強のお守りだ。」
(そんなことが可能なの…?)
(いや今はそれを信じ、目の前の敵を倒す。)
「わかった。行ってくる!」
ミナは前進した。ダイキの守りを信じ確実な距離まで。
「女が突っ込んできやがった!自爆でもする気か?!」
「いいから早く発射しろ!」
ダイキのオーラが体の全身に巡っている。
銃弾も飛んできているが、もうその程度弾き返していた。
問題はあのミサイルに耐えられるか。
今は私の能力を全力でぶつけることだけを考える。
「この距離なら確実にやれる。くらえ!」
私の炎が飛ぶと同時にミサイルも発射された。
ミサイルと炎がぶつかり合い大きな爆風が上がった。
ミナと組織の人間は真逆に吹っ飛ばされた。
「ミナ!」
ダイキがミナを受け止める。
爆風が収まった。
そして組織側は爆発と爆風でみんな吹き飛ばされていた。
「ダイキ…?」
「怪我はないか?」
「ええ。倒せたんだね。」
「ああ。 俺たちの勝ちだ。」
私は自分の体を見た。
纏っていたオーラがだんだん小さくなっていった。
「いつから考えてたの?こんなこと。」
「ヒマリの治癒力を見て俺にも出来ないかずっと考えていた。ヒマリの能力もいうなれば自分の能力を他者に注ぐ力。俺はそれを守りに応用した。そして守りの能力をお前に託したってわけだ。」
「…。ヒマリのは本来、傷ついた誰かがいて成立する能力。本人が致命傷を負えば能力を出すことも困難になるから自分を治すのはオマケに近い能力。能力を送り込むことに特化しているからこそリスクは少ない。それはウルハも同じ。私はダイキの守りが更に高まっただけだと思っていたけど、守りを更に高めそれを共有することで絶対的な守りが完成するってことね。」
「そうゆうことだ。俺は元々、自分自身が盾となって守る能力。本来は相手に植え付けて守る能力ではない。それをオーラ状にすれば誰かに植え付けることが可能ということをお前とティナにヒマリがやってたことを見て思いついた。」
「私とティナの能力は完全に相手を倒す力。治したり、守ったりする能力ではない。そうか。よく考えてみれば私の炎と爆破も相手に植え付けていたと考えると別に不思議な話でもない。ただ植え付けるのと共有させるとではオーラの消耗も半端ではない。何回も使える能力ではない。」
「ああ。その分、体力も倍持っていかれるのも事実。だからこそ、ここぞってタイミングにしか今は使えない。これを極めたときこの能力は完成する。」
「まさか生死を賭けたあの一瞬で実験台にされるとはね。」
「そうだったな。すまない。」
「どっちにしてもあれは私の計算ミスもあった。勝ち筋があるならどんなことでも身をゆだねてたと思う。」
「じゃあお互いさまってことでいいな?」
「ええ。」
「よし、ここは一掃できた。レンたちの援護にいこう。」
ミナとダイキはレンの元へ向かった。
トオル、イオリ、ウルハは『フェニックス』を援護していた。
「俺たちはティナたちみたいに戦える能力があるわけではない。無茶はするなよ。」
「うん。」
「わかった。」
銃撃戦が始まった。
「くっ。避けれなかった。」
「おい。大丈夫か?!ヒマリがいればすぐ治療できるが、戻るにしても危険だ。」
「なぁウルハ。俺たちも戦える能力を引き出すことってできないのか?」
「戦える力になるかはあなたたち次第。 ヒマリに戦う能力がないのと同じで自分で能力を選べるわけではない。あなたたちが戦いたいのかそれとも守りたいのかの個性によって能力は変わってくる。」
「なるほど。でも今のままではどっちも出来ていない気がする。だから頼むウルハ。 やってくれ。『tears』の足手まといにだけはなりたくない。」
「わかった。あなたたちの力を更に引き出す。」
「意識を集中させて。」
トオルとイオリは目をつむり全神経を集中させた。
そして体から蒸気が湧いて出た。
「これが俺の能力…。」
「なんだこの生暖かい不思議な感じは。」
「それがあなたたちの能力の奥に眠っていた更なる能力。」
何の力を目覚めさせたのか体が感じ取っていた。
トオルとイオリの手には蒸気が溢れ出していた。
「この力なら…戦える。」
「ああ。俺もだ。 いくぞイオリ!」
(2人はティナのため、そして『tears』のために能力を最大限自ら引き出した。私が思った以上に思いは強い。本当にこれから先ティナの役に立つ力なのか見せてもらう。)
ウルハは2人の戦いを見守っていた。
『フェニックス』は苦戦していた。
「くそっ!数が多い。このままでは突破されてしまう。」
「俺たちに後は任せろ。」
「貴様ら『tears』!こいつらも撃て!」
「これが俺の力だ。」
イオリの手に激しいオーラが宿った。
「くらえ!」
バンッ!
トオルの目の前まで銃弾が飛んできた。
そしてその瞬間イオリは腕を伸ばした。
風圧が走り、銃弾が反対方向に吹き飛んだ。その銃弾は撃った組織の頭部を貫いた。
「なにをしやがった?!おい民兵どもお前らも突っ込め!」
トオルに襲い掛かった民兵は吹き飛ばされた。
ウルハがその光景を観察するように見ていた。
「風の波動…。トオルの手から発せられたうねった風は男を吹き飛ばした。風を操ったってこと…?」
そしてウルハは次にトオルを見た。
「風を操るねぇ。奇遇だな。イオリ。俺の能力はこれだ。」
両手で何かを作っていた。すると周りの街灯が点滅しだした。
電気が激しく乱れていた。
するとトオルの手に電気が走る。
そして民兵に襲い掛かった。
「なんだこいつ…。スタンガンでも持ってるのか?!」
「いいから撃て!」
トオルの手に流れた電気は銃を襲った。
「ぐはっ!」
思わず銃を投げ捨てた。
「まだだ。くらえ!」
心臓あたりに手を押し当てた。
まさに雷が落ちたような状態だった。
男は体が焦げ、倒れた。
(風の次は雷を操るなんて…。だけどこの能力は完全に戦闘向け。ティナの力になる為には戦う力が絶対的に必要になる。それを前提に生み出した能力。)
「これなら普通に戦える…。」
「ああ。これで俺たちも正々堂々戦えるぞ。」
「私なんかより遥かにこの2人は成長した。これなら『tears』の戦力として申し分ない。」
「ウルハどうだった?俺たちの力は。」
「能力自体は申し分ないぐらい強い。でもまだ完璧に使いこなしたわけではない。まだまだこれからよ。」
「そうだな。俺はこいつを『tears』の勝利のために使ってやるさ。」
「俺もだ。」
(私も近いうちに戦えるだけの能力を身につけないといけないかもしれない。それほどまでに力が必要な場面が増えてきている。)
「よしここはこんなもんだろう。ミナたちと合流しよう。」
その頃レンたちも戦っていた。
「レンちょっと疲れてきたんじゃないか?」
「まだまだいける。と言いたいとこだがちょっと数が多いな。『フェニックス』も加勢してくれてるとはいえ圧倒的に敵の数の方が多い。倒しても倒してもキリがない。」
「誰か助けて…。」
「女と子供?親子か」
「そのようだな。だがあれは敵だ。」
「お願い。助けて…。もうこんな戦いはしたくない。」
「どうするレン。」
「仕方ねぇ。戦意喪失したやつはどっちにしても、もう国側の人間ではない。助けよう。」
瓦礫に挟まっていた親子を助けた。
「あなたたちについて行ってもいい?」
「悪いな。今は戦いの真っ最中だ。誰かを守ってやれるほど余裕はない。あっちに俺の仲間が治療している。そこまで行けばなんとかなるはずだ。」
「ダメ…。私たちだけでは行けそうにありません。」
「いたぞ!『tears』だ! 撃て!」
「増援がきたか。お前たちは隠れていろ!ダイチいくぞ!」
「ああ。」
レンとダイチは30人近くの増援に立ち向かった。レンの影は敵の背後に回り仕留めた。ダイチの高速移動にも敵はついてこれず呆気なく倒された。
「こんなところか。休む暇もないな。」
「ああ。これが戦争だ。気を抜いたらやられる。」
「や、やめて!」
「なんだ?!」
さっきの親子が組織の男に腕を引っ張られていた。
「お前、国を裏切ったな?いま『tears』の連中と話してるのを見ていた。あいつらの仲間に入ったのか?」
「私はもう戦いたくないんです!息子と一緒に普通に暮らしたいだけなんです!」
「普通にだと?今は戦争中なんだ!何を寝ぼけたことを!」
男は女に平手打ちをした。
「母さんに手を出すな!」
「なんだとこのクソガキが!」
子供は振り落とされた。
「何事だ?」
「この親子が国を裏切って『tears』と組んでいたんです!」
「…。殺せ。」
「は、はっ!」
「ってわけだ。まずはガキから死ね!」
レンたちは叫び声を聞きすぐ戻った。
しかしその時目にした光景は…
パン!
母親が息子を庇い頭を貫いていた。
母親は涙を流しながらゆっくりと崩れた。
「くそっ遅かったか…。」
それを見ていた レンは拳を強く握った。
そして目の光が消えていった。
レンはその母親を自分の母親と重ねてしまっていた。
「おい レンどうした?!」
レンの周りに黒い蒸気があがっていた。
すると影がレンの前に現れた。
そしてその影に飲まれた。
「なんだこれは…。」
物凄い早さで影が組織の男たちに向かって行った。
わずか1秒。
「は、早い…!」
そして影からレンが現れ、影を出し男の腕を刎ねた。
「う、腕が!なんだこいつは!」
「『tears』だ!」
そしてレンは男の足を切り落した。
「レン…なんだその能力は…影がまるで鋭い刃物みたいになっている…。しかも動きが見えない。」
レンは1本また1本と男の五体を切り刻んだ。
「最後は頭…。流石にもう死んでるか。だが切る。」
もう目の前に転がっているのが人間なのか何なのかもわからない状態だった。
それを目の前にして怯える子供。
「すまん。嫌なものをみせて。でも君のお母さんの仇は取った。これが戦争だ。戦いたくなくても戦わんくては失う。だからお前も強くなれ。そして戦え。お前を守ろうとした母親のように。それが唯一お前が出来ることだ。」
子供は涙を流しながらもレンを見つめ頷いた。
「おいフェニックスはいるか?」
「ここにいる。お前近づいても大丈夫なのか…?」
「ああ今は気が立ってるだけだ気にしないでくれ。それとこの子供をお前たちの組織で見てやってくれ。」
「わ、わかった。飯と寝床ぐらいなら用意できる。安全なとこに一緒にいこう。」
「じゃあ俺たち仲間のとこに戻る。ダイチ行くぞ。」
「ああ。」
「お兄ちゃん俺強くなるから。次はお兄ちゃんを助ける!」
「期待してるぜ。」
そういうとレンは軽く手を振った。
「なぁレン聞いていいか? さっきの技ってお前の能力か?」
「俺も無意識に使ったからよく覚えてないが、体に力がみなぎってきたんだ。」
そしてレンはオーラを放った。
「あのときこうしていれば助かった命があった。それなら1秒でも早く辿り着き阻止する。後悔してからでは遅い。」
レンは影を呼び出した。
「あんなやつらに好き勝手はさせない。この力で『tears』を絶対に勝利へ導く。」
そして影と再び重なり合った。
「そうだな。俺たちは進み続けるしかない。早く戻ろう。」
(俺も何か新しい力を身につけなくてはいけない。ただ早く動けるってだけでは限界が見えている。)
レンの影を見て俺は痛感した。
一方その頃アイリは高台で狙撃していた。
「…。敵がほとんど引き上げて行ってる。これは勝ったということか?」
ずっと鳴っていたサイレンが止まった。
そして横で一緒に戦っていた『フェニックス』の通信機が鳴った。
「こちら『フェニックス』歩兵部隊応答しろ。」
「こちら『フェニックス』狙撃部隊。どうぞ。」
「組織の連中はほとんど壊滅。一部は逃走した。そして民兵は白旗状態。いま戦っている民兵も時間の問題だ。降参した民兵がガレキの下敷きになっている。手が空いているなら救助を手伝ってくれ。」
「了解。通信終了。」
「『tears』協力に感謝する。あんたいい腕だったよ。」
「こちらこそ。また機会があったら共に戦おう。」
握手をした。
(『フェニックス』。現時点では目的は同じ。だがもし国を作るという目的も同じなら争いにはならないのだろうか?今の国と『tears』のように。その時、私は『tears』として戦っているのだろうか。)
町は燃え怪我人、死人が数えきれないぐらい出ていた。
ヒマリは治療を終えみんなの戻りを待っていた。
その時、ミナたちはみんなと合流し戻ってきた。
「ミナちゃんおかえり。町はどうなったの?」
「民兵は白旗を上げ組織は撤退したよ。私たちは勝ったんだ。」
「ってことはティナちゃんたちも?!」
「この動きはそういうことになるね。ティナも勝ったんだ。」
「すまねぇヒマリ俺の肩ちょっと治療してくれたら助かる。」
「あ、わかった。いまするね。」
そして狙撃からアイリも戻ってきた。
「みんなお疲れさん。」
「アイリ狙撃感謝する。おかげでだいぶ敵の数が減っていた。」
「いいや。あんたらのおかげで突破されずに済んだ。私の方こそ礼を言う。」
「よし そろそろティナの待つ、川越町へいこう。」
すると『フェニックス』のメンバーがやってきた。
「我々も隊長の元へいくつもりだ。車に乗ってけ。」
「ああ、わかった。助かる。」
そしてミナたちはトラックで川越町へと向かった。
ティナたちは工場を出て川越町にまもなく到着しようとしていた。
「ティナあの軍用車じゃないか?」
「私は車を見た。あれだ!」
私はセイジの名前を呼んだ。
するとセイジと『tears』の民兵たちは敬礼をしていた。
私はそれを見て勝利したものを出迎えるような姿に見えた。
「ティナ無事でよかった。組織の連中が逃げていくのが見えた。本当にやったんだな。」
「私たちは支配者をやっとだけ。あとはミナたちが頑張ってくれたおかげだ。」
「どっちにしても流石だ。今回は俺の出番なしだったな。」
「次は活躍してもらうさ。」
「任せろ。」
何台かの車がこっち向かってきていた。
「ん?車で誰かきたぞ。」
「おーい!ティナ!みんな!」
「あれは『フェニックス』の車だ。あいつらも全員無事だったか。」
「ミナ…それからみんなよかった。」
「ティナは…かなりボロボロだね。」
「ちょっと手ごわい相手だったからね。」
「まぁ今回は俺とミオの活躍が大きかったよな。」
「そういうことにしておこう。」
みんなは積もる話もあったが、次にやる計画を立てた。
「次はいよいよ愛知か。」
「いよいよ三大都市の1つに突入か。敵の数も非じゃないだろうな。」
「愛知に今は『フェニックス』の拠点があるんだ。だから俺たちも三重の様子を少しみたらすぐ後を追う。それまではなんとか持ちこたえてくれ。」
「うん。わかった。リクまた愛知で会おう。」
「よしそれじゃあ目指すは愛知だ。」
「みんな車に乗り込んでくれ!」
(私たちは一時リクと別れ愛知へと向かうことにした。今まで一番大きい町。組織も大量に待ち受けているはずだ。より一層身を引き締めて備えよう。
【三重での勝利と制圧に成功した『tears』と『フェニックス』だった。ダイキ、イオリ、トオル、レンは更なる能力を開放した。そのことを今はまだティナたちには言えずにいた。次に目指すは大都市愛知。ここから先、待ち受けている敵の数は想像を絶するものとなるであろう。今は車の中でこれから起こることを考えながら少しの休息をとる『tears』であった。】




