254.どうなるメイファン?
メイファンはとりあえず難を逃れたが、白い霧からも兵隊人形からも逃げなければならないのに変わらなかった。目の前にはまだ白い霧のような浮遊する結界がまだあった。結界には進入しようとする者を跳ね返すタイプと逆に取り込んでしまうタイプがあるが、白い霧は後者であった。
この青銅の塔に浮遊する結界は侵入者に対し反応するもので、取り込まれた侵入者は何処かに連れ去られ存在が消えてしまうタイプだった。では消えてしまった者はどこに行くかについては、今も謎だった。
メイファンは結界返しの能力もあったが、ここの結界に通用するのか自信がなかったので逃げ回るしかなかった。メイファンは再び”死の女神の間”にやってきていた。もう一度中に入ろうと思ったからだ。そしてアサミとタクヤが”死の女神のティアラ”に触れる前に合流したかったからだ。もしかすると手遅れかもしれないとおもいつつ・・・
結界破りの盾を構えた時、後ろから大勢がうごめく気配が近づいてきた。メイファンは思わず残骸の中に身を隠したが、その気配の正体は兵隊人形と黒装束の老婆だった。この老婆がメルキュアを沈めた潜水艦にいた奴だというのか?
その老婆の黒装束からかすかに見える顔に見覚えがあった。あの老婆はギルドが高額な懸賞金をかけている奴ではないかと。しかも裏の魔導士として暗躍している・・・
「そこのお嬢さん、いるのは分かっているんだぞ! お前さんにチャンスをやろうじゃないか、そちらから先に行きなさい! こっちにはこんな結界を簡単に破る魔道具を用意しているから。悪くはないだろう」
メイファンの存在はばれているようだった。投降を呼びかけているわけではないのだから出て行っても・・・しかし、本当は結界など破れないから利用しようとしているかもしれなかった。
では、連中にこちらから攻撃を仕掛けるのは圧倒的に不利だった。だから、一か八かメイファンは連中の前で結界を破ることにした。




