↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
50/163

23日 とっさに

 うぉおお……

 何やコイツ、猫にしちゃ身体がっちりしてるし。

 うぉおおおお?

 何やねんコイツ。犬にしちゃ顔丸いし。

 うぉおおおおおおおお⁉

 ほんで、でかいしっ‼ 黒いしっ! っていうかめっちゃこっち見てんねんけど、うちは逃げるべきですかー? 動かない方がいいですかー? 死んだふりですかー? ごめん今テンパってんねん。もうちょっと待って。深呼吸する間待って。

 すぅー、はぁー。

 よし、落ち着いた。

 多分、一昨日神社に来た姉ちゃんが言うてた奴やな。黒いでっかい動物て。……いや、コレ、いつだかの赤い髪の少年くんやったら余裕で乗れるサイズやしなぁ。うちも乗れそうやわ。アケヤマさんはギリギリセーフか? 見越し入道のおっちゃんは無理やな。流石に。

 えー、この黒い動物。なんかな、顔は猫やねん。山猫って言うんかなぁ。そんな奴。でも、体は明らか犬やねん。木登りできそうにないねん。ムキムキやねん。

「自分、何者? 何しに来たん?」とかね。声かけたいけどね。ちょっとコイツ怖いからやめとくわ。

「リボー、リボー」

 お、隣街の方から来たおっちゃん……ごめん、ギリギリお兄さんって言ってあげた方が良さそうなお兄さんの声に反応した。名前か? 『リボー』って言うんやな。変わってるなぁ。

 お兄さんの方は、茶髪で面長で、外人さんみたいな、っていうか外人さん丸出しの顔。あ、目ぇ青いこの人。『リボー』って猫犬と、何か喋ってる。

 ……喋ってる。猫犬と喋るおじさん○○。なんか語呂悪いな。変やわ。ほんでおじさんって言いきってしまったわ。ごめん。

 そのおじさんが、うちの方に手を伸ばしてきた。え、何。何かしたうち。

「・・・・・」

 今度は後ろか! 後ろからの声に振りかえったら、あ、このでっかいフードかぶってる少年あの子や。赤毛の、チーニルと仲いい子。今度チーニルうちにください、とか言うのは置いといて。

「知り合い? えーっと、名前何やった?」

「キーヴァ! 何回言わせるの?」

「すいませんでした」

 そうや、確か前、名前で遊んで(いや、聞き間違いが酷くて)めっちゃ怒られたんや。あと方言分かりづらいってのも言われた。

 外のお兄さんと猫犬が何か言うてる。キーヴァはそれと軽い調子で話してるけど……え、何、お父さん? それは無いか。似てないし。

 あ、自分等だけ勝手に喋ってどっか行きよった! ちょ、隣で外国語で喋るだけ喋って去るとか止めて‼ めっちゃ気になるやんけ!

「レイ、そこの女性、適当にフォローしてあげといて」

 最後の最後に命令していくなこのガキ! ほんで呼び捨てか! 酷いなあの子! 親の顔見たいわ! 絶対イケメンやと思うけど、いや、それは置いといて。ジェスチャーも付けて置い、とい、て。

「エンドウさんやっけ。何してはんの」

「だ、だって、前にあの人たちが……」

「何か大丈夫そうやで。どっか行ったし」

 というか、うち的にはエンドウさんの頭が大丈夫かって言いたいねんけどな。何も『カラスノエンドウ』の中に隠れることは無いやろ。いや、隠れられてへんやろ。せめて地面の中に体入れよ。せっかくすり抜け可能やねんから。

「エンドウさん、髪すごいことなってんで」

「えっ⁉ 嘘!」

「嘘ちゃうて。直したるやん。爺ちゃんに櫛借りるから、神社行こ」

 ……絶対な、エンドウさんの髪はハーフアップが可愛いねん。

 いや、別に何も考えてへんでー。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。