↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
128/163

6日 オカシイアパート

「あ、やば、五時じゃん。急がなきゃ遅刻コースだコレ」

「え? 自分寝てへんやん。どこ行くん?」

「あー、何だろこの、オカンが家に居るような感じ。おかしいな、相手十四のガキなのにな」

 誰がオカンでガキやねん。どっちやねん!

 アパートのお兄ちゃん姉ちゃんの隣ん家の人、なんやかんやでずっと話しててんか。まあ、正確には勉強しながらやったから、ついでに部屋漁ったり探検したりもしてたけど。ほんでま、そしたらな? 途中から何か完全ガキ扱いやねんか。さっきオカンとか言われたけど基本ガキ扱いやねんか。本人曰く『さすがにそこまでストライクゾーン広くない』らしいけど。いや、うちもこの人……コウって人なんやけど、そのストライクゾーンには入りたないわ。だってコウ兄変やもん。あ、や、変態やもん。

「バイトだよ。風呂入ったりなんたりしなきゃって」

 入ってへんのかい。あ、そか、うちずっと居たもんな。

「ふーん、いてら」

「もうちょっと可愛く言えね?」

「無理」

 やったことないし。やる気も無いし。うちはカッコいいの方がえぇもん! カッコいい言われる方がうれしいもん! 学ラン着てるしな、ドヤァ。イケメンやろ、わからんか。この人声しか聞こえへんて、残念やなぁ。

 ……そんで、うちどうしよ。もうついでやし、コウ兄ん家の隣も見て行こ。言うて、まだ五時やしな。起きてへんかもしれんけど。

 うん、ほら、真っ暗やん。寝てはるやん。部屋の真ん中に布団敷いてあるし。寝てはるし。

「ぶぅーん、それゆけべびーかー……」

 うん、まあ、うん。寝言謎いけど。それゆけベビーカーて。ベビーカーにそれゆけさせたらアカンやろ。乗ってる赤ちゃん偉いことなるやん。

「きゃぁっはーふぅうーっふふふふふふふふ」

 ………………怖いわッ‼ やめろ笑うな怖い言うねんお願いやめろぉおおおおお‼

 叫びながらその隣。こっちは……おっきいおっさんがアニメ見てた。何のアニメや。てか、こんな時間にアニメとかやってるか? ……いやー、さすがにな? こんな、顔がアンパンなヒーローの語、こんな時間にやってるとは思えへんねんか。てか自分何見とん⁉ いくつ⁉ 大人も好きなんやな、このアニメ!

 ……あれ、この隣は外か。……どうしよー、ここ二階やったから、一階部分にまだ四部屋あんねんけど……まだ見てみる? どっかの家から目覚ましの音聞こえるで? ちょうど寝起きの誰かさんが見れるで? 誰得やねん。いや別にノリ突込みはいらんくて。

 んー……ちょっと、さらっと、流し見してこか。

 一部屋目。何もなかった。まさかの空き部屋。いきなり心折れるわぁ。やめてぇな。

 二部屋目。目覚ましの部屋やった。長い金髪のおねーさんがのそのそ起きて、のそのそ立ち上がって、のそのそフライパンと卵手に取って、フライパンに水と卵入れて、ゆで卵つくり始めた。

 ……あれ? 何か違うやろ。何かが違うやろ。

 三部屋目。本と漫画だらけの部屋。本で作ったベッドの上で小さいおじさんがいびきかいてた。大の字なってるせいで足ベッドから落ちてんで。なんでそんなややこしい場所で寝てんのこの人。

 最後の部屋。同じくらいの背丈の女の人が、背中合わせで胡坐かいて、お互いに寄りかかりながら寝てた。え、なんでそんなややこい寝方してんの? なんで倒れへんの? って、疑問に思ったそばから倒れんなし。

 ……ああ。総合して、オカシイねんな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。