4日 気を付けれない
「キーィーヴくーん、あーそーぼー」
うわ、何か懐かしいけど不気味な感じ。子供の時さ、友達ん家の前とかに立って大声で『あそぼー‼』 ってやってたわぁ。
でもあれよな、ホラーにもありそうよな。『まーるまーるくーんっ、あーそーぼー』って。ほら、そんで出て行ったら何か起こるねん。ありそうちゃう?
「レーェーイちゃーん、あーそーぼー」
……………あれ? 呼んだ? 『レイちゃん、遊ぼ』って。うちも呼ばれた⁉ 誰に?
「ダーァーイくーん、あーそーぼー」
ん? …………ちょ、ホンマに誰の声?
「モーモーカちゃーん、あーそーぼー」
え、ちょ、やめて、怖いやん。怖いやん! せめて姿くらい現そ? な? えぇ子やから。ほら、ちょーっと隠れてるところから出てきてくれへんかなぁ? なぁ⁉ 頼むでホンマ!
『や』
「ふぉっ⁉」
背後に立つな! いきなり声出すな! 変な声出たやんけ!
『キヴがさぁ、なーんか遊んでくんないんだよねェ』
「知らんがな! お前か、さっきの『あーそーぼー』は!」
『まな。日本語それしかできね。でもいいよなァ、すっげぇテンションあがるコレ! 「レーェーイちゃーん、あーそーぼー」ああ、リズム良いぃ!』
いや知らんけども。
「てか自分、うちの日本語分かってるやん?」
『聞くのは翻訳機あるから余裕』
……耳にぶっ刺さってるイヤホンか? それっぽいのそのイヤホンしかないもんな。一瞬補聴器か思たわ。いや、見たけど無いけどな、補聴器。
『っつと、それァ関係ねんだよ。オラオラ、おめーも遊ぼうぜ‼』
は? 遊ぶ? 何して? まあそら、基本一日中暇やからえぇけども。
「ミーィーキちゃーん、あーそーぼー!」
まだ集めるんかい!
『やんのはリアル鬼ごだかんな‼ 俺が鬼! 独りずつ潰しに行くから、まだまだ長く幽霊したい奴ァ逃げろ‼』
「は⁉ 何て⁉」
『んだから、お前ら幽霊逃げる。俺追いかける。追い付いたら潰して光を空飛ばす、全滅したら俺の勝ち』
うん、潰すって何? 光空飛ばすってどういうことなの。それつまり死ねっつってんのん? あ、うち死んでたわ。えーっと、幽霊が死ぬってどういうことやねん。
『逃げる時間十秒な』
短ッ‼ 子供の鬼ごやん! 鬼の背後に突っ立って隠れようとしてる奴とか居ったなぁ。ほんで即タッチされ取ったなぁ。うん、やっぱ鬼ごはタッチされて鬼交代すんねんな? ほんならこの子
「いーち、にーい」
あ、数数えるのは日本語なんやな!
「さんまのしっぽー」
誰や、コイツに日本語の数え方教えた奴!
「ごりらのむすこー」
あ、あかんあかんあかんうち死ぬ殺される。ってかなに? この町安全なんちゃうん? そもそもなんでこの子そんな凶暴やねん。
「なっぱー、はっぱー、くさったとーふ!」
あれ、うち腐ったジュースとか言うてたんやけど。まぁどっちでもえぇか。
『っしゃぁああ‼ 一匹残らず狩ったる‼』
「おいこらギア、お前何してる?」
お、鬼さんや! 助けてお父……さん? あれ、お父さんで合ってるよな?
『リアル鬼ご』
「ふぅん? あの、捕まえるんでなく殺すタイプの」
タイプって何やねん。 ってか自分も知ってんのか! うち聞いたこと無いぞそんな命がけの鬼ごとか! んなモン子供にさせられへんやん! 子供の遊び違うやん!
『そうそうそうそう!』
「んな事やってみろ。俺がテメェ殺すぞ」
おっ……うわ、怖い怖い怖い怖い。うちが動けへんわ。
なぁ、本気で逃げて良い?




