3日 裏でぶらさがってました
「ん……涼しいな」
「そだねー。人によっちゃ寒いくらい」
「今、何月だ?」
「十月」
…………え、うそん、マジか。え、いつの間に月変わったん? 二桁なったん? 涼しなぁもう秋やなぁ思ってたら、もう十月⁉
「ふぅん。ハロウィンまで一月切ったか」
「うん。やぁ、あたしもぜひハロウィンには参加したいよ! トリック・オア・トリーット! ってさ」
鬼さんがハロウィンって口にした。シルが何かハイテンションになった。何なんやろこの人等。やっぱあれか、妖怪系な方々やからハロウィンはお祭り騒ぎするんか!
「ん、白いシーツ被ってか?」
お祭り騒ぎの割に衣装しょっぼ。
「いや、黒いマントがいいかな」
それはそれでベタやな。
「心底どうでもいいな」
「うん」
あ、ホンマにどうでも良さ気やな。普通に何か紙読み始めよったし。何やろ? 手紙か? ……本堂の上でか。
いや、うちも良くそこで寝ころがってるけどさぁ? やっぱアカンと思うで、神様尻に敷くとか。いや、多分、一番多くやってんのうちやけど。つまりあれやん。うちはそこで寝っ転がりたいねん! そんな鬼さんとシル二人そろって、シルなんかはちょっと真面目そーに紙読んでたりしてたらさ、やっぱ、出て行きにくいやん? 「あ、すいませーん」とか言いながら出てっても、やる事ゴロゴロやからな。「他行け」てなるわ。
「あれ。……ほんとにハロウィンに被せちゃうの?」
「ん? ああ。そうらしい」
「えー、トリックオアトリートできないじゃん」
「年を弁えろ」
「24までは子供だもん」
「基準が分からん」
「気持ち」
「分からん」
「見た目」
「無理」
「酷い、そんなに老けて見える?」
「いや、ガキには見えん。大人の女、あくまで見た目はいい女」
うわぉ、自分の妹べた褒めか。アレ? 妹やったっけ? 奥さん? 子ども居るんやし。いやいや、そうではなかったはず。
「最初に『あくまで』がついてなかったら喜んで見せてあげたのに」
「そうだな、中身がもうちょっと大人しかったら『あくまで』を点けないでおいてやったのにな」
「うーん、ジンに襲われるのはちょーっと嫌かなぁという事でこの性格をキープします」
「……ん。そうだな、この血の濃さを保とうと思ったら妹が一番良いな」
「いやいや良くない良くない。血の濃さとか優先順位大分低いし」
「ん。あくまでほぼ全部冗談だ」
「ややこしい事言わないでよ」
『あくまで』? なんやっけ、ニュアンス分かるけど、口で言うんやったらなんて応えればえぇかわかれへんし。
……ダイ爺にでも聞いてこよかな。いや、ここやったらアケヤマさんとか神さんに訊くのが多分一番早いわ。うん、こっちの方が正確で正しい答えくれるしな。
……と、頭の中でさんざ目標たてといてあんま動き無いっていうな。うーん、あの二人、早よどいてくれへんかな。




