七月中旬 その子から、町
『…………あれ? なんでお前ここに居る?』
『あ? ……そのままそっくり返してくれる』
『いや俺の質問の方が重い』
『何の勝負だ』
『……死んだんじゃ?』
『どうだか』
『その服は?』
『借物。案外着心地良いぜ、今度その辺のお化けに借りてみな』
『や、いい』
『少なくとも、おめーの着てるその上着よりは涼しいと思うんだがな』
『これじゃなきゃ、昼間がキツい』
『そうだったな、太陽か。難儀だねぇ……』
『……ん? お前は? お前も太陽苦手だろ?』
『そもそも太陽の下にゃ出てねぇもーん』
『……うあ……シンプルな解決方だなぁ』
『それに、この服ならほぼ全身覆えるし、頭部は……ま、髪がな』
『暴れてんな、髪の毛』
『……忙しいんだ』
『嘘吐け。今すごく暇そうだったじゃねぇかよ』
『くくっ、なぁなぁ、久々に会ったんだ。遊ぼうぜ』
『やっぱり暇か』
『ああ、他の弟は居ねぇのか? 俺が居なくなった後に兄弟は増えたか? ああ、気になることは沢山あるんだ。でもやっぱり、な。一度くらい、邪魔なしでやりあおうや』
『いつも割りこまれたからなぁ……おっけ。やろう』
『ちっ、立ってみると。リーチがやっぱりなぁ……でかくなったなお前』
『今更? お前小さくなったな』
『馬鹿、死んでから身長が変わるもんか。もういっそお前もこっち来いこの野郎』
『これでお前にも負けたら俺は本気で志望部隊考え直さなきゃなんなくなるな』
『他の誰かにも負けたのかい?』
『マジキチ野郎』
『……まぁ、アイツは生まれた時から大概おかしかったからな』
『そっか、そうだった。そうだな』
『で、そうだ。それでお前なんでこっちに居るんだ?』
『シヴィルん所の手伝い』
『ふぅん、あの人はまだ学生やってんのかい?』
『一応、アトの研究所に入った。でも結局研究に没頭してる。……いや、どっちかって言うと、いろんなことつまみ食いしてる』
『相変らずか』
『うん』
『で、今度は何の?』
『詳しくは聞いてないけど。幽霊と生物の関係とかなんとか。お前は?』
『先生が作り方見ておけって。ああ、新しい道出来るって知ってるかい?』
『知ってる知ってる。噂でもよく聞く』
『まあ、完成できるかどうかは微妙らしいがな』
『リオとレイツェルのおばさんも手伝ってるぞ』
『ああ、見た見た。レイツェルのおばさんは結局何しに来てるんだ?』
『さあ。聞いてない』
『……ぉおおい……ぅうう』
『呼ばれてるぞ、アイツに』
『嫌だ行きたくない』
『まあ、頑張れ。決着はまた今度ってことにしようぜ。ああ、なんなら、狩の結果で勝負とか、な』
『……ちぇっ』




