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1日 お手玉ジャグリング

「うお、何それ」

「お……」

「ジャグリングやん!」

「分かってんじゃねーかよ! 答えかけただろうが!」

「へ? 自分、『お』って言わへんかった?」

「お手玉」

 ……んー、

「お手玉はさ、何か、ぐるぐる回す感じやん? ほら、あの、ずーっと左手から投げて右手で取ってる感じ。ダイ爺はなんか八の字? 作るよな投げ方やから、ジャグリングやん!」

「うん、まあ、わかった」

「ってかさ、ジャグリングって言った方がカッコ良ない?」

「うん、まあ、そだな」

「……上手いな自分」

 一、二ー、三、四、五、六、あ、落ちた。

「ごめん、そんなやったわ」

「そこ謝んなよ‼ なんかちょっとむなしくなるだろうが! 言っとくけど俺、始めたのついさっきだからな? それまでやったこと無かったからな?」

「ついさっきっていつやねん」

「十五分くらい前」

「うそん、そんな簡単なん?」

「俺が覚え早いって結論には至らないんだな」

「あー、そーなん、すごいな、よかったな」

 棒読み? 知らんがな。

「てか、なんでそんな急にジャグリングとか始めたん?」

「高校行っててさ」

「おん」

「そしたらさー、あー、何なんだろ、あ、劇とか台本とか言ってたから多分演劇部? が、ジャグリングの練習してたからさ」

「待たんか。なんで演劇部がお手玉すんねん。なんっも関係あれへんやろが」

 あ、うちもお手玉言うてしもた。やっぱ言いやすいよな、日本語やし。

「いや俺だって知らねーよ! しかもそいつら使ってたのテニスボールだからな?」

「訳わからんな。もうテニスボールジャグリング部でえぇんちゃうのん」

「いやもっと訳わかんねぇよ」

「そか?」

 そんなこと無いやろ。めっちゃわかりやすいやん。めっちゃやってることまんま言うてるやん。やっぱ素直なんが一番やって。

「……まあ、それでだな。ジャグリングのやり方を一から教えてる先生が居たからついでに俺も聞いてきて」

「何の教師やねん。授業何も関係あれへん」

「数学の教師らしい」

「もっと訳わからん‼」

 何⁉ 数学の教師がジャグリング教えるって何⁉ 数字とか計算とか、何も出て来ぉへんくない⁉ それとも何か、数学的にボールの飛び方とかを研究してー、とか、そんな感じか。

「そんで何なん、そのジャグリングのやりかたって」

 うちもやりたーい。何かかっこええぇやん。

「……ん? ああ、まず、とりあえず、ボール二個を両手に一個ずつで持つだろ」

「おん」

「右手、左手、の順番で投げて、全部投げた後で左手、右手、の順番に取る」

「ほっ、ほっ、あ、あぁー‼」

 どっか転がってったー‼

「へたくそー」

「やかましわっ‼」

 右、左、右――やなくて左っ、あぁー!

「でー、それができたら片方の手は二個手に取って、二個持ってるうちの指先にある方から一、」

 一個のほうから投げて、二っ、最後の一個が三っ、で、三と同時に一のボールを取る、とか。そういうこと言ってた。

「……むずない?」

「なれたらできるだろ」 

 ……練習しといたろかいな。

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