13日 暑い熱い
「……なぁレイ」
「んぁー?」
「なんかさー、暑くね?」
ほんまそれな。おかっしいやろ。夜も朝も寒かったやん。ひんやりしてたやん。おかしいやん。なんでこんな暑っついの、何でグラウンドとかアスファルトとかの水全部蒸発してんの。おかしいやろ。
「っつーかよぉ……」
「おん……」
「幽霊なのに暑ぃって、おかしくね?」
「わっはっはー」
「頭大丈夫かー」
「わからーん!」
暑さでやられたかもー。熱中症や熱中症。久々に暑いとか思たわー。もう一生思わんでよかったんに、暑さとか。
「つか、レイ」
「ぁ?」
「上着脱げよ」
「あ」
もう完全忘れてたわ。ほんまやん。上着脱げようち。学ランって暖かいねんぞ。めっちゃ暖かいから冬大活躍やねんぞ。夏にゃいらんわ! 保温してどないすんねん! 通気性! 今必要なん通気性! アンド涼しさ! あー、クーラー付きの学ランとか無いんかな。あ、これ借り物や。うち女やん。別に学ラン着んでもえぇやん。っていうか、今時学ランって結構めずらしない?
「っふぁー、すっずし‼」
「うわー、俺も脱ごうかな」
自分タンクトップにハーフパンツやん。バスケのユニフォームか知らんけど、うちよりだいぶ涼しい格好しとるぞ。
「それ以上何脱ぐねん」
「コレ」
「それ脱いだら半分裸やん。うちどこに視線やりゃえぇねん」
「あっち」
「どこや‼」
あっちっていっぱいあるぞ! 山も団地も川もあるぞ! うち基本人の方見て話したいねん! ってか、普通そうちゃう? 違う? 人それぞれ? そか。でもうちは人の方見て話したいねんって!
「グラウンドの人見とけばいんじゃね? あと空とか? お前空好きだろ」
おー。せやねぇ。筋雲とかめっちゃ浮いてる。うん、綺麗やわぁ。もこもこ(入道雲)もあるし。……なんや夏っぽいな。グラウンド、グラウンドにこの時間人居るか? 今何時か知らんけど。結構早い時間やと思う。
「あ? ダイ爺ー」
「あぁ?」
「今日なんかあんの? 体育祭的なサムシング」
「体育祭的っつーか体育祭じゃね。今日だったのか」
おい。知らんかったんかい。
「なななな、ちょっと行こーや!」
「あぁー? 暑っちぃよー」
「おっさんか!」
「普段俺の事『爺』付けて呼んでる奴誰だよ」
「だってダイ爺がそう呼んでえぇ言うたんやん」
「そーだっけ?」
多分。
「まぁえぇやん! 行こーや!」
「影ならいいぞ」
「あるわけないやん。グラウンドやぞ!」
「じゃー行かね」
何なんさ。何なんさぁ。雲! ちょっと急いで太陽隠したって! ほんまにもぉ、地球温暖化とかなかったらなぁ? こんっな暑い思いせんでよかったんやん。
「レイ? お前何空睨んでんの?」
「だってさぁ? こんな暑いん太陽のせいやん」
「俺ら幽霊じゃん」
……あ、ひょっとしてこんな暑いの太陽とかのせい違う? そか、うちら幽霊やし。普通の気温は関係無いやんな。
ほんなら、なんでこんな暑いねんッ‼




