表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
「シャロンの喫茶店」 GW特別編 リサ&翔子 Adventures in Digital Wonderland Reboot  作者: Toru


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
8/10

第八章 金の鍵と別れの扉 ― 旅の終わり

◆ 金の鍵と別れの扉 ― 旅の終わり


色を取り戻したワンダーランドは、

まるで新しい命を得たかのように輝いていた。


風は柔らかく、

花は歌い、

木々は踊り、

空はどこまでも青い。


住人たちは歓声を上げ、

復活した仲間たちと抱き合い、

新しく生まれたキャラクターたちと笑い合っていた。


その中心で、

リサと翔子は肩を並べて立っていた。


「……すごいね、翔子」

リサが呟く。


「ううん。これは二人で作った世界だよ」

翔子は微笑んだ。


そこへ、帽子屋とチェシャ猫、白ウサギが駆け寄ってきた。


「リサ!翔子!」

「本当にありがとう!」

「君たちのおかげで、僕たちは“僕たち”のままでいられるよ」


リサは胸が熱くなった。


「みんな……戻ってきてくれて……よかった……!」


住人たちが二人を囲み、

拍手と笑顔で祝福する。


その中で、ハートの女王と王様が前に進み出た。


女王は胸を張り、堂々と言った。


「リサ、翔子。

お前たちには感謝してもしきれないわ。

このワンダーランドを救ってくれたのだから!」


王様も深く頭を下げた。


「本当に……ありがとう……!」


その時、女王が停止したままの初期化ロボットを見つけ、

ふんっと鼻を鳴らした。


「この白いの、気に入らないわね。

赤に塗り替えよ!」


周囲がどっと笑いに包まれた。


「相変わらずだね、女王様」

「でも、それがハートの女王だよ!」


リサと翔子も思わず笑った。


◆ 金の鍵


笑いが落ち着いた頃、

青いイモムシが木の上から姿を現した。


「ふむ……よくやったのう、二人とも」


翔子が見上げる。


「イモムシさん……!」


イモムシはゆっくりと煙を吐き、

翔子に向かって言った。


「その金の鍵を使え」


「え……?」


翔子が自分の手を見ると、

いつの間にか“金色の鍵”が握られていた。


「えっ……いつの間に……?」


リサは頬を膨らませた。


「ずるーい!

あたしの時はキノコだったのに!」


イモムシはくつくつと笑った。


「完璧なワンダーランドを創造してくれた礼じゃよ。

鍵は“創造者”に与えられるものじゃ」


翔子は鍵を見つめ、

小さく呟いた。


「……ありがとう」


◆ 扉は“探してはいけない”


「でも……扉はどこにあるの?」

翔子が尋ねる。


イモムシは煙を吐きながら言った。


「扉は探すものではない。

“気づく”ものじゃ」


リサは得意げに胸を張った。


「ふふん、翔子。

扉は“探しちゃだめ”なのよ」


「え……?」


リサが微笑んだ瞬間――


空気が揺れ、

光が集まり、

二人の目の前に“扉”が現れた。


白く、柔らかく光る扉。


翔子は目を丸くした。


「リサ……すごい……!」


「でしょ!」

リサは照れながら笑った。

挿絵(By みてみん)

◆ 別れの時


扉の前に立つと、

帽子屋、白ウサギ、チェシャ猫が駆け寄ってきた。


「リサ、翔子……本当にありがとう」

「また会いに来てね!」

「絶対とは言わないけど……待ってるよ」


リサは涙をこらえながら笑った。


「うん……またね……!」


翔子も目を潤ませながら言った。


「絶対……じゃないけど……きっと来るよ」


住人たちは手を振り、

二人を見送る。


「ありがとう!」

「元気でね!」

「またティーパーティーしよう!」

「今度は迷子にならないでね!」


リサと翔子は手をつなぎ、

扉の前に立った。


光が溢れ、

二人の影が伸びる。


リサは小さく呟いた。


「……みんな……大好きだよ……」


翔子は頷いた。


「行こう、リサ」


二人は一歩、光の中へ踏み出した。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ