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036 【属性】平凡、【生物】動物
「動物を飼いたいんだ」
ある日、息子が母にそう切り出した。今年で八歳になる子である。もうペットを欲しがる年頃になったのね、と内心喜びながら、どんなのがいいか訊ねた。犬か猫か、はたまた鳥かハムスターか。そういった平凡なものを予想していた。
だからこそ、
「アルマジロ」
や、
「アロワナ」
あるいは、
「タランチュラ」
といった突飛な名前が出てきた時は、ひっくり返るかと思った。
「ヨロイモグラゴキブリ」
あたりに至っては、聞いたことすらない。後でコンピュータで検索したところ、本当にひっくり返ってしまった。
「……もう少し、こう、よくいるような生き物じゃだめなの?」
引きつった顔で提案すると、考えてみる、と言った。
そして翌日、いいのを思いついたという。
「今度は、お母さんも知ってる、身近な動物だよ」
「そう、何かしら?」
「ホモサピエンス、つまり人間! 手始めに隣のうちの弘志くんを飼ってみたいんだけど、いいかな?」




