↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
11/52

第11話 赤ずきん 森の狩人



 夜、片付けの手を止めて、僕はぼんやりと本棚の中を眺めていた。


 中には、色々な童話の本が、普通に並んでいる。並び方に規則性があるようにも、ないようにも見える。不思議なのは、月に一度のあの夜になると、タイトルが見えなくなる本と、逆にはっきり見えるようになる本があることだった。何度観察しても、そのルールだけはさっぱりわからない。


 わかっているのは、月に一度、扉が開くこと。そして、その本の中から誰かが召喚されてくること。うらちゃんも、カグヤも、それぞれに何かしらの問題やトラブルを抱えていた。最初にあの一文で伝えられた「手助けになる」という言葉が、今のところ、なんとなく形を成しつつある気がしていた。


(まあ、考えてもわからないもんは、わからないか)


 僕は結論を先延ばしにすることに慣れつつあった。とりあえず今日も、近くにあった一冊を手に取り、枕元に置いて眠ることにする。


 次に目を覚ましたのは、チャイムの音だった。


 時計を見ると、まだ朝も早い時間だ。この町でこんな時間に訪ねてくる相手には、もう驚かなくなっている自分がいた。寝ぼけ眼のまま、階段を下り、玄関の戸を開ける。


 そこに立っていたのは、八歳くらいだろうか、赤い頭巾を目深にかぶった、小さな女の子だった。


 朝の光の中、こちらをじっと見上げてくる瞳は、その幼さに似合わず、ひどく冷たかった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。