第三十八章 最初の依頼
翌朝、俺は宿屋を出た。
カナミの町を歩く。
朝の市場は活気に溢れている。
様々な食材、魔物の素材、武器、防具が売られている。
西大陸では見たことのない品物も多い。
俺はギルドに向かった。
ユキが笑顔で迎えてくれる。
「レオン様、おはようございます」
「おはよう。依頼はあるか?」
「はい。SSSランクの依頼が一件あります」
ユキが依頼書を取り出す。
【依頼:古代竜の討伐】
ランク:SSS
場所:北の火山群
内容:火山に住む古代竜が暴れ出した。このままでは周辺の村々が全滅する。古代竜の討伐を依頼する。
報酬:金貨10万枚
備考:古代竜は推定レベル200以上。極めて危険。
俺は依頼書を読む。
レベル200以上か。
俺の現在のレベルは150。
だが、問題ない。
「この依頼を受ける」
「かしこまりました。北の火山群まで、通常なら一週間かかりますが……」
「飛行なら半日だ」
「……はい。気をつけてください」
俺はギルドを出た。
そして、飛行魔法で空に浮かぶ。
北の火山群に向けて飛ぶ。
数時間後、俺は目的地に到達した。
無数の火山が連なっている。
溶岩が流れ、煙が上がっている。
気温は摂氏百度を超えているだろう。
だが、俺は魔力で体温を調整している。
そして、透視で古代竜を探す。
すぐに見つかった。
最大の火山の火口にいる。
巨大な竜。
全長は五百メートル以上。
これまで戦ってきたどの竜よりも遥かに巨大だ。
全身が赤い鱗に覆われ、無数の角が生えている。
そして、周囲には圧倒的な魔力が渦巻いている。
俺は火口に降り立った。
古代竜が目を開ける。
八つの目が俺を見る。
「……人間か……」
古代竜が口を開く。
低く、重々しい声。
「我は古代竜インフェルノ……五千年を生きる者だ……」
「俺はレオン。お前を倒しに来た」
「倒す?……フフフ……何人もの冒険者が我に挑んだ……だが、全て灰になった……」
「俺は違う」
「ほう……自信があるな……ならば、見せてもらおう……」
インフェルノが立ち上がる。
巨体が動く。
火山全体が揺れる。
「行くぞ、人間よ!」
インフェルノが口を開く。
超巨大な炎のブレスが俺に向かってくる。
直径百メートル以上のブレス。
俺は瞬間移動で回避する。
ブレスが火山の壁を溶かす。
「速いな……だが!」
インフェルノが無数のブレスを連射する。
四方八方から炎が迫る。
俺はアイスウォールを展開する。
「アイスウォール・超多重展開!」
千重の氷の壁が俺を守る。
炎が壁を溶かしていく。
だが、防ぎきった。
俺は反撃する。
「絶対零度・最大範囲!」
インフェルノの周囲の温度が急激に下がる。
マイナス二百七十度。
溶岩が凍結する。
「ぐっ……この寒さ……!」
インフェルノの動きが鈍る。
俺は追撃する。
「アイススピア・極大、超連射!」
無数の超巨大氷槍がインフェルノを貫く。
インフェルノの鱗に穴が開く。
「ぐおおおっ!?」
インフェルノが苦痛の声を上げる。
「まさか……我が鱗が……!」
俺はさらに攻撃する。
「複合魔法奥義――エレメンタル・アナイアレーション!」
全属性を融合させた究極の攻撃魔法。
巨大な魔法陣がインフェルノを包み込む。
「この魔法は……!?」
魔法陣が発動する。
インフェルノの全身が光に包まれる。
「ぐあああああああっ!」
インフェルノが絶叫する。
だが、まだ倒れない。
「さすがは古代竜……耐久力が桁違いだ」
インフェルノが全身から炎を放つ。
「小賢しい……!我が真の力を見せてやる!」
インフェルノの体が変化する。
さらに巨大化し、翼が四枚に増える。
真なる古代竜形態だ。
「これが我が本当の姿だ!」
インフェルノが咆哮する。
その声だけで、火山が崩壊し始める。
俺も本気を出す。
「なら、俺も本気で行く」
俺は二刀流で構える。
右手に天空の聖剣、左手に魔王の剣。
光と闇の力が俺に宿る。
「複合魔法最終奥義――アブソリュート・デストラクション!」
禁呪級の魔法。
全てを破壊する究極の黒い球体が生成される。
「またその魔法か……だが、今度は防ぐ!」
インフェルノが全力で防御する。
無数の炎の壁がインフェルノを守る。
だが、黒い球体は全てを飲み込む。
炎の壁が消滅していく。
「馬鹿な……!」
黒い球体がインフェルノに直撃する。
インフェルノの全身が黒いエネルギーに包まれる。
「ぐああああああああああっ!」
インフェルノが絶叫する。
そして、崩れ落ちる。
巨体が火山の底に沈んでいく。
古代竜インフェルノ、撃破。
その瞬間、体が熱くなる。
レベルアップだ。
大幅なレベルアップ。
レベルが150から160に上昇した。
古代竜を倒したことで、一気に10レベル上がった。
俺は巨大な魔石を回収した。
竜級を超える、古代級の魔石だ。
そして、インフェルノの鱗、角、牙、爪も回収した。
全て伝説級の素材だ。
俺はテレポートでカナミのギルドに戻った。
ユキが驚いた表情で俺を見る。
「レオン様!もう戻られたんですか!?」
「ああ。古代竜を倒した」
「え……もう!?出発してから半日も経っていませんよ!?」
俺は古代級の魔石を見せる。
巨大な赤い魔石。
ギルド内が静まり返る。
「これは……古代級の魔石!?」
「本当に古代竜を倒したのか!?」
冒険者たちが騒ぎ出す。
ゴウが奥から出てくる。
「レオン……お前、本当に化け物だな……」
「褒め言葉として受け取る」
ユキが報酬を用意する。
「報酬は金貨十万枚です!」
俺は報酬を受け取った。
所持金は二十万枚を超えた。
「レオン様、これで東大陸での初依頼完了ですね」
「ああ」
「評判が広まりますよ。すぐに次の依頼が来ると思います」
「期待している」
俺は宿屋に戻った。
部屋でステータスを確認する。
【ステータス】
名前:レオン
年齢:26歳
レベル:160
職業:冒険者
ランク:SSS
称号:深淵の覇者、龍殺し、魔王殺し、海神殺し、天空殺し、魔神殺し、古代竜殺し
HP:7500/7500
MP:10500/10500
【能力値】
体力:410
筋力:415
魔力:570
敏捷:417
知力:413
新たな称号「古代竜殺し」を獲得した。
レベルが160に到達した。
魔力が570まで伸びている。
まだまだ強くなれる。
東の大陸。
ここには、まだ見ぬ強敵がいる。
俺の冒険は続く。




