番外編Ⅱ 2 friends
「共闘?」
「ああ、すまないね。君はまだここに来たばかりで分からないんだったね。説明するよ」
確かに、私はこの魔法学校に来たばかりで、この学校附属で小中高一貫の学校に通っていた人達に知識は劣る。
しかし、我ながらこの学校についてはちゃんと調べてきたつもりだ。
だから、共闘の持つ意味が何なのかが非常に気になる。
「この魔法学校には学期ごとに毎回試験を行うことは知っているだろう?」
「ええ」
「その試験は必ず、グループで行わないといけないんだ。そのグループの最低基準が6人。もう、分かるかな?」
「あなた達のグループは今5人だから、私を誘って6人にしよう、と言う訳ですね」
「ああ、そう言うことだ。嫌かな?」
ユーピテルが微笑しながら首を傾けてそう問うてくるが、私は試すように言った。
「何故私なんですか?他にも沢山人はいるじゃないですか」
「1番話しやすそうだったのが君だったんだよ。他の子は大体もうグループ……まとまりが決まっているからね」
「そう言うことですか。じゃあ、断ったらどうするんですか?」
「君は断らない。そうだろう?だって、君だって収まるところが必要なはずだ。他とは違って、僕達は君にひどい扱いはしない。論理的に考えて、そんな僕達のお願いを断る理由がない」
私は、詰めていた息を一気に解き放ち、プハッと笑う。
私が笑っている間にも、彼はいたって真面目な顔で私に対して手を伸ばし続けている。
その手を取り、私は笑いを納めて言う。
「是非、よろしくお願いします」
「いやー、良かったわ。蘭が了承してくれて。焦ったわよ、本当」
「え、そうかな?」
「だって、断ったらとか言うんだもの。私正直、蘭以外誘いたい人いなくて、ユー達に頭下げたぐらいなんだからね」
「ふふふ。ごめんね。マヌルのお友達が信頼できる人達か確かめたかったの。でも、心配する必要はなかったみたいだね」
「ええ、もちろん!私達は、唯一友達として成り立ってる仲間なんだからね」
そう言いながら、マヌルが頰を突いて来る。
「ごめんてー」
「まあ、いいわ。この学校でその警戒心はとても重要だもの。蘭がちゃんとしてる子ですっごく安心したわ、私」
「ありがと」
マヌルは頰を突くのをやめ、胸の前で腕を組む。
わざと彼女らを試すような真似をしたのは申し訳なく思っているが、この学校では必要な技術だ。
貴族が大勢入学するこの魔法学校は、貴族と平民との身分の差による差別が激しい。
それを把握した上で私は彼女らを試したのだ。この厳しい格差社会で生き残るために。
「それより私、気になる事があるのだけれど」
「何かしら?」
「その、試験ってどんな感じなの?」




