表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
PR
62/86

■第59話 帰還編 川辺の攻防戦

平和なランチタイムから一転

巨大ワニとの恐怖の遭遇

生死を分ける緊迫の瞬間


■黒い影の恐怖

 川辺に座り込んだリトルたちの目に、水面に浮かぶ黒い影が映った。

 最初は小さな波紋だった。しかし、次の瞬間――水面が盛り上がり、巨大な三角形の鼻先がぬらりと浮上する。

 そして、もう一つ。さらにもう一つ。

 体長5メートルはあろうかという巨大なワニが、ゆっくりと、うねるように水面に姿を現した。太陽に照らされた背中の鱗は黒鉄のように光り、一つひとつが鎧の欠片のような威圧感を放つ。

「ひいいいい…!」

 リトルさくやの手からおにぎりがぽろりと落ちる。

「あかん、あかん、あかん!」 「でか!でかすぎる!」 「これ、恐竜やん!生きた恐竜や!」


■うねる死の化身

 巨大ワニがゆっくりと川岸に向かって泳ぎ始めた。水を切る巨体は、まるで生きた潜水艦のよう。尻尾が左右にうねる度に、水面に巨大な波紋が広がる。

「動いたらあかん」 「恐竜に見つかったら終わりや」 「映画で見たんと一緒やん」

 そのうねりは催眠的で、見ているだけで足がすくむ。巨大な体が水中でゆらゆらと揺れ動く様は、まるで古代の怪物が蘇ったようだった。

 最も巨大なワニが、ついに口を大きく開けた。

 ガパァァァ…

 その口の中は真っ赤な洞窟のよう。無数の黄色い牙が並び、腐肉の匂いが風に乗って漂ってきた。

「うぇぇぇ…」 「完全に恐竜映画やん」 「食べられて終わりのパターンや」

父トラの驚愕パンチ

 その瞬間、白い影が飛び出した。

 父トラが岸辺から思い切りジャンプし、空中で大きく腕を振りかぶった。そして――

 ドゴォォォン!

 父トラの巨大な拳が、5メートル級の巨大ワニの頭部を直撃した。

「うわああああ!」 「恐竜がパンチで飛んだ!」

 巨大ワニは「グワァァァ!」と悲鳴を上げながら、空中を舞う。まるで巨大な緑色のロケットのように一直線に飛んでいく。

 しかし――

 別の巨大ワニが、慌てて水から飛び上がった。仲間を助けようと必死に空中でキャッチしようとする。

 その瞬間、黒豹の一匹が「今だ!」とばかりに跳躍した。

 バシィィィ!

 空中で華麗なヒョウパンチを繰り出し、飛び上がったワニの顎を真横から打ち抜く。

「黒豹さんもパンチした!」 「連携プレーやん!」 「舎弟も親分に負けてへん!」

 二匹の巨大ワニが、絡み合いながらさらに遠くへ吹き飛んでいく。

 ドッシャーン!ガッシャーン!

 木々がなぎ倒される音が二重に響いた。

「恐竜が二匹とも飛んだ」 「これ、もう格闘技やろ」 「白トラ組、最強すぎる」


■川辺の余韻

 父トラと黒豹が、何事もなかったように着地する。二人とも毛づくろいを始めた。

「親分と舎弟の連携、完璧やった」 「恐竜を二匹も倒すって…」 「私ら、どんだけ強い組織におるん?」

 川面は再び穏やかになったが、今度は別の意味で静寂が支配していた。

「黒豹さんのヒョウパンチ、めっちゃかっこよかった」 「舎弟も親分に恥じない強さやな」 「でも、恐竜二匹をまとめて飛ばすって、やりすぎちゃう?」

 リトルさくやは、遠くの茂みから聞こえる「グワァァ…グワァァ…」という二重の弱々しい声に、少し複雑な気持ちになった。

「まあ、恐竜も二匹とも生きてるみたいやし」 「でも、仲良く一緒に飛んでったな」 「あれで友情が生まれたりして」

 残りのワニたちは、その光景を見て完全に戦意喪失していた。そそくさと水中に潜って姿を消していく。

「もう誰も近寄ってこんやろな」 「白トラ組の恐ろしさが知れ渡ったわ」 「でも、頼もしすぎるわ、この護衛隊」



#創作小説

#ファンタジー

#冒険小説

#バトルシーン

#巨大ワニ

#動物バトル

#白トラ

#黒豹

#リトルさくや

#note小説



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ