■第115話 市街地再開発偏 隙のない設計図
陰謀の全貌が、資料の上に広がる。
師匠が、会議室へ乗り込んだ。
設計図が、権力者たちを黙らせた。
■暴かれる陰謀
湖の拠点の会議室に、重苦しい空気が流れていた。
OLさんが資料のページを慎重にめくりながら、落ち着いた声で報告する。
「外資系企業、色々企んでいますね。土地の強制買収、住民の排除……原野を宅地に登記変更していく手口も見えます」
誰も口を挟まなかった。
「工事発注になれば、不正入札や談合も待っていますね。事業を使った巨額のマネーロンダリングも十分可能でしょう」
「危険施設の建設までは把握できませんが……やろうと思えば、できるでしょうね」
OLさんは資料を整理しながら続けた。
「今は政治家を利用して、地元マスコミも骨抜き。コンペ白紙撤回騒ぎも、すぐそこまで来ています」
しばらく、誰も喋らなかった。
OLさんが顔を上げた。
「マダムたちの手腕も凄いけど……さくや、あなたの潜入捜査の成果も光っていますよ」
さくやが机の上でぴょんぴょん跳ねた。
「いやぁ……それほどでもぉぉぉぉ……えへへ」
■師匠の設計図
午後、市庁舎の会議室は静まり返っていた。
師匠のプレゼンテーションが始まった。
既存インフラの最大活用。新設鉄道と国道の長期計画。市民の憩いの場と高齢者施設への配慮。駅や球場の混雑回避策。資料のページが繰られるたびに、委員たちの表情が変わっていく。
やがて、誰も口を開かなくなった。
師匠が静かに言った。
「この街を発展させることが目的です。将来の市民の利益のための計画です」
さくやはその言葉を聞きながら、思わずくすりと笑った。OLさんの瞳が、静かに輝いていた。
師匠は横目で二人をちらりと見て、微かに微笑んだ。
■新たな作戦
夕方、湖の拠点に戻ると、マダムが待ち構えていた。
「次の作戦を説明します」
マダムが資料を広げる。
「潜入、妨害……作戦は多方向から行います。慎重かつ大胆に」
さくやが拳を握りしめた。
「うおぉぉぉ」
「落ち着きなさい、さくやちゃん。まずは作戦を理解することが重要です」
「はい」
師匠が二人のやり取りを静かに見守りながら、小さく呟いた。
「楽しみながら、全力……そうだね」
マダムが頷いた。
「食事でもしながら、ゆっくり確認しましょう」
湖の拠点に、夜の静けさが降りてきた。
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