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25 プラムルと魔素の霧

題名が《の》が一つ多かったので、削除しました。

さっきまで、全く気付いてなかったです。恥ずかしい…すみません!!


読んでくださる皆様方に感謝致します。

ありがとうございます。

 午前中はそうでも無いが、午後になった途端に、日差しがキツくて外での作業はキツい。

 最近2人は、午前中はノアの森で採取、午後からは採った薬草の、仕分けと処理をする事にしている。

 家の中も暑いのだが、最近その辺の石を拾ってきて、風の付与で部屋を涼しくしているから、かなり過ごしやすい。


 フルアがこの家に来てから、大きく生活が変わった。

 食事も美味しいし、仕事も楽しい。ウールスは、フルアに感謝していた。


 今日も、朝から2人でノアの森に来ている。

 輪ゴムの材料のマルトファイの蔓に、傷を付けて大きめの筒にエキスを貯められる様に仕込んだり、依頼された薬草を採取していた。


 歩いていると、どこからか甘酸っぱい香りがしてきた。

 ウールスは、もうそんな季節なのかと思っていると、隣でフルアが鼻をヒクヒクさせている。


 「美味しそうな香りだろう。プラムルって言う木の実なんだが、食べたら死ぬほど苦しむぞ」


 「この香り、前世で…うーん。なんだろう。なんとなく、思い出せそうなんですが、わからないです。最近は、前世の事、思い出しやすくなってたのに。すごく気になります。ーーープラムルの木って、近づくだけでも危ない木ですか?」


 「実を食べなければ、大丈夫だ。花は毒ではないし綺麗なんだが、実に毒があるんだ。だが、食べなければ問題ない」


 歩きながら、香りの元の木を探すと、やがて2メートル程の木にたどり着いた。

 近くに行くと、更に甘酸っぱい香りが強くなった。


 フルアは、木を見て思い出した。


 「この木、前世にもあった木です。名前は違いますけど…前世では、梅という木の名前でした。前世でも、そのまま食べる事が出来ない位、実に毒があるんですけど、塩に漬けたり、お酒の中に入れたりしたら、毒が抜けて食べられる様になるんです。美味しいんです。美味しいだけじゃなくて、疲れが取れる成分がたっぷりで、身体に良くなる様に変わるんです」


 「フルアの前世の国の人達は、食べる事が大好きな国なんだな…チリチリーリだってそうだし、毒がある食べ物をわざわざ…あ、もしかして食べる物が少ない世界だったのか?」


 「えぇと、お姉さんが生きていた国は、食べ物は豊富でしたよ。自然に採れるものだけじゃなく、ガラスで部屋の中を温かくした建物で、季節が違っても、野菜とか果物が採れるようにしたりしてました」


 「そんな事まで。凄いんだな」


 「そうですね。住んでる人も多くて、乗り物に乗ってもぎゅうぎゅう詰めでした。夢で見た時、大変だなって思ったんですよ。みんな、疲れてるみたいに見えました」


 「あぁ、それで疲れが取れる食べ物を探して、食べてたんだな。その世界、大変だな」


 フルアは、苦笑いで答えた。

 「本当ですね。便利な物とか、いろんな食べ物があったんですけど、大変な事もいっぱいあった気がします。でも、あちらは魔法はないんですよ。私は、魔法が使える様になってから、楽しいです。師匠にも、いろいろ教えてもらえるし」


 「そうか。俺が知ってる事は、全部教えるからな。フルアは、賢いからすぐ覚えられそうだな」

 ウールスが、笑いながら言った。


 「プラムル、ちょっとだけ持って帰って試していいですか?鑑定してダメだったら、ちゃんと処分します」


 「触るのは大丈夫だから、持って帰っていいぞ。食べられたらいいな」


 フルアは、手で届く所の実を採り、マジックバッグに入れた。


 その時、ウールスが急に切羽詰まった声を出した。


 「フルア、急いで森を出なければ!濃い魔素の霧が来ている!いつもなら、あんなに急に広がらないのに、今日はおかしい。いつもより、霧の流れが早い。フルアの足じゃ間に合わないかもしれない。抱いて走るぞ」


 そう言うと、ウールスはフルアを抱き上げ急いで走り出した。

 

 抱き上げられたフルアは、ウールスの後ろが良く見えた。白く濃い霧が流れるように、こちらに向かってくる。あれが…濃い魔素なのかとフルアはじっと見ていた。


 ふと思い立ち、魔法で大きな壁を作り、その後、2人に結界魔法を使った。


 霧は、壁を飲み込みそこで止まった。まるで、魔法の壁を精査するかのように、霧がぐるぐると壁の周りを回っている。


 ウールスは、全速力で走り抜けた。


 ノアの森を出て、しばらくしてからようやく立ち止まった。

 

 「濃い霧があんなに早く広がるのを初めてみた…霧に追いかけられている様な気がした…」


 ウールスの息が中々整わない。それだけ、全力で走ったのだろう。

 フルアは、申し訳なかった。自分が居なければもっと楽に走り抜けられただろうから。


 「師匠、すみません。抱っこしてもらって」


 「フルア、気にするな。フルアこそ、魔法使ってくれただろ。あの場面でよく掛けられたな。助かった。

ありがとう。それにしても、あんな霧の様子初めてだ。ま、俺は霧のことなんて、全くわからんからな。どうにもできないな」

 そう言って笑い、帰ろうと手を差し出した。


 フルアもその手を繋ぎ、家路へと向かった。


 もう、2人の頭の中は霧の事は、霧の彼方に失せ、プラムルの事ばかり考えていた。

最後まで読んでくださってありがとうございます。

感謝致します。

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