表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
33/34

私の過去 ⑥


最近、私物が無くなっている気がする。

最初は、菓子ゴミやジュースの飲んだ後のゴミが無くなった。

でも、最近では体操服が無くなっている事が多々ある。

ただ、翌日には私の机の横に体操服がかけてある。

しかし、前着ていた物よりも新しい物な気がする。

おかしい。

担任にも相談した事があるが、翌日には見つかるため気のせいだろうという事で話は終わった。


視線も前よりもハッキリと感じる。

私は授業終わりには直ぐに家に帰るようにしているが、その視線がずっと追ってきている気がする。

怖い。

けど、確証が無い。

誰かに相談したかったが、勘違いの可能性も捨てきれない。

私は誰にも相談出来ず、もやもやした気持ちで学校生活を送っていた。


ある美術の授業終わりだった。

私はまた松木に呼び出された。

また、絵のやり直しかと思った。

だけど、違った。


「酒井、少し話があるんだ。

今日の放課後少しいいか?」


「すいません。

用事があるので。」


松木はあの居残り以降やたら話しかけてくる。

私はいつもてきとうに、あしらっていた。

そんな訳で、今日も用事がある事を理由にいつものように断った。


「今日は大事な話があるねん。

前に言ってた視線の事が分かったからそれを伝えなあかんと思って!」


松木は真剣な眼差しで私を見る。

確かに、気になっていた。


「本当ですか?

分かりました。

美術室に行けば良いでしょうか?」


「いや、今日は屋上に来て欲しい。」


松木が何故屋上なのかなどと考えている余裕は無いくらいに、怖かった。

一刻も早く、あの視線から逃れたかった。


「分かりました。」


「じゃあ放課後、屋上で待ってるな!」


そう言い残し、松木は去った。

今考えると、オカシイ点はいくつもあった。

居残り以降の私物の紛失、怪しい視線、関わり合いのない筈なのに頻繁に話しかけてくる事。


当時の私は、自分の状況を客観視出来ていなかった。

迂闊だった。

本当に間抜けだった。

だって、全部松木が仕込んだ事やったんやから。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ