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私の過去 ②


私はアカリちゃんに続きを話し始めた。


〜 5年前 〜


今日から高校2年生や。

新しいクラスも楽しい子らばっかりやったらええのになぁ。

とか考えながら始業式を受けるため体育館に向かって歩いていた。

始業式までは1年生のクラスの時の列で並ぶため、皆んな寂しいなぁとかって言うてた。

新しく入る先生の紹介のときに女子が騒ぎ始めた。

新しく入った先生が若くてイケメンやったから。


「なぁなぁ、あの先生めっちゃかっこよくない?

惚れるわぁ。」


隣に居た友達が話しかけてきた。


「惚れるん早すぎやろ、どんだけチョロいねん!」


「だってあんなに格好ええんやで?

普通惚れるやろ?」


「惚れへんわ。

男やったら仲間で勝負せんかいと思う派やから。」


そんなくだらない会話をしていた。

始業式では、何にも話を聞いていなかったが新しい先生が来たことだけは覚えている。

その後、クラス分けが発表されて友達とも一緒になれてキャッキャッ言いながら喜んでいた。


「やったな!

うちら運命共同体なんやで!」


「きもいこと言わんといて。

でもめっちゃ嬉しいわ!」


「デレたな?」


「やかましいわ!」


そんな事を話ながら始業式は終わった。

それからは、普通の日常が始まった。

私は部活には入っていなかったが、習い事でバイオリンをしていたため授業が終わると直ぐに家に帰っていた。

いつも通り授業が終わった後に帰ろうとした時、私は担任から呼び止められた。


「酒井、ちょっとこっちに。」


何にも悪いことはしてないけど、担任に呼び止められてビクビクしながら近づいた。


「なんですか?」


「お前、この絵はアカンと思うで。」


呆れながら一枚の絵を私に見せた。

その絵は、私が美術の時間に描いた絵やった。


「何でですか?

めっちゃ上手に描けてると思いますけど。」


「どこがやねん!

これ見た時俺でも笑ってもたわ。」


めっちゃ失礼やん、このおっさん。


「笑っても芸術は芸術やと思いますよ。

こういう物なんです。」


「あほ、こんなん誰が観ても下手な絵やわ。」


「渾身の力を美術に捧げたのに、先生酷いです。」


「どこがやねん。

とにかく、美術の先生に描き直させるように言うといてって言われたから。

今日から美術室に行くように。」


うわ、最悪や。

バイオリンの練習もせなあかんのにこんなんに時間取られたくないわ。


「私忙しいんで、芸術家の先生が代わりに描いといて下さい。

さようなら。」


そう言って教室から出ようとしたが、結局先生に連れられて美術室に連行された。


「先生、酒井連れて来ましたよ。

直ぐ逃げるんで注意しといて下さいね。

失礼します。」


担任は美術の先生にそう言い残し去って行った。

あのハゲ残りの毛も毟ったろかという怒りの目線を投げつけたが、ハゲ担任は気付かずにスタスタと廊下を歩いていた。

残された私と美術の先生は気まずい沈黙に包まれた。

何この空気、ほんまに帰ってええかな。


この空気を先に破ったのは、私だ。

「すいません、用事があるので失礼します。」


そう言って本当に家に帰った。

後ろで美術の先生が何かワチャワチャ言うてたけど知らんわ。


そして、次の日ハゲ担任にめっちゃ怒られた。

ほんまに腹立つから、頭の上にローションぶっかけてその上に人形置いて、ローション相撲したるからなと恨みながらハゲの説教を聞いていた。

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