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史上最弱と言われる幻術魔法でも私が使えば最強の魔法  作者: 森レモン
軍学校編

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第79話 呪い

 毎日21:10より投稿します。


 もし読んで頂き、少しでも面白いと思って頂けたなら評価やブックマークして貰えると嬉しいです。

 よろしくお願いします。

 私はダイアの店を出ると、急激な頭痛と吐き気に襲われた。

 現在は夕方になる前だろうか、二人の店での話し合いが長引いたので、結構時間が掛かった為なのか、薬が切れてしまった様だ、私はもう一度薬を飲んで近くのベンチで休む事にした。

 

「やっぱりこれは呪いの様ね、二日酔いならこんな時間まで、体調不良が続く訳が無いもの」


「何を根拠に言っているか分からないのね、あれだけ飲んだのなら、次の日の一日ぐらい体調悪い人間もいるのね」


「それこそ、あなたが何の根拠を持ってるのって話しになるわよ?それにあなたも本当は気づいてるでしょ?」


「まぁ、確かにご主人様を今日一日、ずっとつけて来てる奴は居るのね。でも、どうせご主人様のストーカーか何かなのね」


「私は人に寄っては、自分の姿を可愛く見せない様にしている事もあるのよ、誰にも綺麗に見せている方が、無用なトラブルを招くからね」


「じゃあ、あいつはご主人様が見せて居ない一人って事なのね?」


「うーん、最初はそうだったわよ?でも今はちゃんと綺麗に見せてるわ、でもあまり効果を感じないのよね、まぁ同性っぽいからそのせいかも知れないけど、ただ幻術魔法だけだと効果があまり無い様ね」


「幻術魔法が効かないって事なのね?」


「そうね、それだけだとあまり効果を感じないかも知れないわ。と言うか、この感じってなんか不思議な感じがするのよね」


「不思議な感じなのね?でもご主人様の幻術が効かないとなると、結構強敵なのね?」


「えぇ、そうね。私の魔法が効かない相手を、このまま放置する訳にはいかないわね。それにこの体調不良があいつの所為なら、早く倒してどうにかしたいわ」


「それなら今度こそ僕の出番なのね、少し相手を痛め付けて来るのね」


「まぁ、今回はそれも良いかも知れないわね。ただ殺すのは無しよ?どうして私を狙っているのか知りたいわ、それとちゃんと周りにバレない様に速やかに行う事」


「分かったのね、それじゃあ行って来るのね」


 そうして私は、セセリを相手に仕向けた。

 セセリは影を利用して敵の近くに行くと、背後に現れて、相手の首に向かって手刀を繰り出す。

 その瞬間だった、手刀は確実に相手の首に命中したはずだった。

 だが、その攻撃は相手に何のダメージを与える事は無かった、そして、


「…セセリ…、戻って…来なさい」


「僕の攻撃が効かなかったのね、もう一度やって見るのね!」


「それは絶対にダメ!良いから戻って来てちょうだい!」


 私は、最後の力を振り絞ってセセリに怒鳴った。


「一体何なのね?もう一度攻撃したら、何の力が働いたか分かったかも知れないのね」


「はぁはぁ、良いセセリ、今からあなたは全力であいつを守りなさい」


「何でなのね?あいつは敵なんだから、守る必要なんて無いのね!」


「良いから言う通りにしなさい!あなたの攻撃はあいつを通して、私の首にダメージを与えたの!多分としか言えないけど、恐らくはそうだとしか思えないダメージが私に入ったわ」


 そうこうする内に、敵は遠ざかっていた。

 もし、この攻撃があいつを攻撃した全てのダメージを、私に跳ね返して来る様な魔法であれば、何としても、あいつに危害を加える物全てから守らないと私が死んでしまう。

 だが、流石にそれは無いとは思っている。

 ただ万が一と言う事はあるのだから、まずは相手の能力を見極めなければいけない。

 先程受けたダメージは、正直一瞬意識を持っていかれそうになった。

 当然だろう、油断して居た上にセセリの手刀をもろに首に受けた形になったのだから。

 むしろ、気絶しなかった自分を褒めてやりたい。

 私はセセリの蔵からポーションを取り出して、先程の敵を追いかける。


 現在、逃げ出した敵は目で追いかけているので、敵の位置は把握出来ている。

 敵は私達から少し距離を取り、ある一定の距離まで達すると、私達からそれ以上距離を取らなずに、回り込む様にして遠目から私達を見ている。

 私はその敵の行動から、もしかしたら距離が関係しているかも知れないと思い、少し敵から距離を取る様にして歩いた。

 すると敵は、私との距離がこれ以上開かずに、離れない様にして私に着いて来た。

 

 やはり私の考えは正解に近いだろう、そうなったら遠距離からの攻撃で、敵を倒すのが有効な手だろう。

 だが、先程から幻術魔法で私を作りだしているのだが、どうも敵にはあまり効果が無い。

 やはり幻術魔法も攻撃として、私に跳ね返って来る様だ。

 私がイメージして私を作っているので、そこに私が居てもおかしくないのだが、私がイメージした場所とは若干、違う場所に私が居る。


 それならと思い、私は幻術魔法で作り出した私を相手に攻撃する様に仕向けた。

 すると、その幻術魔法の私は私に攻撃を仕掛けて来た、それを理解している私は意に返さずに無視した。


 とりあえず現時点で分かっているのは、敵が私達の攻撃を跳ね返す事が出来る事と、それには距離が関係ある事だ。

 だからこそ、私は幻術魔法で私を大量に作り出した。

 相手が先程からしている事は、反射の様な攻撃だ。

 幻術魔法を消しているのでは無いのだから、幻術魔法で作り出した姿は、相手にも見えているはずだ。

 そして私は、幻術魔法に頼らずに自前の演技で気配を消した。


 気配を悟られ無い様にして、私は敵に近づいて行く。

 だが、敵に近づけば近づく程ある事に気づいてしまった。

 私を襲ったのは頭痛と嘔吐、このままでは敵に近づく事も出来ない程の、体調不良を引き起こした。

 私は堪らずに敵からの距離を取る、すると距離を取れば取るほどに、頭痛も嘔吐も和らいでいく。

 この事からも、どうやら敵の能力は距離に関係があるのは明白だった。

 こうなるともう遠距離攻撃しか方法は無い。

 ただ、その遠距離攻撃は果たして、私に跳ね返って来ないかどうなのかが、そこに確信を持てずに居た。


 こうして、相手への攻撃方法が分からないままで、どうしようか考えてとりあえず、セセリを使って街からの移動をする。

 こんな街中では、人に見られるし思う様に戦う事も出来ない。

 セセリは敵を捕まえると、空に飛び上がり、北の森へと向かった。

 もちろんセセリの姿は消している、ただ相手の姿は見えたままなので、人が空を飛んでいる様に見えているかも知れないが、そこは目撃者が居ない事を信じようと思った。

 そうして、敵はセセリに連れられて森に消えて行った。

 私も、それを見ながら北の森へと向かう。

 私の体調はすこぶる良くなっていた、このままこの距離を維持したら、解決するのではと思ってしまう。

 セセリにこのまま、どこか戻って来れないぐらい遠くに捨てて来てもらうか?

 いや、やっぱり駄目だ!この体調不良とダメージを返した魔法は別物だろう。

 そう思って私は敵との距離を取りつつ、セセリに敵を軽く小突いて貰う。

 するとやはり、ダメージは私に返って来た。


 さて、こうなるとダメージを与えるのが本当に難しくなって来た。

 相手の魔法がどんな物かが、未だに分からない。

 ただ、先程セセリが相手を捕まえる事が出来たのだから、攻撃判定みたいなものがあって、攻撃と認識されなければ攻撃は返って来ない様だ。

 そうなると、このまま敵を監禁するのが手だろうか?それも確実性に欠ける様に思えた。

 果たして監禁中に受けたダメージはどうなるのか?例えば餓死は攻撃判定に入るのか?もっと言えば監禁中に自殺した場合は、こちらの攻撃だと認定されるのでは?

 考えれば考える程に、対処の仕様が無いように思えて来た。


「お前は何者なのね?どうして攻撃を仕掛けて来たのね?」


 私はセセリを通して、相手との対話を試みる事にした。

 これで、敵の情報を少しでも入手出来れば良いし、対話しながらも対処方法を考えられる。

 この敵は未知だが、魔法以外の能力は決して優れてはいない、そこに活路を見いだす事にした。

 この物語は異世界の話しでありパラレルワールドの話しです。

 名称などの実在の地名、企業名、人名、商品名、団体名などとは関係ありません。

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