第77話 待ち望んだ再会
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警備隊詰所に着くと、警備隊員達が私を盛大に出迎えてくれた。
「え?こんなに出迎えてくれてありがとうございます。でも街の警備は?」
「ジャンヌお帰りなさい。警備隊は今結構暇なのよ、冒険者が待機してるでしょ?そのせいで軽犯罪が減っていて、冒険者のいざこざもブリアン達が何とかしてくれるしね」
「あぁ、そう言うことですか。確かにコワモテの人達が街に居たら犯罪もしずらそうですね」
「そうなのよ。街のイメージは悪そうなのに犯罪は減るのって、なんだかねって感じだけど助かっているわ、さぁ詰所の中に入って頂戴。何故だかみんなが張り切ってしまった様なの」
そう言われて、私は詰所の中に入って行くとそこには食事や飲み物、さらにはお酒まで用意されていた。
「え?こんなに用意して貰って良かったのですか?」
「みんながジャンヌの帰りを心待ちにしてたみたいでね、急遽だけど頑張ったみたいだから、ジャンヌは気にせずに楽しんで頂戴」
そう言って、その日は遅くまで楽しむ事が出来た。
もちろん、警備隊員の仕事が残ってる人達はお酒は飲ませて無い、その代わりに私は満面の笑顔と握手で隊員を労った。
「ジャンヌが居れば、うちのメンバーのモチベーション管理は簡単ね。」
そう言ってファリンに嫌味混じりな言われたが、それが冗談から来るものだと分かっていたので、特に気にしていない。
これからは軍学校に行ってあそこに潜む、敵を倒さないといけない。
私は今だけはそれをあまり考えない様にして、せっかく用意してくれたパーティを楽しむ事にした。
次の日、私は強烈な呪いにより苦しめられていた、おのれこの私が酔っ払っている隙に呪いを掛けるなんて敵も見事なものだ。
呪いの内容は、嘔吐に頭痛、下痢と私の体調を悪くするものだった。
直ぐに、死ぬ様な能力では無いとは言え、私の戦闘能力は今著しく低下してしまっている。
「昨日あんなに飲み過ぎるからなのね」
私の姿を見て、セセリがそんな事を言ってくるが、昨日のパーティでご飯を食べられなかった事にご立腹なのだろう。
ヴァンパイア三人衆やツクネの事もあるので、私のパーティーメンバーとして、どこかで紹介出来る様にした方が良いだろう。
そうなると、セセリの見た目も考えないといけないので、この体調不良が治るまでは、まだセセリには我慢してもらう。
とりあえずはこの体調不良の事もあるし、リンクルの店に行こうと思う。
素材の引き渡しもあるが、あそこなら体調に効く薬も売ってそうだ。
リンクルの店に入ると、ボーッとした姿で心ここにあらずと言った雰囲気でリンクルが居た。
「リンクルひさしぶりね、どうしたの?そんなにボーッとして何かあった?」
「ジャンヌ!?貴女を待ってたのよ!いつ帰って来るか分からないから、不安になったけど帰って来てくれて良かったわ。ジャングルならもっと時間が掛かると思ってたから、帰って来るのはまだ当分先だと思っていたけど。ん?…え?ちょっと待ってこれだけ早く帰って来たって事は、もしかして素材を手に入れる前に帰って来たの?」
「落ち着きなさい、ちゃんと素材は持ってきているわよ。これがラフレシアの素材よ、まだ解体前の素材もあるから、欲しくなったら言ってね?全てを解体となると時間が掛かるのよね」
ラフレシアの解体はアイパンバの街で売る素材とは、分けて解体して貰っていた。
現在もアイパンバのギルドでは解体を依頼中で、解体が終われば、ツクネに影魔法を通して連絡が来るように手配済みだ。
「ジャンヌ!?これよこれ!ありがとう!これさえあれば、日焼け止めも、他の化粧品だって作れそうよ!」
「えぇ、ここからはリンクルの仕事よ、お願いね。あと、ちょっといま体調が悪いのよね、例えば二日酔いみたいなのに効く薬あるかしら」
「ジャンヌ…、飲み過ぎたのね、それならこの薬を飲めば良いわよ。お代は良いわよ、こんな良い素材を貰ってるのに、お金なんて貰えないわ」
そう言って貰った薬を、私はその場で飲み込む、前の世界とは違い、この世界の薬は即効性があるから嬉しい。
これも魔力に寄る性能の底上げだろうか?薬を飲んだ私の体調は、少し和らいでくれた。
「ありがとうリンクル、流石ね。貴女の作った薬は良く効くみたい。もう体調が良くなり始めたわ、さっきまでは喋るのも少し辛かったの」
「もちろん、私の作った薬もあるけど。それだけ早く良くなるなら、ジャンヌのステータスの高さもあるかもしれないわね。ジャングルに行って帰って来られるなら、相当強いんでしょうね」
「まぁ、そのジャングルで強くなったって言うのもあるのだけどね。そう言えば、ジャングルである実を見つけて来たのよね、肌に塗った感じとても良く馴染んだのだけど知ってる?」
そう言って私は、外に置いてあるリヤカーに積んであった、ジャングルで見つけた実をリンクルに見せた。
「これって…、うん間違い無いわね。これはドモホルの実よ、この実があれば上等な化粧水が作れるわよ。それ以外の化粧品にも使えそうよ、まさかドモホルの実まで持ってきてくれるなんてありがとうね、この実がどこで入手出来るかは分からなかったのよ。一部の王族が使用しているなんて話しを、聞くぐらいに素晴らしい物よ、まさかジャングルにあったなんてね。」
「そんなに凄い物だったとわ知らなかったわ。この実も、もしかしたら使えるかも知れないと思って大量に入手しているので、今度持って来るわね。」
リンクルはセセリの存在を知らないので、ここで渡すよりかは、後日にあらためて持って来た方が良いだろう。
ドモホルの実は、私がお風呂の様に使うぐらいには大きいので、一つでもあればしばらくは保つぐらいには、十分な量が確保出来る。
(僕の実が持っていかれるのね…)
(あなたの分はちゃんと確保してるでしょ)
セセリはドモホルの身が大好物なので、少し不満気に私に心の中で呟いて来た。
私はドモホルの実の味は、少しくどいのであんまり好きになれないのだが、セセリは味が濃い方が好きなので手放すのが嫌な様だ。
「それにしても、ジャンヌは一人でこれだけの量の素材を入手出来るのは凄いわね。何回も往復しないと難しそうだけど…、いえ、冒険者に対して余計な詮索はしては駄目ね」
「えぇ、その辺りの事は秘密にさせて貰うわ。あっあとポーションも買わせて貰って、今日のところは帰るわね」
「ありがとう、ポーションの代金も良いわよと言いたい所だけど、流石にそれをすると私の生活が苦しくなるので、しっかりとお金は払って貰うわね」
「それは当然よ、今回は各ポーションを五個程貰うわね」
「え?各ポーションって言うと上級から低級までってこと?」
「それプラスで、解毒ポーションなどの状態異常に効くポーションも頂戴、あと魔力回復用のポーションもね」
「そんなに一気に買っても、使わなければ消費期限が過ぎたら効果が薄くなるわよ?」
「それも分かっているから大丈夫よ、まぁそれも冒険者の秘密って事で」
「それなら分かったわ、今用意するから待っててね」
私にはセセリの蔵があるのだから、ポーションに消費期限があろうとも、簡単に期限を迎える事は無い。
備えあれば憂いなし、ジャングルでの戦いでもポーションは十分に役に立ったし、ラフレシア相手では私は逃げ惑うしか無かった。
ラフレシア相手に状態異常用のポーションが効くかは分からないが、それでも用意してあると無いとでは全然違うのだ。
それに味方も増えてきた、味方の為にも用意して置く必要があるのだ。
私の幻術魔法は魔力消費が少ないので、魔力が減る様な感覚は無いのだが、他のメンバーはそうもいかないだろう、魔力回復用のポーションを買ったのもその為だ。
それにお金に余裕が出来たからって言うのもある。
まぁ、これから行く店で一気に金がまた減るのだが。
この物語は異世界の話しでありパラレルワールドの話しです。
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