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史上最弱と言われる幻術魔法でも私が使えば最強の魔法  作者: 森レモン
グルメ編

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第68話 愛想の悪い街

 毎日21:10より投稿します。


 もし読んで頂き、少しでも面白いと思って頂けたなら評価やブックマークして貰えると嬉しいです。

 よろしくお願いします。

 私は街の中を探索する事にして、街の奥まで来たが、現在すれ違った人はゼロだ。

 そして、冒険者ギルドへと到着をした。

 冒険者ギルドの中に入ると、受け付けカウンターには人が立っているのが見えた、どうやらゴーストタウンでは無かったようで安堵した。


「すいません、私達この街には初めて来たんですが、素材の買い取りは何処でしてますか?」


 そう言って声をかけると、受付嬢はこちらを見てから、近くにある部屋を見てそこに向かって指を刺した。

 どうやら、そこに買い取り所があるっぽい。

 だが、それよりも気になるのは、この受け付け嬢も門番と同じ様に、虚な目をしている。

 やはり、この街は何処かおかしい。

 人は全く居ないし、居たとしても虚で覇気も無い、魂が抜けたかの様な人間だ。

 ただ、おかしいがそれだけだ、攻撃された訳でも無いので放置するしか無い。

 まぁ、受け付け嬢の態度には少し文句は言いたい、人が喋りかけたのに口も開かないのは、態度が悪過ぎる。


 私は、受け付け嬢が指差した部屋の中に入って行く。

 部屋の中には、買い取り様だと思われる、大きな机のカウンターがあった。

 だが、そこに人は立って居ない。

 カウンターの奥にある部屋にでも、居るのだろうか?カウンターの上を見ると、呼び鈴が有ったので鳴らしてみた。

 少し待ってみたが、部屋の奥からは誰も来ない、その為にもう一度鳴らしてみた。

 それでも反応が無いので、今度は呼び鈴を鳴らし続けながら、


「すいませーん!!誰か居ませんかー!!」


 私は、大きな声で叫ぶ様に呼び掛けたが、それでも部屋の奥から、誰かが出て来る様子が無い。

 だが、受け付け嬢がこちらに歩いて来るのが見えた。

 私の声が聞こえたので、奥の部屋に行って呼び掛けて来てくれるのだろうかと、少し安心して受け付け嬢を待っていた。

 そう思って居たのだが、受け付け嬢は奥の部屋には行かずに、買い取りカウンターに立つ。


「…お待たせしました。…買い取り素材が有れば承ります。」


 いや、お前が対応するんかい!と心の中で突っ込んだが、もう良いだろう。

 相手するのが途端に面倒くさくなった、素材を買い取って貰ったら、直ぐにこの場から去ろう。


「素材が結構あるんですが、出して大丈夫ですか?」


「………。………あっ…どうしましたか?」


「そ・ざ・い・が!!けっ・こ・う・あ・る・の・で・す・が!!」


「…あっ…あー…でしたら、奥の部屋に置いて貰えますか?」


「分かりました、置く場所の指示をして貰って良いですか?」


「……あぁ………分かりました。」


 そう言って、私は受け付け嬢に付いて奥の部屋に入っていく。

 セセリには一度外に出て貰ってから、リヤカーに載せれるだけの素材を載せて、もう一度建物の中に入ってもらう。

 買い取り所の部屋には、良く見ると大きな扉が有った。

 そこが素材を持ち込む為の扉の様だったので、リヤカーでも入れる。


 奥の部屋に入ると、一気に気温差を感じて冷たい空気を感じた。

 素材用に気温を下げているのだろう、巨大な冷蔵庫に入った様な感覚だ。

 受け付け嬢に指示された場所に素材を置き、またカウンターに戻る。

 中には人は居なかった様で、現在ギルド内は、この受け付け嬢だけが滞在している様だ。

 冒険者も中には居ないので、普段からこんなにも閑散としているのだろうか?大きな街だと思ったが、交易などもあまりしていないのだろう。


「…現在、…専用の職員が居ませんので…素材の買い取りは後日になります。…こちらの札をお持ち下さい。」


「分かりました。何時ごろ来ればよろしいですか?」


「……出来れば…こんな…早い時間のご利用はお控え下さい。」


 私が聞きたかった事は、いつなら買い取ってくれるかを聞きたかったのだが、何故か受け付け嬢には注意されてしまった。

 もう昼間なのだが、早いってこのギルドはどうなっているのだろうか。

 私は腑に落ちない気持ちを抱えたまま、冒険者ギルドを後にした。


 買い取りがまだ出来ないそうなので、明日またギルドに行って、ちゃんとした職員に聞く必要があるだろう。

 早い時間と言っていたが、夜の方が人は居るのだろうか?冒険者の仕事は遅くまで掛かるので、ギルド内には、この時間は人が居ないのかもしれない。

 どちらかと言うと冒険者に合わせて、夜遅くからが本来の業務時間だとしたら、あの受け付け嬢は夜勤で昼までやっていたとか?そうしたら、眠たかったからあんな態度になってしまったのだろうと、一人納得をする。


 一度、宿屋を取って夜のギルドを様子見する方が良さそうだ。

 私達は宿屋を探す事にした、この街には歩いている人を見かけない。

 その為に、宿屋の位置を聞きたくても聞けない、さっきのギルドに行って、聞くのも何か嫌な気持ちだ。

 あの受け付け嬢と会話するのは、疲れるのだ。

 だから街の中を歩いて、それっぽい建物を探している。

 これだけ人が居ないのだから、目を飛ばして探す方が効率が良いのだが、もしかしたら部屋の中から私達を見ているかもしれない、そんな気配は微塵も感じないが、用心に越した事は無い。


 街中を探して、ようやく目当ての建物らしき物を見つけた。

 扉の上の看板には、ベッドの絵が書いてあるので間違いないだろう。

 後は宿屋に、ちゃんとした人が居て来れるのを願うだけだ。


 宿屋の扉を開けると、人が入って来た事を知らせるベルがカランコロンと鳴った。

 その音を聞くと、奥から人が出て来た。


「すいません、宿を取りたいのですが?」


「一晩銀貨3枚。」


「それでは、とりあえず一晩だけお願いします。」


「ん!」


 ここの店員は、会話を極力したく無いのか、無愛想に手を差し出して来た。

 お金を先に払えと言う事だろうか、私は銀貨3枚を店員に手渡すと、店員は鍵だけを置いて奥へと戻ってしまった。

 いやいや、場所は!?と言いたいところだが、もうこの街の住民と接するのは嫌だ。

 本当は泊まるのも一泊では無く、二、三泊はしたかったが、この街にいる事が嫌になりつつあり、一泊だけにしてしまったのだ。

 だがそれも、素材の買い取りがいつになるかによるだろう。

 素材というか、死体をただ纏めて置いただけなので、解体も必要になって来る。

 それに、それが大量にあるのだから、もう一泊する羽目になるかも知れない。

 ただ、この街には住民はおろか観光客も居ない、宿はいつでも取れるだろう。


 そうして、私は部屋を探しに2階に上がった。

 鍵には番号も何も書いていない、もちろん部屋にも書いていなかった。

 その為に、私は一つ一つの部屋に鍵を差し込んで探すのだった。


「まぁ、分かってるわよ。こういう時って、結局最後になるのよね。」


 一番最後の部屋に鍵を差し込み、扉を開けて中に入る。

 中は想像していたのとは違い、綺麗に清掃された部屋だった。

 これだけサービスが悪い宿屋だ、埃まみれの部屋を想像していたのだが、そこの想像だけは裏切って貰えて感謝だ。

 そう言えば、何も言わずに部屋を一つ借りる事になったのだが、私とセセリがカップルにでも見えたのだろうか?いや、あの感じは何も考えていないだろうな。

 ベッドは二つ有ったので、セセリもベッドで寝れるだろう。

 ベッド使うよな?まぁ、そこはセセリの自由にすれば良い。

 

「さぁ、私は一眠りする事にするわ。夜になったら起こして頂戴。」


「僕も寝て良いなら、寝るつもりだったのね?」


「まぁ、確かにあなたにも睡眠は必要よね。」


「それじゃあ、僕も今から寝て良いのね!?」


「焦らなくても大丈夫よ!夜になったらたくさん寝て良いから。」


「んなぁ!?」


 セセリの眠気を無視して、私はベッドに入り眠りに着く。

 夜になったら、私は活動しなければいけないのだ、ここはセセリが我慢して当たり前だろう。

 セセリは膨れながらも、私に何言っても無駄だと理解しているのだろう。

 空いた時間を利用して、身体を変化させる修行をし始めている。

 時間を無駄にせず、研鑽するのは素直に偉い奴だと思った。

 この物語は異世界の話しでありパラレルワールドの話しです。

 名称などの実在の地名、企業名、人名、商品名、団体名などとは関係ありません。

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