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史上最弱と言われる幻術魔法でも私が使えば最強の魔法  作者: 森レモン
ジャングル編

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第62話 ねずみ返し

 毎日21:10より投稿します。


 もし読んで頂き、少しでも面白いと思って頂けたなら評価やブックマークして貰えると嬉しいです。

 よろしくお願いします。

 アインスとゼックスはビリ虎と対峙して居る。

 この戦いは安心して見ていられると言えるだろう、ビリ虎が放つ電光線は、ゼックスの持つ魔双剣プルソンにより防がれる。

 防いだ電光線は邪魔にならない様に、空へと解き放っている。

 そして電光線を放ったその隙を狙って、アインスはその手に持つ聖剣ヘバイトスで、ビリ虎を狙い斬撃を放つ、アインスの放った斬撃はビリ虎を捉えたはずだった。

 だが、その斬撃が届く瞬間に、ビリ虎は雷の様に一瞬で移動して別の場所に居る。

 そしてビリ虎は雷を発生させて、その長く伸びる牙が避雷針の様に雷を受け止めて蓄える。

 蓄えた雷は再度ワルキューレ達を襲う、今度は収束して放つ様な一撃では無く、広範囲に拡散させた雷を放った。

 放った雷は扇状に辺りに拡散させる。

 その雷を見たアインスは空を飛び避ける。

 地上に残っているゼックスは、その魔双剣プルソンを使い放たれた雷光線を受け止める。

 だが、受け止められるのは自分に向かって来た雷だけだ、自分以外に向かった雷を受け止める事までは出来なかった。

 その受け止められ無かった雷が向かった先には、特に何も無かったので良かったが、ここまでバリエーション豊かな攻撃を繰り出せるのは、ビリ虎の事を過小評価していた様だ。

 前言撤回、全然安心して見ていられなかった。

 

 だが、ここは二人に頑張って倒してもらわないといけない。

 現在、ボス猿は私が蟻女はズィーベンが戦っている。

 私は善戦してるとは言え、攻略の糸口はまだ掴めていない。

 このまま攻撃をし続けても、ちりつもで倒せるなら良いのだが、どうもこのボス猿は何か隠し技があるのでは無いかと疑っている。

 それでも現状は斬り続けて、ボス猿の体力を削る事が大事だとも思うので、私の戦闘はしばらくはこの状況が続くだろう。


 蟻女と戦わせているズィーベンは魔笛ベレトを使い、蟻女の内部に通じる攻撃をしている。

 聖槌デメテルで攻撃した時は、その身体の弾力を利用して、衝撃を全て吸収してしまっていたので、今度は音により内側から攻撃をしている。

 だが、蟻女はそれも効かない、音の振動は伝わっている様だが、その弾力性のある甲殻が全てその音のエネルギーを吸収してしまっている。

 魔法も効かない、物理攻撃も効かない、アンドローサルクスとはまた違った、防御性能の高さを持つモンスターであった。

 

「これは、選手交代が必要そうね。」


 魔笛ベレトでも、敵には有効的なダメージを与えている様には感じない。

 ここは、斬撃が行える武器が良いだろうと考え直した。

 魔法が効かないので、ドライとズィーベンを当てたが、どちらも打撃に音波と衝撃を吸収する相手とは相性が悪かった。

 そうなると、アインスかフィーアかゼックスが相手する方が良さそうだ。

 フィーアの風の矢は魔法として無効化されそうだ、ゼックスはビリ虎から離れられない、残るは消去法でアインスになるので、アインスとズィーベンを選手交代する。


 アインスで蟻女を攻撃すると、甲殻を焼き切りながら傷付ける事が出来た。

 先程のゼックスの攻撃を跳ね返した様に、魔法を無効化されていない。

 いま、聖剣ヘバイトスの刀身は赤くなっている。

 今回は、剣をその自身の火の力で熱して攻撃をしたからだ。

 それにより、蟻女の弾力性のある甲殻も斬り裂く事が出来た。

 蟻女も自分が傷つけられた事により警戒を強くした。

 今度は鎌のような手を使い、アインスに襲い掛かる。

 アインスもそれに応えるように、ヘバイトスを使い受ける。

 蟻女の鎌は、身体のように柔らかくは無く、とても硬いのが打ち合いの音でわかる。

 熱したヘバイトスでも、その鎌を傷付ける事は出来ずに剣と鎌での打ち合いになってしまった。

 蟻女はその両手の鎌を使い、呼吸をする暇が無い程の連撃を行っている。

 アインスは、その手数の多さから防御で手一杯となってしまった。


 アインスは、その状況を打開しようと空を飛ぶ。

 だが、蟻女にも羽が付いている、蟻女も空を飛びアインスに応戦する。

 空中で剣と鎌での打ち合いが続く、アインスは堪らずに力一杯、蟻女の片手の鎌を弾け飛ばそうと打ち込んだ。

 蟻女は、それを受け止めると今度はその衝撃を吸収して利用し、反動で物凄いスピードになった鎌をアインスに向けて放つ。

 それをアインスが受け止めると、そのまま吹き飛ばされてしまった。

 蟻女の戦闘技術は高い、アインス一人ではまだ倒すのは難しい様だった。

 だが、今は味方も手一杯だった。

 その為に、アインスは自分が出来る事に徹する。

 防御一辺倒でも、持ち堪える事が出来るなら戦況は必ず良くなる。

 それが分かっているから、蟻女を自分に引き付けて時間稼ぎにシフトする。


 セセリとドライ、フィーアのワルキューレ二人は、目の前の敵を全滅させる為に奮闘していた。

 ここの戦闘を早く終わらせて、三ボスの戦闘へ救援に行かなければならない為に、ここの戦闘を早く終わらせる必要があった。

 セセリも一生懸命戦っているが、大剣での物理攻撃では一気に殲滅させる事が出来ない。

 その為に、魔法による攻撃が必要なのだ、そして、そんな状況を打開出来るのがドライだろう。

 ドライはその土の聖槌デメテルを使い、土を操作して土の壁を作り出した。

 その土の壁は、モンスター達を一斉に囲み、モンスター達の逃げ場を失しなわせる。

 モンスター達は、上空を見て絶望しただろう。

 フィーアが上空に次々と風の矢を作り出している。

 それを見たマーダーマウスは、一斉に土壁を登りその場から逃げ出そうとしている。

 だが、土壁には反りがあり、ねずみ返しの様に登る事が出来ない作りをしていた。

 マーダーマウスはその所為で、地面に次々と落下をしている。

 やがて、準備の出来たフィーアは風の矢を一斉に解き放った。

 解き放たれた矢は、壁の中に居るモンスター達全てに向かって行く。

 モンスター達は、その矢を身体に受けて次々と絶命して行く。

 壁の中と言う逃げ場の無い空間では、なすすべもなく撃ち込まれて行くのだった。


「うわぁーー!射るなら射るって言うのねー!」


 セセリは、フィーアの放った矢を身体で受け止めながら上空へと飛んできた。


「主様より、セセリ様の事は気にしなくて良いと承っております。」


 ワルキューレ達には、簡単なプログラムで返事が出来る様にしている。

 会話もこれからどんどんと続ければ、対応力が上がり、そのうちに流暢に会話している様に出来るだろう。


「僕の扱い方が雑過ぎるのね、この矢だって痛かったのね。」


「・・・・・・・。」


 ワルキューレ達は、全ての言葉に反応する事は出来ない。

 予め用意していた言葉にだけ反応をする様に出来ているだけだ。


「もう良いのね!ご主人様に直接、後から文句言うのね!早くお前達も終わらせるのね、僕はあそこの奴らを片付けに行くのね!」


 そう言うとセセリは、三ボスに向かって飛んで行く。

 だが、まだ目の前の敵達を全滅させれた訳では無かった。

 セセリは行ってしまったが、後はワルキューレ達に任せられるので、先に救援に向かったのだろう。

 しばらくすると、マーダーマウスの死体からミニラフレシアが誕生し始めた。

 誕生するのを見届けたワルキューレ達は、もう十分だと一斉攻撃をした。

 生まれたばかりだと言うのに、ミニラフレシアは直ぐにその生を終わらせられた。

 ただ、素材回収される為だけに誕生して殺される、ミニラフレシアは何かを思ったのだろうか?産みの親のラフレシアも、思考がある様には見えなかったので、きっと何も感じてはいないのだろうが。


 穴の中から出て来たモンスター達は、ドライとフィーアのお陰で全滅させる事が出来た。

 ここから三ボスに対して総力戦を行う。

 ドライとフィーアも穴の上の戦場を後にして、三ボスの方へと移動を開始するのだった。

 この物語は異世界の話しでありパラレルワールドの話しです。

 名称などの実在の地名、企業名、人名、商品名、団体名などとは関係ありません。

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