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史上最弱と言われる幻術魔法でも私が使えば最強の魔法  作者: 森レモン
ジャングル編

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第50話 アンドローサルクス

 毎日21:10より投稿します。


 もし読んで頂き、少しでも面白いと思って頂けたなら評価やブックマークして貰えると嬉しいです。

 よろしくお願いします。

 アンドローサルクスは、私達を見つけるとそのまま私達に向かって突撃して来た。

 ギルドでは、ランクAモンスターに指定されてパーティー討伐が推奨されている。

 もし討伐するならの話しだが。

 こちらに向かって来る間は、透過しているのであらゆる攻撃が通じない。

 その為に攻撃を当てるなら、アンドローサルクスがこちらに攻撃する瞬間になる。

 私は、アンドローサルクスが攻撃して来るのを身構える選択をした。

 アンドローサルクスの身体は大きい、大型トラックを思わせる様な巨体が、私に向かって突っ込んで来る。

 攻撃の直前なんかに避けようと思っても、相手が大き過ぎるので攻撃範囲から外れる事も難しい。

 その為に、安全マージンを取るなら攻撃の直前まで待つ事が出来無い為に、攻撃されるよりも、もっと早めに回避する必要がある。

 だが、その早めの回避にも、その短い足の所為で対応が早い、短い足は一見、短所の様にも見えるのだが、短い分地面を蹴る回数は多い、それが長い足だと蹴る回数が減るので、長い方が得だと思われるかも知れないが、蹴る回数が多い分、方向転換も早く出来るのだ。

 その為に、絶妙な距離感で先程から避けては攻撃しようとしているが、それだと攻撃をする時には透過されてしまって、攻撃は空を斬る。

 アンドローサルクスに攻撃を当てる為には、もっと早く動く必要がある。

 避ける、斬る、避ける、斬る、避ける、斬る、何度か行われる攻防でも活路が見出せなかった。


「その巨体で攻撃が当たらないとか、ふざけ過ぎでしょ!」


「ご主人様が良ければいつでも手を貸すのね。」


「せっかくのランクAモンスターよ?あなたに手を借りたら勿体無いじゃない!」


 そう言って私は攻撃をまた繰り返す。

 このままでは埒が明かないので、私は賭けに出る事にした。

 相も変わらず突進と透過を繰り返すアンドローサルクスに対して、私は先程と同じ様に攻撃を待つ、今度はギリギリまで透過が解除される寸前まで待つ。

 どんどん近づいて来る、ここまでの距離に近づかれたらもう避ける事は出来ない、だが、私はそれでも待った。

 そしてアンドローサルクスが透過を解除するだろう寸前で、


「ここ!」


 私はアンドローサルクスに向かって突進した。

 アンドローサルクスは、突然の私の動きに透過解除を止められない。

 そして、私はアンドローサルクスの身体の下に滑り込む。

 本来ならアンドローサルクスの頭が大き過ぎる為に、正面から身体の下に滑り込む様な隙間は無い。

 だがタイミングを見計らい、アンドローサルクスが透過しているタイミングで頭をすり抜けたのだ。

 そして透過解除されると同時に腹を斬り裂いた。

 アンドローサルクスはその巨体上か、お腹には脂肪も多かったらしく、斬り裂きはしたものの致命傷とまではいかなかったらしい。

 内臓にダメージを当てるなら、より深く斬り裂かないといけない。

 だが、ダメージは確実にアンドローサルクスにあるはずなので、これで形勢は一気に私に傾いた。


「そんな!?流石にそれは聞いてないわよ!」


 アンドローサルクスの斬り裂かれたはずの腹が再生し始めた。


「透過能力があるのに再生能力まであるとか、同時に持って良い能力じゃ無いでしょうよ。」


 アンドローサルクスは透過してる間に、身体は元通りに再生してしまった。


「はぁ、やっぱり魔法無しで勝てる相手じゃない様ね。」


 そう言うと私は幻術魔法を使用する。

 幻術魔法を使わなかったのは、幻術魔法を使ったら簡単に倒せてしまうと思ったからだ。

 なので自分の技量だけで倒そうと思ったのだが、流石に再生までされたら倒す手段が無かった。

 アンドローサルクスは、また私目掛けて突進をしてくる。

 だが、先程と違うのはアンドローサルクスが突進で攻撃しようとしているのは、私の幻術だと言う事だ。

 アンドローサルクスは、また同じ様に透過を解除して私の幻術の攻撃をする。

 そして姿を消して居た私は、アンドローサルクスの側面から斬りかかった。

 アンドローサルクスの皮膚はそこまでは硬くは無いが、それでも斬るには力と技量が必要だ。

 そして、猛スピードで走っている物体を斬るのは大変である。

 その為に横薙ぎで斬ったが、深くまで斬りつける事は出来なかった。

 また同じ様に再生してしまったので、今度は攻撃手段を変えてみる事にした。


 再度、同じ様に攻撃して来たアンドローサルクスに対して、私は近くにあった石を数個握ってアンドローサルクスに投げてみた。

 透過能力が、どんな理屈で透過できているか分からないが、タイミングが合えば、身体の中に石が出現する事になると思ったのだ。

 良く、瞬間移動で壁の中に出現したら、壁と同化してしまうと言う描写を見る事がある、それを思い出しての行動だった。

 タイミングは完璧であった。

 石も消えた状態で投げている為に、アンドローサルクスは気付いても居なかった。

 だが、アンドローサルクスは透過能力を解除せずに、石はそのまま通り過ぎてしまった。

 何かの能力で気付いたのかと思い、再度同じ事を繰り返したが結果は同じだった。

 だが、今回もアンドローサルクスが石に気付いていた様子は無かった。

 その為に、一つの仮説を立てる、恐らくだが、透過能力には解除条件がある。

 それは今回は石だったが、透過中に異質物が身体を通過中だと、意思とは関係無く透過解除が出来ないのでは無いかと思った。


「まぁ、こんな手段が上手くいく様だったらランクAモンスターとは言えないわよね。」


 さて、攻撃を当てる事も難しい上に、攻撃を当てても再生してしまう、致命傷を与え様にも巨体ゆえに、致命傷になる様な深い傷を当てる事も難しい、このままでは倒すのは難しく、残された手段はもうほとんど無いと言えた。


「だから僕のブレスで倒しちゃうのね。それかもう、ワルキューレ達を出すしか無いのね。」


「分かってるわよ!今ワルキューレを出そうとしていたところよ!」


 セセリに茶々を入れられて、イライラとしながらも私はワルキューレ達を化現させる。

 ワルキューレ達を出現させて、今度はアンドローサルクスに対して総攻撃を繰り出す。

 

 アインスの持つ火の聖剣ヘバイトスで攻撃すれば、アンドローサルクスの身体を易々と斬り裂いてしまう。

 そして、その傷口は燃えて再生を阻害された。

 だが、透過されると傷口を燃やしていた火は燃やす物が無くなり消えてしまい、傷口は直ぐにまた再生されてしまう。

 

 ドライの持つ土の聖槌デメテルによって、足を土で絡め取ってしまい、アンドローサルクスの動きを止める。

 そして、デメテルの重量を活かした攻撃をアンドローサルクスに行うが、その攻撃が致命傷まで届く事は無く、直ぐに再生されてしまう。

 絡め取っていた足も、透過能力でまた透過して易々と解除されてしまう。

 

 フィーアの持つ風の聖弓イーリスによって生み出された、風の矢が空中に大量に現れ、その全てがアンドローサルクスに命中する。

 身体中に突き刺さったのにも関わらず、アンドローサルクスは気にした様子も無く、またその傷はその再生能力を持って全て元通りになってしまった。


 ゼックスの持つ雷の魔双剣プルソンで、アンドローサルクスに連撃を加える。

 魔双剣が当たるたびに、電撃がアンドローサルクスの内部を電気が走っている事だろう、何度も何度も連撃を加えている。

 だが、電撃が内部に浸透しているにも関わらず、アンドローサルクスが気にしている様子は見られない。

 そして、加えられた斬撃や電撃も、直ぐにその再生能力で再生してしまう。


 ズィーベンの持つ音の魔笛ベレトで音を奏でる。

 発生した音は、アンドローサルクスの耳から入り脳を攻撃する。

 だが、これすらもアンドローサルクスには届かない、アンドローサルクスの異様にデカい頭の中身は、その殆どの比率がほぼ骨だった。

 その大きく分厚い骨に覆われた脳まで音が届く事は無かった。

 その為に、ベレトでの攻撃ではダメージを与える事が出来なかった。

 この物語は異世界の話しでありパラレルワールドの話しです。

 名称などの実在の地名、企業名、人名、商品名、団体名などとは関係ありません。

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