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史上最弱と言われる幻術魔法でも私が使えば最強の魔法  作者: 森レモン
ジャングル編

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第49話 謎の遺跡

 毎日21:10より投稿します。


 もし読んで頂き、少しでも面白いと思って頂けたなら評価やブックマークして貰えると嬉しいです。

 よろしくお願いします。

 橋から遺跡の門に向かい、門を開けようとしたが、ピクリともしなかった。

 そのまま、こじ開けるのは目立つので、セセリの背中に乗り、空から侵入する事にした。


 遺跡の壁は高いとは言え、ジャングルの木々に比べたら低い、セセリの背中に乗ったら、直ぐに飛び越えられるはずだったのだが、遺跡の中に入る事は出来なかった。

 遺跡に入ろうと思い侵入すると、その瞬間に景色が変わり、目の前にはジャングルがあった。

 慌てて周囲を見渡すと、遺跡があるのは分かったのだが、先程入ろうとした入り口は愚か、橋すら存在しなかった。

 私は、それでも諦めずにセセリに乗って再度、遺跡の中に入ろうとした。

 だが、また景色が変わって壁の外へと出てしまった。

 その場所は最初に居た、橋や門がある場所だった。


 どうやら、この遺跡の防衛設備はとんでもなく優秀な様だ。

 遺跡に入ろうとしても空間が捻じ曲げられているのか、中に入れずに外に追い出されてしまう。

 そんな技術は前世でも体験した事が無い。

 果たしてどんな条件で外に追い出されて、どんな条件で中に入る事が出来るのか、それは何処を見て判断しているのか、すごく気になってしまう。

 これが魔法で作られた物なのか、それとも私も知らない様な高度な文明で作られた、ロストテクノロジーなのか、どちらにしても感動してしまう程の技術が使われているのは確かだろう。

 ただ、門がある以上は、もし入るのなら門から入るしか方法は無いだろうけど、その門は先程開かなかった。

 門が開く方法はなんだろうか?門周辺に戻って来てから隠しスイッチが無いかなど、いろいろと調べているが開く気配は無い。

 どうしようか悩んでいると、


「僕がなんとかやってみるのね?」


 セセリがそう言ってくるので、セセリに任せる事にした。

 セセリは、普段は私に合わせて体積を減らして小さくしていたのだが、今回は元の大きさへと戻って対応する。

 セセリが翼を広げて羽ばたき上空へと向かう、そして力を貯めて遺跡に向かってブレスを解き放った。


「あっバカっ!?」


 私の出した声は虚しくも、ブレスによって掻き消されてしまった。

 自信満々で任せろと言うので、任せて見たらまさかの力押しだとは思わずに、任せて後悔をしてしまった。

 だがセセリが放ったブレスは周囲を焼き払う事は無く、遺跡の周りを囲む様にして現れた光の幕の防壁に防がれている。

 さっきまでの流れだと、放たれたブレスは空間を捻じ曲げられて、あらぬ方向に飛んでいくかと思ったのだが、セセリのブレスが強すぎた為か受け流す事は出来なかった様だ。

 それでもブレスを防いでいる状態を考えると、この防壁はとんでも無く凄いものだと感じる。

 そしてブレスを受け続けた防壁は突然パリンッ!と音を立てて崩れ去ってしまった。

 それを見たセセリは私の元に戻って来た。


「やったのね!僕はやっぱり凄いのね!」


 そう言って褒めてオーラ全開のセセリが近づいて来たので頭を小突く。


「痛いのね!?ちゃんと防壁を取り払ったのね!」


「結果論じゃないのよ!防壁があなたのブレスを止めてなかったら、遺跡ごと蒸発してたじゃないのよ!」


「あっ!?」


 私に言われて気づいたセセリは、罰が悪そうにしている。

 このアホ竜は、自分のブレスのヤバさをもう少し考えて欲しいもんだ。


「まぁいいわ、結果として入れそうだから。」


 そうして門に手を置き押すと、先程とは違い門は簡単に開いた。

 門の中に入ると住居が立ち並ぶが、人が居る気配は無かった。

 とりあえず、近くの家を探索したのだが、生活してる様な雰囲気も無い。

 街は綺麗な状態で保存されていて、瓦礫なども無く、この街がいつからこの状態だったのかは分からないが、綺麗な街並みが並んでいる。

 あの防壁を通れる様なモンスターなども居ないので当たり前だが、モンスターに荒らされた様な跡も無く、何故この街に人が住んで居ないのかが分からなかった。

 これだけ、安全に守られていて街も綺麗な状態だ、人が住み続けても可笑しくないのに、誰一人として人が見当たらなかった。

 もしかしたら、セセリのせいで何処かに身を隠して居る可能性もあったが、住居に人が住んでいる気配が無いことで、その可能性は否定された。

 

 住居があるので、昔は人が住んで居たのだろうが何故、今は人が居ないのか?住んで居た人達はどこに行ったのか?いつからこの遺跡は放置されて居るのか?疑問はたくさん残っているが、まぁ深く考えても答えは見つからないな、と思った瞬間に興味が失せてしまったので、今はこの街をどうしようか考えた。

 本来は水場を探して居たのだが、こんな遺跡を見つけてしまえば、ここに拠点を構えても良いだろう。

 家の中にはベッドもあり布団もあった、布団は埃っぽかったが、干したら使えそうだ。

 そして風呂までもあり、蛇口までもが存在した。

 蛇口はお湯と水との切り替えまでも出来る、そして電気も通ってスイッチを押せば電球が光った。

 完全にインフラ設備までもが生きている。

 どこから動力を取っているのかは分からないが、まぁ今は利用しない手は無いだろう。


 早速布団を干して、フィーアの持つ聖剣イーリスにより風を吹かして埃を飛ばす。

 ダニがいるかは分からないが、ここはジャングルの中とは違って日が当たるので、そこは太陽が仕事してくれると信じよう。

 ふと、城の周りを流れていた水の事を思い出す、あの水を使わなくて良かったと思った。

 恐らくだが、人が住んでいる以上は生活排水を流す必要がある、あそこの水はそう言う水だろう、遺跡があった時から、その可能性を考えていたが恐らく当たっている。

 今は人が住んで居ないとは言え、そう言う目的で作られた水路ってだけで忌避感を感じるのだ。


 さて、水場を見つけるつもりで、それ以上の拠点が見つかってしまったが、本当の目的はラフレシアを探す事だ。

 門は基本的に閉じた状態にして、開かない様に塞いで置く。

 拠点への出入りは、セセリを使えば問題無いだろう。

 そうしてジャングル探索の続きを行う事にした。


 拠点からさらに奥に進むと、突然大きな目が出現した。

 それは、ジャングルの木々を気にする事なく、私の前まで横切って来て、私をその目で見つけて来た。

 このジャングルの中で唯一、群れで生活しないモンスターで、嬢ペディアさんも最重要で気をつけろと言っていた、アンドローサルクスだ。

 アンドローサルクスの特徴はなんと言っても、身体に対して途轍もなくデカい頭だろう。

 頭だけで、5メートル以上はあるんじゃないだろうか、そして短い足が四本地面について歩いている。

 四足歩行ではあるが動きは遅そうだ、見た目の印象として、大型トラックの様な大きな形をしている。

 当然、体重も相当重たいと思うので、体当たりなど喰らえば、吹き飛ばされるだけでは済まないだろう。

 そして、頭がデカいと言う事は口もデカい、その大きな口を開けてしまえば、ジャングルタイガーでも、一飲みで飲み込んでしまえるだろう。


 だがそんな特徴も、たった一つの特徴の前では霞んでしまう。

 アンドローサルクスは、木々を全く気にしない、それは、巨体ゆえに木々を気にしないと言う類いの話しでは無く、身体が柔らかいから木々の間をスルスルと抜けられる訳でも無い。

 アンドローサルクスには透過する能力があるのだ。

 それは目の前に木々が有ろうとも、文字通りに木々を通り抜けてしまう。

 このジャングルという土地にも関わらず、その巨体を維持できるのは透過能力による物だった。

 その為に、アンドローサルクスはギルドでは討伐を推奨していない。

 動き出しは遅い様なのだが、アンドローサルクスを止める物は無い。

 その為に、一度スピードに乗ってしまえば、その巨体を活かした攻撃が飛んでくる。

 はっきり言って、このジャングルの中では私も草や木々の所為で、動きは阻害されてしまう。

 それを気にせずに行動出来るだけでも脅威なのだ。

 この物語は異世界の話しでありパラレルワールドの話しです。

 名称などの実在の地名、企業名、人名、商品名、団体名などとは関係ありません。

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