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史上最弱と言われる幻術魔法でも私が使えば最強の魔法  作者: 森レモン
ジャングル編

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第46話 アラーム音

 毎日21:10より投稿します。


 もし読んで頂き、少しでも面白いと思って頂けたなら評価やブックマークして貰えると嬉しいです。

 よろしくお願いします。

 先ほどの木の実を半分に切り、中にある繊維を触り、これなら問題無さそうだと思い、繊維を外に出す。

 木の葉っぱには水が溜まっているので、セセリに協力してもらい、その水を木の実に溜めていき、軽い水洗いをする、今のままだと甘ったるい匂いがして使いづらかったからだ。

 多少の匂いなら問題無いので、木の実を中に持って行く。

 中に持って来た木の実をそのまま窯から出る煙で燻しながら乾かす。

 そして乾かしている間にご飯を食べる、セセリは案の定塩っ気が欲しくなっていたらしく、オークの肉に齧り付いている。

 私も木の実の液体と交互にオーク肉を食べる、塩っ気のある物を食べたら甘い物が、甘い物を食べたら塩っ辛い物が食べたくなってしまうのだが、こうも両極端な物を食べたら胃もたれしそうだと思った。

 そこはもうレベルの上がった私の胃に期待しようと思う。


 食事を済ませて、木の実を見てみるとだいぶ乾いていたのを確認して手元に持ってくる。

 木の実の繊維を全て取り出すように木の実の形に沿ってくり抜いていく。

 取った繊維はもう一つの木の実に入れてしまえば、これで簡易的なベッドの出来上がりだ、木の実の繊維も柔らかかったし、上に削った繊維をさらに置く事で、柔らかさがプラスされている。

 本当はベットなども全部、街で揃えてしまいたかったが今回は慌ただしく出てきたので正直忘れていた。

 その為に現地調達のベットを作成したのだ、そして、もう一つの木の実は繊維をくり抜いたので、中が空洞になっている。

 そしてそこにまた雨水を集めて入れ、それを下から火で温める。

 流石に火で直接炙るのは危険な為に、地面を掘って直接当たらない程度に調節してやった。

 そうこれが現地調達のお風呂だ。

 私はひさしぶりにお風呂へと入浴する事にした、今日は雨が降っていた為に、いつもより身体が冷えていたし、服や靴もぐちゃぐちゃで気持ち悪さを感じていた。

 それに雨に濡れた日は温かいお風呂に入りたいものなのだ。

 木の実型のお風呂は木の実の成分が溶け込んでいるのか、白く濁ったお湯となっている。

 匂いも少し残っている為に、甘い匂いが洞穴の中に充満している。

 その匂いを感じてセセリがヨダレを垂らしているが、このお湯を飲むつもりだろうか?私の出し汁を飲ませようとは思わないから、申し訳ないけど捨てる予定だ。

 そして私は異世界での初の入浴をする。

 お湯は思っていたよりも熱かったので、徐々に身体を入浴させていく、足から入り、手でかき混ぜ少し熱を逃し、全身をお湯の中に入れた瞬間にホッと息を吐く、全身が入った時にでるこのホッとする気持ちがたまらなく好きで、お風呂には入りたくなってしまう。

 木の実の成分が入ったお湯は、肌に良く溶け込む様で、肌がスベスベになってしまった。

 バスタブみたいに使えそうだと思って、安易にお風呂として使ったが、もしかしたらとんでも無い発見をしてしまったかもしれない。

 これはリンクルに報告しないといけない案件だろう、明日からは木の実も出来る限り入手しようと思う。


 今日は気持ちの良いお風呂にも入る事が出来たので、ベッドでゆっくり寝れそうだ。

 のんびり洞窟で過ごしては居るが、外は異世界のジャングルだ、警戒は十分にする必要がある。

 だが、その辺もしっかりと対策済みである。

 幻術魔法によって無数に生み出された粒子が、この洞穴の周りに展開されている。

 この粒子に生き物が触れた場合には、私の目の前にあるスピーカーから、アラーム音が鳴り響くと言うプログラムを組んである為に、敵がもし近づいてきても直ぐに気づいて対処が出来る様にしたのだ。


 そうして夜がふけようとしたところで私は気づいた、先程からアラーム音は鳴り続け、その音に気付いたモンスターがこちらに近づいてきて、またアラーム音が鳴り響く。

 一生終わらないスヌーズ機能に、思わず幻術魔法を解いてしまう。

 私は、ジャングルを舐めていたらしいと気付かされた。

 ジャングルにはモンスターだけでは無く、多種多様な生き物が居る。

 最初にアラーム音を鳴かせたのは恐らく虫だろう、どの虫かは分からない、敵意も無く無数にそこら中を飛んでいるのだ、分かるわけが無い。

 そこからアラーム音を聞いて逃げる生き物が居れば、聞いて近づいてくる生き物も居る。

 そして聞いて近づいてくる生き物は、モンスターしか居なかった。

 鳴り止まないアラーム音に向かって来るモンスターは、直ぐに洞穴の中の私達に気づく。

 その為に、寝る事も出来ずに、アラーム音で叩き起こされて、頭がボーッとする中でのモンスター迎撃戦が始まってしまった。

 最初はボケボケの状態で戦って居たが、眠気が覚めて来れば、私の所為でこうなってしまった事に気付く。

 気付くまでだいぶ掛かってしまったが、寝る前にだいぶ浮かれて居たのもあるし、今日もお酒を呑んでしまったので、アラーム音を私達だけに聴こえる様にすれば良かったのに、うっかりミスでやり忘れてしまった。

 この騒ぎにはセセリにも怒られてしまい、遠征中はお酒禁止を言い渡された。

 流石に私も舐めプし過ぎて居たので、この罰は甘んじて受けようと思う。

 

 そしてもう一つの問題は、いろんな生き物が居る所為で、敵意の無い生き物が通るだけでも反応してしまう点だろう。

 こればかりは今は対策が思い付かないので、仕方ないので夜の警戒はセセリにお願いする。

 昼間は影の中で寝ててもらえば良いだろう。


「その所為で木の実が取りに行けないと困るのね!」


 とゴネて居るが、もちろん木の実は私にも必要なので、幻術魔法でマーキングして置くので、起きたら取りに行けば良いと言ったら納得してくれた。

 アラーム音に関しては良い案だと思ったのだが、考えが甘かった様だ、だが失敗は成功の母であり、ナイスチャレンジだ、挑戦は繰り返す事によって成功へと辿り着けるのだ。


「命が掛かってる事を忘れないようにするのね。」


 セセリがそんな事をジト目になりながら言って来る。

 私の思考パターンを読むとは、セセリも中々やる様になったようだ。

 そんな事を考えて眠りにつき、夜が明けるのだった。

 心地良い朝だった、昨日まで降っていた雨は止み、昨日の汚れを落とそうと、もう一度お風呂の準備を進めていた。

 そして酔いも眠気も覚めて頭がスッキリして来たので、セセリに疑問をぶつける事にした。


「あなたが前に言っていたわよね?あなたの蔵の中には生きてる者は入る事が出来ないけど、私とあなたはパスが繋がっているから私だけは別だと。」


「確かにご主人様なら、蔵の中に入る事は出来るんだな。」


「それじゃあ、あなたの蔵の中に入ってしまえば、夜の安全は確保出来るんじゃないの??」


「それはあまりお勧め出来ないのね、僕の蔵の中は時間の進みが遅いと前に言ったのね?ご主人様が入って出てきた時には、世界の時間はだいぶ進んでしまってる事になるのね。」


「それって時を通常通り進ませる事って出来ないの?」


「それは、出来ないのね、僕の蔵は時のエネルギーを吸収してしまうのね、だから結果として時間の流れが遅くなってしまってるのね。吸収量を一時的に増やして更に遅くは出来ても持続させるのは難しいのね。逆に時間を早め様とエネルギーを増やそうとしても、その為に使われるエネルギーを吸収してしまって意味が無いのね。」


 どうやら、時間を早くする事は出来ないらしい、まぁ保存目的で考えれば有用なのだが、時間が過ぎるのを速くしたりとか出来たら、精神と時の○○見たいに強敵が現れても、修行でレベルアップして倒すなんてのは不可能みたいだ。

 それどころか、蔵から出たら浦島太郎状態になってしまい、知り合いはみんな死んでいたなんて事が発生しそうだ。

 上手く行く事もあれば行かない事もあるのが人生だ、だから試行錯誤出来るし、成長出来るのだからセセリに頼るのは良く無いだろう。

 警戒対策、何か良い案を考えてセセリに頼り過ぎない様に、夜までにまた考えようと思う。

 この物語は異世界の話しでありパラレルワールドの話しです。

 名称などの実在の地名、企業名、人名、商品名、団体名などとは関係ありません。

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