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史上最弱と言われる幻術魔法でも私が使えば最強の魔法  作者: 森レモン
冒険者編

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第43話 美の追求の為なら何処までも

 毎日21:10より投稿します。


 もし読んで頂き、少しでも面白いと思って頂けたなら評価やブックマークして貰えると嬉しいです。

 よろしくお願いします。

 ズィーベンによりコボルトを五匹程狩り、セセリの作った洞穴へと戻って行く。

 洞穴の中にある部屋の一つに、コボルトを運んでくる。

 コボルトは、魔笛ベレトにより現在は脳死の状態なので、身体の生命活動はまだ停止していない。

 肉を腐らせない為の処置だ。

 その内の一体は解体して食べやすい形にする、解体はノインに任せる。

 この洞穴にはツヴァイ、フュンフ、アハト、ノインを置いていくつもりだ。

 セセリも排水溝を作り終えたのでこれで、洞穴での準備は終わりだ。

 今日やるべき事は終わったので街に戻る事にした。

 

 街に着いてリヤカーに大量に載せたオークを、ギルドに運び、解体をお願いしてゴブリン、コボルト、オークの討伐報酬とオークの肉を、解体費を除いた金額で引き取って貰う。

 山岳地帯のモンスターも、だいぶ倒してしまったので、割の良いモンスターの狩場も、新たに考える必要が出て来たので、ギルドの受け付け嬢に情報も仕入れる。

 セセリのおかげで移動が楽になったので、街から離れた場所でも簡単に行ける。

 そろそろ、もっと強いモンスターを借りに行くのも手だろう。


 ギルドを後にした私は、孤児院へと向かう事にした、今回大量の肉が手に入ったので、孤児院に寄付する事にした。

 一度出会って私の事を好いてくれた子達だ、苦にならない程度は、援助したいと思っている。

 孤児院ではクオン先生が、子供達と遊んでいるのを見つけた。

 そして、子供達と一緒に遊んでいる大人が他にも二人程居た。

 二人は顔を布で覆っていて、目元しか見えない様にされていて、教会のシスターかと最初思ったのだが、近づいて見てみると、知り合いだった事に気づいた。


「ジャンヌ様お疲れ様です、私達はあれから心を入れ替え、この身を神に捧げるつもりで献身しようと思っています。」


 そう言って声をかけて来たのは、髭娘三人衆の確かクロキリとシロキリと名乗っていた奴らだ。

 こいつらが子供達に近づいて居ると言う事は、私に対する人質のつもりだろうか?一人見かけないのはどこかで、いつでも子供を殺せる様に隠れ潜んで居るのかもしれない。

 私は警戒心を上げて二人に話し掛ける。


「今は三人ではないのですか?」


「姉は、アカキリはある御方に見初められまして、現在はそちらの方と一緒に働き住んでいます。恐らくはですが、このまま結婚する事でしょう。」


 そんな嘘が通ると思っているのだろうか?彼女達は現在、私の幻術により立派な口髭と顎髭が生えている様な状態で、人から好意を向けられるような存在じゃない。

 良く見た目よりも中身が大事だなんて話しをする人が居るが、それは最低限の見た目あってのものだし、見た目が悪ければ中身も悪く見える、中身なんて外見を通して見ているに過ぎないと思っている。

 そんな髭の生えた女を好きになり一緒に暮らすだと?そんな嘘が良く通じると思ったものだ、少しは反省して居るのかと思ったが、まだまだ反省は足りていない様だ、髭の解除は当分先になりそうだと感じた。

 だが、幻術魔法により目を先程から飛ばして、アカキリの存在を探して居るのだが、この孤児院では確認出来ない。

 子供達にも今のところ危害を加えられている様子も無いので、クオン先生の雰囲気からも孤児院での仕事はしっかりとやっているのだろうか?

 まぁこれがフリや偽善でも、子供達の為になるのならもう少し様子を見てみようと思う、もちろん目を置いて監視はさせて貰うが。

 私はクオン先生に肉を渡して、子供達と少し遊んでから孤児院を後にした。

 今日は最後に一軒寄るところがある。

 時間もだいぶ経ってしまったので、足早に向かう事にした。

 本当は孤児院を最後に回したかったのだが、肉を早めに渡しておいた方が良いかと思っての行動だ。

 

 そうして私が最後に着いた場所はもちろん、リンクルが居るポーション屋である。

 今日一日中この為に頑張って働いたのだから、此処に寄らない訳がなかった。

 店の中に入ると、私に気付いたリンクルが声を掛ける。


「ジャンヌ!良かったあなたが来るのをずっと待っていたわ。もちろん私が依頼した素材は持って来たのよね?」


 どうやらリンクルは今日一日中ずっと私を待っていたらしい、こんな事なら先に素材だけ届けに街に戻っても良かったかもしれない。


「これが貴女が依頼していた素材になるわ、これで問題無いかしら?」


「こんなに取って来てくれたの??ありがとうジャンヌ貴女最高よ!」


「もちろん、私の為でもあるのだから張り切っちゃったわ、これで存分に研究が出来そうかしら?」


「えぇもちろんよ!本当はラフレシアの花のエキスも欲しいのだけど、それは流石に難しいから代用出来そうな物でやってみるわ。」


「リンクル?貴女は何を言っているの?何故そこで妥協してしまうの??そんなの絶対にダメ!まずは考えられる中でも最高の素材を使って、最高の物を作るの!さぁ言いなさい!ラフレシアは何処にいるの?」


「え?でもラフレシアの生息域は、遥か南にあるジャングルの中よ?いくらなんでも遠過ぎるわ。」


「大丈夫よ、私ならそのぐらいの距離なんて事もないもの、流石に日帰りとは行かないから、何日後に届けられるか分からないけど、必ず入手して見せるわ。」


「本当に良いの?ジャングルには他にも強いモンスターが沢山いるって聞いたわ、それでも本当に行くの?」


「私は貴女に協力は惜しまないわ、美の為には多大な努力が必要よ、そこに妥協なんてダメ!より良い物が作れる可能性があるなら、これからもどんな素材だって入手してみせるから、これから忙しくなるわよ?」


「えぇ望むところよ、ジャンヌよろしく、私は貴女が帰ってくるまでに、ラフレシアの花のエキスが必要の無い物だけを作って置くわ、貴女も帰って来てからも忙しくなるわよ?」


「お互い休まらないわね、でも貴女が作った物を帰って来たら試させて貰えそうね、楽しみにしてるわ。」


 そう言って私は、リンクルとまた一つお互いの関係を深めて店を後にした。

 今日はいろいろあったので、外はだいぶ暗くなってしまっている。

 その為に急いで帰宅した。

 家ではすでに、ファリンが帰って来て居て食事を始めようとしている所だった。


「遅かったわね?」


「えぇ今日はオークを狩りに行ってたから時間が掛かったの。」


 オーク討伐には、普通ならゴブリンとコボルトを避けて遠回りをして行うので、通常よりも時間が掛かってしまう。


「オークを…。ジャンヌ貴女だいぶ強くなったのね。」


「えぇ、もちろんよ!オークだってもう余裕で倒せるんだから。」


 そう言って私は、オークの肉を机の上に出し、バファに渡す。


「本当の様ね。私が心配し過ぎてしまえば、ジャンヌの可能性を潰す事になってしまうかもしれないわね、でもジャンヌ、油断や慢心はダメよ?どんなに強い人だって簡単に命は失ってしまうの、それだけは十分気をつけてね。」


「分かっているわ、それでね、早速でごめんなさい、明日からしばらくは遠征に出る事になったの。」


「遠征??何処に行くの?」


「そのー、南にあるジャングルまで行く事になって…。」


「ジャングル!?ジャングルってすごい遠いところじゃないの!?そんな所まで何しに行くの?」


「実は化粧品が欲しくて、ジャングルでしか手に入らない素材がどうしても必要なの!」


「そんな化粧品なんかの為に命を賭けるって言うの??」


「ファリン?それは聞き捨てならないわよ?お肌は女の命よ?命を守る為に命を掛けるの!ファリンには今まで黙っていたけど、貴女は無頓着過ぎるわ!お肌のお手入れとか何もやっていないでしょ?凄いカサカサじゃないの!そんなんじゃあ、キャベジ隊長に捨てられちゃうわよ!」


「なっ!?なっ!?なっ!?なんでそこでキャベジ隊長が出てくるのよ?私達は別にそんな関係なんかじゃないわよ!」


「いやいや、お姉ちゃんみんな気付いてるって。」


「なっ!?バファまでそんなこと言うの??」


「もう言い訳は良いから、化粧品が完成したら二人にもあげるわね。」


 そう言うとバファは喜んで居たが、ファリンは未だにブツブツと文句を言っていた。

 二人とも早く、付き合っちゃえば良いのにと思うが、中々、長年一緒に居るとキッカケが必要だろう。

 今度、ファリンをうんと綺麗にしてあげようと思う、その為にもラフレシア待ってなさい。

 この物語は異世界の話しでありパラレルワールドの話しです。

 名称などの実在の地名、企業名、人名、商品名、団体名などとは関係ありません。

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