第39話 芋娘再び
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ツーショット写真撮影会も順調に終わりを迎えて、私はファリンと一緒に帰宅する。
蛇の肉とお酒が入ったので、一緒に晩酌しようと提案した。
「ジャンヌ?貴女今、蛇の肉を手に入れたって、北の森に行ったの??あそこは今ドラゴンの目撃例があるのよ、そんな危ないところに行くなんて何を考えているの?」
「あっ、違うの、ドラゴンはもう何処かに行ってしまったって噂を聞いたから、もう大丈夫だと思って。」
「ただの噂でしょ?貴女も冒険者をやるなら情報の精査も仕事の内よ、完全に安全だと確認出来ていないなら、行くべきでは無かったわ。」
「ごめんなさい、次からは気をつけます。」
「分ればいいわ、それにもう行ってしまったのなら仕方ないもの、蛇肉とお酒を堪能しましょう。」
ファリンには心配を掛けてしまった。
蛇肉の入手はまだ言うのが早かった、油断していた。
ただお酒が飲めると思って、テンション上がってしまったのだから仕方ない部分もある。
セセリが私の舎弟になったので、ドラゴンの騒ぎはその内に収束されるはずだろう。
ただ、私とセセリが戦った跡は残っているので、あれは、その内にブリアン達パーティーが見つけてしまうはずなので、それで一度騒ぎになってからの話しにはなるだろうが。
ファリンに説教されながら歩いていたら、いつの間にか家に到着していた。
「「ただいまー!」」
「お帰りなさい!」
奥ではバファが夕ご飯を作っている最中だったので、バファにお願いして蛇肉も焼いてもらう。
私はお酒を取り出して、ファリンが棚から取り出していたグラスに注ぎ込む。
今回取り出したお酒は白ワインだ。
蛇肉は鶏肉に近い味だったし、白身だったので、白い物には白ワインだと思って白ワインにした。
ワインは色合いを合わせれば、間違えは少ないだろう。
肉はまだ出来ていないが、ファリンと先に乾杯をしてしまう。
ワインは辛口だけど、フルーティーな味で飲みやすかった。
前世の身体と違うので、ジャンヌがどれだけお酒を飲める体質か分からなかったが、飲んだ感じそこまで弱い体質では無さそうだ。
ただ、肉が来るまでに飲み干してしまいそうなので、あまり早いペースで飲まない様に気をつける。
肉が来る前にバファが作っていた料理が来る、野菜とパンとソーセージもあった。
パンで好きな具材を挟んで食べるスタイルだ。
私は多めに野菜を取って、ソーセージと一緒に挟み込む。
野菜のシャキシャキ感と、ソーセージとパンが絶妙に合わさり美味しかった。
そして待望の蛇肉が登場する。
バファが蛇肉以外にも、玉ねぎとジャガイモを使って炒めてくれた。
味付けは塩のみのシンプルな物だが、それがまたお酒と合う。
バファはいい仕事をしてくれる。
本当にバファは良い子だ。
私とファリンはもう一本ワインを追加で開けて、飲み始める。
バファはまだ飲める歳にはなってないので、おあずけだ。
ただセセリの蔵の中には、葡萄ジュースもはいっていたので、それをバファに飲ませてあげる。
葡萄ジュースは結構前に、冒険者からふんだくったらしい。
蔵の中は時間は進んではいるが、非常にゆっくりな時間を進んでいるらしいので、たぶん大丈夫だろう。
本人も美味しいと言いながら飲んでいるので、喜んでくれている様だ。
三人での和気あいあいとおしゃべりしながら飲んだお酒は美味しかった。
ファリンが酔っ払ってきて引っ付いて離れなくなったので、今日はこれ以上の深酒はやめて寝る事にした。
明日からも仕事があるので、良い活力になった。
次の日、朝からギルドにあるリヤカー貸し出し所に行く。
ここでリヤカーも買えるので、貸し出し所の受け付け嬢に、今日はレンタルでは無く購入したい旨を伝える。
受け付け嬢に案内されると、そこには見た目は同じ様な造りになっているが、大きさの異なるリヤカーがそれぞれ並んでいる。
リヤカーは手造りなので、多少違う形になっているのが、自分だけのマイカーになると感じてテンションも上がる。
私はその中から最も大きいリヤカーを選んで購入する。
金額は金貨五枚だったが、このぐらいは先行投資だろう。
クエストボードを確認しに行こうとした時に、声を掛けられる。
「居たー!ちょっとあなた!待ちなさい!あなたの仕業でしょ!?元に戻しなさいよ!」
凄い剣幕で近付いてくる奴らが居る、まぁどこかでまた絡んでくるだろうと思っていたので、私は冷静に対処する。
「何の話しですか?私は貴女達に何か言われる様な事はしてませんよ?」
「じゃあ何なのよこれは!切っても切れないし、洗っても取れない!昨日から私達を見る人達に笑われているのよ!これじゃあ素顔を晒せないじゃない!」
今、目の前に居る芋娘三人衆は、口元を隠している布を取り、私に見せながら捲し立てる。
芋娘三人衆の顔には現在、立派な口髭と立派な顎髭が生えている。
芋娘改め髭娘三人衆になってしまった。
「あら、立派なお髭ですね、とてもお似合いですよ?」
「馬鹿にしてんの!?早くこの髭を何とかしなさいよ!」
「私に言われましても、私にはどうする事も出来ません。」
「何でよ!貴女でしょ?貴女に会った直後からこうなったのよ??」
「さぁ?私には何の事やら、貴女達の日頃の行いが悪いからではないですか?言ったでしょ?神様は見ているのだと。」
「まさか本当に神が…そんな…どうすれば…私達どうすれば良いの!?ねぇー!教えて!貴女、教会関係者なんでしょ!私達はこれからどうすれば…どうすれば神に、いえ、神様に許して貰えるの??」
「私は別に教会関係者では無いんですけどね、でもそうですねー…、もし神様がした事なのだったら、貴女達が良い行いをしたら、それもまた見てくれるんじゃないですか?」
「そうなの?本当にそれでこの髭は取れるの?もうこんな髭を持ったままじゃあ私達生きていけない…、良い事…、良い事って何??そんな事考えた事も無かったわよ!自分達の為にしか…、自分達がどうやって生きて行けば良いかしか、考えてなかったもの!何をすれば良いの?教えて…。教えて下さい。」
髭娘三人衆は相当ショックを受けて、戸惑ってしまっている。
私も、もし自分に髭なんて生えて来たら、ショックでどうなってしまうかは分からないだろう。
しかもその生えている髭は、何をしても無くならないのだ、幻が現実の物を触れないように、現実の物もまた幻には触れない、身体にダメージは全く無い様なタダの嫌がらせだが効果は絶大だろう。
だけど、まぁ仕方ないよね、だって人に迷惑掛けて生きてくって言うなら、迷惑掛けられた相手が貴女達を恨む事だってあるもの、ちゃんと相手の気持ちになって考えないと、今回はそれを私に教えて貰えたのだからありがたく思ってね。
「それなら、私よりも教会に行って聞いたらどうですか?神様に祈っても良いし、ゴディ神父なんて良い人ですよ?」
「ゴディ神父…、そう、その人に聞いたら分かるかもしれないのね、ありがとう、行ってみるわ…。」
まぁ、ゴディ神父が知ってる訳では無いのだけど、社会貢献とかそう言うのを教えてくれるんじゃないかと思う、もし忘れてなくて、この髭娘三人衆がちゃんと更生していたなら、その時は髭を無くしてあげようと思う。
◇◆◇◆◇◆◇◆
「貴方がゴディ神父ですか?教えて下さい!どうしたら、神様に私達が良い行いをしたと認められるのですか?」
「えーと、貴女達は?突然どうしたのですか?」
「私達は、神様に認めて貰わないといけないのです!どんな事でもします、どうか私達に良い行いをさせて下さい。」
「そうですね、神様は常に人々を見ています。相手の立場になって考えなさい、弱きを助け、強きをくじきなさい、貴女達なりの正義を見つけなさい、そうすれば神は必ず応えてくれます。」
「分かりました。私達が出来る事を考えてみます。」
「まぁ、そう言われても難しいですよね?どうやら貴女達は冒険者だとお見受けしますが?」
「はい、冒険者をやってます。」
「それなら、まずは、教会の手伝いや、孤児院の手伝いなどやって貰えると助かります。ギルドにクエストを出しておくのでお願いします。それにギルドには他にも地域貢献出来る様なクエストが出ているかもしれません、そう言ったのを通じて精神を学んでみるのも良いかもしれませんね。」
「ありがとうございます!早速ギルドに確認してみます。」
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この物語は異世界の話しでありパラレルワールドの話しです。
名称などの実在の地名、企業名、人名、商品名、団体名などとは関係ありません。




