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史上最弱と言われる幻術魔法でも私が使えば最強の魔法  作者: 森レモン
冒険者編

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第36話 ジャッジメント

 毎日21:10より投稿します。


 もし読んで頂き、少しでも面白いと思って頂けたなら評価やブックマークして貰えると嬉しいです。

 よろしくお願いします。

「嫌だー!当たりたく無いのねー!こんなの喰らったら絶対痛いのねー!」


「無駄よ!ジャッジメントは絶対に消えない!あなたに当たっても消えない!さぁ諦めなさい!」


 ドラゴンは避けに避けている。

 だが、それでもジャッジメントがドラゴンに向かって行く。

 やがて、ドラゴンの動きにも慣れて来たジャッジメントは、遂にドラゴンを捉えて直撃する。


「痛い痛い痛い痛い痛い痛い、うわぁぁぁぁぁぁ〜!無理!無理!無理!無理!無理!無理!こんな痛み耐えれないのね!」


「まだよ!もっとよ!もっともっと喚き!泣き!叫びなさい!」


「無理なんだな!こんなの死んだ方がマシなんだな!もう死にたいんだな!でも死にたくないんだなぁー!」


「安心しなさい!あなたが言ってたじゃない!あなたは死ねないのよ!見なさいあなたの身体を、毛が無くなり、皮膚が見えるでしょ?あなたの皮膚を見たら分かるじゃない、溶けて骨が見えるたびにあなたは回復している。皮膚が新たに作られる!どうやってもあなたは生き続けるの!」


「嫌だ嫌だ嫌だ!自分の骨なんて見たく無かったんだな!なんで死ねないんだな!痛みが終わって欲しい!でも死ぬなんて絶対嫌なんだな!」


 ダークネスドラゴンはあまりの痛さに錯乱してしまっている。

 痛みから逃れる様に死を渇望し、生への執着からか生きる事を望む、終わりの無い痛みは身体よりも先に精神を壊す。


「イタイイタイイタイイタイ、イヤダイヤダイヤダイヤダ、スイマセンデシタ…オネガイデス…モウボクヲカイホウシテクダサイ。」


 あまりにも続きすぎる痛みに、ダークネスドラゴンは魂から私に屈服してしまう。


「ドウカタスケテクダサイ、ナンデモシマスダカラモウユルシテ…。」


「何でも?あなたに何が出来るの?」


「僕はオマ、あなたに身に付き従う影にナル、なります。生涯をアナタサマに付き従います、ボクニハ、ブキをシマエル、モノをシマエル、イママデあつつめた、ぶ武器ヲヲ、捧げます。なのでコノ天罰をヤメ、とめて下さい。もう、僕のテ、腕は、痺れてウゴカス事も出来マセン、もうあなたをコロ、攻撃するコトモ、出来まセン。」


「その言葉を私が信じられると思って?」


「アァーアァ…ボクハモウ、貴方様にタマシイをイマササゲました、アトハ名前を…付けて…モラエレば主従ノチカイが…ハタサレます。」


「ふーん、そう、名前かぁ、名前ね、武器をしまえる…倉庫…蔵?武蔵とか?あぁでも僕っ子には申し訳ないけど、そんな大層な名前付けられ無いわね。うーんまぁ何でも良いかしらね、セセリにしとくわ。」


 その瞬間に確かに、ダークネスドラゴンとの間にパスが繋がり絆が生まれた気がした。

 そして、ダークネスドラゴンが感じている事も全て私に伝わってくる。

 猜疑心、懐疑心、恨みや痛み、色々な感情が私に届けるように押し寄せて来た。

 その心に当てられた私は、仕方なく幻術魔法を解除する。

 ダークネスドラゴンとの間に出来た主従関係により、私に攻撃出来ない事が分かったのもあるが、伝わって来た感情から同情を余儀なくされたからだ。

 ダークネスドラゴン、今はセセリと名付けられたドラゴンは、私に凄く何か言いたそうにして私を睨みつけている。

 私との間にパスが出来たことにより、現在の感情も伝わりやすくなり、少しだが過去の記憶も流れて来た。

 そして、私がセセリの事を知った様に、セセリも私の事を知ってしまった

 だがもう遅い、私が主人でセセリは家来、それはもう決定事項なのだ。


「ずるいのだ!今までの攻撃が全部幻術魔法だったなんて僕を騙したのだ!卑怯者なのだ。」


「何を言っているの?騙されたあなたが悪いのよ。もう終わった話しじゃない。素直にこれから私に従うのね。」


「うぅ…仕方ないのね、僕がご主人様に屈したのは事実なのね。でもご主人様がこんなにも特殊な人だとは思わなかったのね。」


「特殊な人??」


「前世もあり、今世もあるようなのね、でも今世のご主人様にも、前世のご主人様にもちゃんと従うのね。魂は前世のご主人様から今世にも繋がっている様なのね、だから僕は前世からのご主人様に従っているのね、どれほどご主人様が変わっても、この主従関係は魂に結びついての契約なのね。」


 魂と結びつくのか、そう考えると私のプライバシーが無くなってしまった様に感じちゃうわね。


「それでセセリ、さっき武器を貰えるとか言ってたわね?」


「うぅーそのセセリって名前の意味知ったら、改名を要求したいのね、鶏肉だなんて思わなかったのね。」


「鳥の先祖は恐竜って言うし良いじゃない、似合ってるわよ。」


「まぁ仕方ないのね、僕は、影の中に色々としまえるし、僕自身も影の中に潜めるのね。武器は色んなところから集めたから沢山あるのね、でもこれが一番すごい武器なのね。」


 そう言うとセセリは武器を一つ、影の中から取り出した。


「これは、日本刀の様ね…。」


「これは昔、東の方にいった時に貰った物なのね、もしかして知ってるのね?」


「形だけはね、だけど、そうね、これは私には使えないわね。」


 日本刀が欲しいとは思ってたけど、これは全く使える気がしない、


「お気に召さなかったのね?」


「違うわ、気に入ったわよ、ただ剣が私を気に入っていないようね、まだ私では扱えるレベルには達していないみたい。」


「あぁ確かにその剣から意志を感じるのね、他にも似たような武器があるのね。」


「へぇ、じゃあ見せてもらおうかしら。」


「この辺の武器には意志を感じるのね、たださっきの剣ほどの存在感は感じないのね。」


 そう言って、セセリが出した武器達は確かに普通の武器とは違う、意志のようなものを感じる。

 先程と同じような存在の武器を出されたら扱えないところだったが、これぐらいならいけそうだ。


「うん、上手くいったようね。」


「な、なんでなんだな!?幻術魔法じゃあ本物の武器を持てないはずなんだな!」


「意思を感じられるならと思ったけど出来たわね、武器達に私の演技が通用するなら後は簡単よ、ただワルキューレに扱われる武器だと強く思わせる、それだけの事よ。」


 ワルキューレ達では本物の武器は扱えないが、武器達が扱われるのが当然だと思えば、その様に武器の中の意思が応えてくれる。

 実際には持てていないが、持たれている様に動きだす。

 これで、ワルキューレ達が本物の斬撃を繰り出す事が出来る、演技にリアリティーが持たせられる。


「ご主人様は規格外なんだな、幻術魔法をそんな風に扱うなんて出来ないんだな、ご主人様だからこそそんなに恐ろしい魔法になったんだな。」


「当然よ、私には元々の才能があるんだもの、幻術魔法は私に取っては私を輝かせる為の演出なんだから。」


 ただ、そんな私でも先程の日本刀は扱えなかった、まだまだ私自身には成長する先があるのだから、目標が出来たと思い喜ぼうと思う。


「それで、他にもセセリに出来る事はあって?」


「もちろん戦闘だって出来るんだな!ご主人様には負けたけど僕は最強なんだな!」


「パパ上、ママ上にも?」


「そ、それは無理なんだな、でもパパ上、ママ上に僕が人間に負けたなんて知られたら殺されてしまうんだな、ご主人様に助けて貰うしかないんだな。」


「ふー、とんでもない爆弾を持たせてくれたわね、まさかこんな魂胆があったなんて見抜けなかったわ、でもまぁ会う機会なんてよっぽど無いでしょう。」


「そうなんだな、パパ上、ママ上は巣から出て来る事なんてないんだな、会わないのが一番なんだな!」


「まぁとりあえずはそれで行きましょう、それと、あなたは戦闘禁止よ。」


「なんでなんだな?僕は役に立つんだな!」


「周りを見て見なさい!こんなに地形が変わる様な攻撃をされたら目立って仕方ないわよ!いえ、目立つのは良いのよ、目をつけられたくないの!」


「うーん目を付けられても、ご主人様となら負ける気がしないのね。」


「それでもよ!それに圧倒的に勝ってしまってもつまらないのよ、もし、戦闘に参加したいなら魅せれる様になりなさい。」


「難しそうなのね…。」

 この物語は異世界の話しでありパラレルワールドの話しです。

 名称などの実在の地名、企業名、人名、商品名、団体名などとは関係ありません。

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