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史上最弱と言われる幻術魔法でも私が使えば最強の魔法  作者: 森レモン
冒険者編

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第24話 コボルトは賢い奴だった

 毎日21:10より投稿します。


 もし読んで頂き、少しでも面白いと思って頂けたなら評価やブックマークして貰えると嬉しいです。

 よろしくお願いします。

 このままだと大事になってしまうと思い、私は即座に否定をする。


「すいません、ゴブリンを倒す為に、オークとの縄張り付近までは行っています。その際に襲い掛かって来たオークも本当は倒していたのですが、持ち帰る方法が無かったので、今回はその場に放置しました。」


 嘘は言ってない、まさか巣の中まで入って討伐したなんて、言った方が信じてもらえないとは思うので今回は黙っておく。

 巣の中に入った事を説明するにはどうしても、幻術魔法の話しをしなければいけなくなる。

 幻術魔法の才能がある事がばれるのは良いのだが、幻術魔法を私がどのように使用しているかは、自分の口から敢えて知らせる必要は無いだろう。


「そうだったのですね、ジャンヌさんはオークとは良く戦うのですか?」


「いえ、今回が初めてでした。特に苦戦も無かったので、ランクを上げたいと思っているのですが…。」


「もし、オークを倒せる実力があるのなら、是非当ギルドとしてもランクアップをして欲しいです。そうですね…ジャンヌさんは街のクエストも完了しているので、コボルトを倒せる実力を示せればランクアップが可能です。オークを倒せる実力があるなら簡単に倒せると思います。」


「コボルトですか、すいませんがコボルトはどの辺りに生息していますか?」


「コボルトは山岳地帯の南側が縄張りとなっています。複数で出てくる事が多いので、単独での討伐はあまりお勧めしていないのですが、ジャンヌさんはパーティーを組む気は無いのですか?」


「今のところ無いですし、コボルトは討伐経験もあるので大丈夫です。」


 私自身には無いが、ジャンヌはコボルトを討伐した事があるので一応そう答えた。


「分かりました。少々お待ち下さい。」


 そう言って受け付け嬢はまた奥へと入って行ってしまった。

 しばらくして戻ってくると、


「こちらがランクアップクエストとなります。コボルト10体の討伐になります。コボルトは右手の手首から先が討伐部位になります。」


 そう言って受け付け嬢からクエスト受注用紙を手渡された。

 このクエストをクリアしたらDランクに上がる事が出来る。

 受け付け嬢が言った通り、コボルトなら余裕で倒せそうだと思ったので、受ける事にする。


「こちらのクエストの受注をお願いします。」


「分かりました。それでは、こちらのクエストの期限は5日間となっております。期限を過ぎますと、クエスト失敗となりますのでお気をつけ下さい。」


 5日間なら余裕だろう。

 山岳地帯までは片道1時間もあれば着くので、日帰りで帰って来られる。

 そうして私は、受け付け嬢からクエスト用紙とゴブリン討伐の報酬をもらう。

 ゴブリンは1体で銅貨1枚の報酬だった。

 銅貨10枚で銀貨1枚分なので今回の報酬は銀貨5枚と銅貨3枚だった。ゴブリンは53体分倒していたようだ。

 

 ギルドを後にした私はファリンの家に向かう。

 もう今日は日が傾いて来ているので、辺りは薄暗い状態になっている。

 家に向かっている最中に、歩いていたファリンを見つけたので声を掛ける。


「ファリンお疲れ様!」


「あら、ジャンヌも今日は終わり?無事で良かったわ。」


「えぇ、特に問題無く、無事に終われたから安心して。」


「その様子だと無茶な行動もしなかったようね、これで、一安心だわ。」


 そう言って、ファリンと話しをしながら、家に帰宅する。

 今日もバファが、ご飯を作って待っていてくれたので、2人でただいまと言ってバファと3人でご飯を食べる。

 明日からはコボルト討伐のクエストに行ってくるとファリンに伝えると、またもや、ファリンは不安そうにしているが、大丈夫だよと伝えて今回も渋々だが納得してもらった。


 次の日もいつも通り、3人で朝食を取り、各々が職場へと移動をする。

 今日はコボルトの討伐に向かう事を門番に伝えて出発する。

 門番の仕事も警備隊の仕事なので、門番は私が心配なのか、目的と場所と帰宅時間を聞いてくる。

 他の人達には聞かないので、私だけ特別に心配してくれているようだった。

 そんな好意を私は無下にしたくないので、正直に話している。

 もし何かあって帰るのが遅くなったら騒ぎになりそうなので、夢中になって時間を忘れてモンスター狩りをしないための自分へのブレーキとして伝えている部分もある。

 夢中になってしまうと、他のことがおざなりになってしまう性格なので、ちょうど良いのだ。


 片道1時間程で山岳地帯に着くと、昨日ゴブリンが居たエリアにコボルトが居た。

 受け付け嬢に聞いた限りではコボルトが居るエリアはもう少し南東のはずなので、はぐれコボルトなのだろうか?それにしてはコボルトの数も3体なので、はぐれとは違うのかもしれない。

 私はとりあえず気配を消してコボルトを観察する事にした。

 情報収集は基本だ。


 コボルトの見た目は二足歩行で、犬の見た目をしている。

 見た目の色は茶色だが、これも、もしかしたら山岳地帯だからその様な色に進化したのかもしれない。

 コボルトの武器はオークやゴブリンと違い、槍を装備して居る。

 先端は骨や石などを加工して作られているのだろう、尖ったものが付いている。

 そして盾も装備している。

 それ程大きな盾では無く、バックラーなどの小盾の様な盾で、こちらは木を加工して作った物だと思われる。

 加工技術があるので、コボルトは意外と器用なモンスターの様だ。

 犬の顔をしているので噛みつきもするのだろう、歯は尖っていて、あれで噛まれたら痛そうだ。

 この世界にも狂犬病はあるのだろうか?槍で攻撃を受けるよりも、噛みつかれた方が後々大変な事になるかもしれない。

 回復魔法で回復して貰えば良いだろうが、毒や病に侵されたなら追加で金も掛かる。

 そしてコボルトの顔はどちらかと言うとファニーだ。

 愛嬌のある顔で、飼い犬などで言えばラブラドールの様な顔つきをしている。

 それが二足歩行で立っているので、どこか可笑しな生き物となっている。

 そして、コボルトもやはり犬の見た目通りに、鼻が効くようで、鼻をスンスンさせながら辺りを見渡している。

 幻術魔法で匂いを周囲と同化させていなければ見つかっていただろう。

 このコボルト達はどうやら斥候だったらしく、境界線を越えてゴブリン達の縄張りまで来てしまったらしい。

 これはどうやらあれだ、昨日私がゴブリンを倒し過ぎてしまった為に、コボルトとの境界線にゴブリンが見張りを送れなかったんだろう。

 不審に思ったか、チャンスと思ったのかコボルト達は、ゴブリン達の状況を確認しに来たのだろう。

 それならちょうど良いと思い、私は今度はコボルト達を間引いて、バランスを整える事にする。

 クエストを受けたタイミングが良過ぎた事を、運が良いと感じて、まずはこのコボルト達を倒す事に決める。


 気配を消した状態で近づき、コボルトが気づいた時には、頭が胴から離れてしまっている。

 だがそれをするのも2体まで、残りの1体は1対1で戦うと決めていた。

 急に仲間のコボルトがやられて怖気付いた残りのコボルトを見る。

 私はそれを見て、開いた手のひらを上にして手招きをして挑発をする。

 それを見てバカにされたと感じたのか、コボルトはう〜っと唸り出した。

 2体が直接やられたのを見ていないので、仲間が突然死んだ事に驚いていたが、挑発され目が覚めたのだろうか、私を敵だと認識してくれた様だ。

 コボルトは構えた槍を持ってそのまま私目掛けて突き刺してくる。

 私はそれを剣で軽く振り払い、お返しと言わんばかりにコボルトの首目掛けて剣を突き刺した。

 だが、コボルトはそれを盾でいなして、先ほど振り払われた槍で、そのまま私の足元を狙って振り払った。

 だが、私はそれをジャンプして避け、そのまま飛んだ勢いを利用して、体重を掛けた一撃をコボルト目掛けてお見舞いしようとする。

 コボルトはそれを、盾で受け止めようと上に掲げた、私が放った攻撃はその盾に衝突すると、コボルトは衝撃を受け流すことが出来ずに、そのまましゃがみ込んでしまった。

 私はその隙をつき、もう一度、剣を喉目掛けて突き刺してコボルトはそのまま生き絶えた。

 やはり、加工技術がある事からも、ゴブリンやオークに比べたら、戦闘技術は中々高いようだ。

 だがその技術もパワーが無いようで、簡単にやられてしまった。

 オークとも戦闘となればパワー負けしそうだと思った。

 だが、戦闘技術を高める練習には、ちょうど良さそうだった。

 ゴブリンとオークと戦ってもワンパターン過ぎて面白くなかったので、そこそこ戦えるカカシが手に入ったと思い、コボルト相手に練習をしようと思う。

 幻術魔法の練習がしたかったのだが、どうせならある程度、知能が高い個体じゃないと騙しがいがないのだ。

 この物語は異世界の話しでありパラレルワールドの話しです。

 名称などの実在の地名、企業名、人名、商品名、団体名などとは関係ありません。

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