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史上最弱と言われる幻術魔法でも私が使えば最強の魔法  作者: 森レモン
街娘編

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第12話 付き合いが長いからこそ恥ずかしい事もあります

 毎日21:10より投稿します。

 よろしくお願いします。

 写真撮影が終わり、次はサイン会を始める。

 キャベジ隊長がしっかりと、整備してくれているのでみんなが列を作り、順番をしっかりと守ってくれている。

 私の横ではファリンが、みんなが私になにかしないように見張ってくれたりもしている。

 お金の受け取りもファリンがやってくれている。

 何から何までして貰えて、本当に頭が上がらなくなって来たなと思いながらもサイン会は順調に進んでいく。

 サインはみんな着ている服にお願いしてくるが、中には手拭いのような物にお願いして来る人も居る。

 手拭いに書くとみんな腕に巻いてサインが見えるようにしている。

 それを見て羨ましがって居る人も居るが手拭いを持って居ない人達が多いので服に書くことが殆どだ。

 添える言葉などは〇〇はいつも頑張ってるねとか、ジャンヌが見守ってるからねとか、ジャンヌより〇〇に愛を込めてとか、人に寄って様々な言葉を書いている。

 せっかくだから私はみんなにその書いた言葉を口に出して言いながら満面の笑顔で握手をしている。

 一人だけお願いして来た内容が趣味趣向が分かる内容だったが前の世界ではそう言った趣向の人も多かったので私は気にせずに、


「ジャンヌはロガンお兄ちゃんの事が大好きだよ。」


 と言った時にファリンが、ロガンと言う人を糞虫でも見るような顔をしていたのだが、相当嫌いな人だったのだろうか、それとも妹属性だった事が相当な嫌悪感でもあったのかも知れない。

 それ以外は特に問題もなくサイン会は終了した。


「お疲れ様でした。本当にありがとうございました、助かりました。これで母に良い弔い方が出来そうです。」


 ファリンとキャベジ隊長に感謝を伝えた。

 その後に報酬の支払いも行った。

 最初は渋っていたけど、正当な報酬だし二人が居なければ成り立たなかったのだから、貰ってくれないと困ると伝えて、最後にまたお願いしますと言うと、


「正直言うと今回限りにしたいわね、やらないと暴動が起きそうだからやるけど…同僚達の趣味趣向が見えてしまうのは、こうなんだか気持ち悪いなって思ってしまうの、明日からどんな顔で一緒に仕事して良いかわからないもの。」


 そうファリンが言うとキャベジ隊長も苦虫を噛み潰したような顔をしている。


「それは同感だな、あいつらにあんな一面があったとは思わなかった。出来れば知りたく無かったな。」


「本当にすいませんでした。でも二人が居て貰えて本当に助かりました。これからも活動は続けないと不味そうですし、二人には不快な思いもさせてしまうかも知れませんが今後もよろしくお願いします。」


 と言うと二人は仕方ないなと言う顔で渋々承諾したのだった。

 私はこんな良い人に出会えて本当に良かったなと思って、この世界の神様をまだ知らないが心の中でありがとうございます、と伝えるのだった。


◇◆◇◆◇◆◇◆


 ジャンヌには先に家に帰るように伝えてから見送った。今日は仕事も中々進まなかったのだから残業確定である。

 ジャンヌをキャベジ隊長と一緒に見送った後に私は隊長に探るような一言を投げかける。


「キャベジ隊長は良かったのですか?」


「ん?良かったとはどう言う事だ?」


「その…ジャンヌとのツーショットとか、サインとか貰わなくて。」


「あぁ…俺はそのなんだ、気になっている女が居るからな…」


 え?そんな事は初めて聞いた。キャベジ隊長の気になって居る人って誰だろう、浮いた噂の一つも無かったのに…でもキャベジ隊長だって男だし良い歳だ、好きな人の1人も居て可笑しくない。

 ただ、ジャンヌを前にして他に好きな人が居られるのってどんな相手なんだろうか?気になったので聞いてみた。


「それってどんな相手なんですか?私の知ってる人ですか?まさか、警備隊員だったりして?」


 そう言うと、キャベジ隊長はバツが悪そうな顔で答える。


「あぁ警備隊員だよ、お前が一番良く知って居る相手だ。」


 え?私の良く知って居る相手?同僚で一番仲の良いアグラの事?確かに、アグラは男性受けする身体に顔をしている。私に比べたら色気のある身体をしているし男性との噂も絶えない。

 所詮キャベジ隊長もその辺に居る男とがっかりしたのが、顔に出ていたのだろう。


「何か勘違いしてないか?自分のことは自分が一番良く知ってるだろ?」


「え?それってどういう」


「あぁこの話し終わり、終わりだ!早く仕事に取り掛かるぞ!このままじゃあ今日中に終われない。」


 そう言うとキャベジ隊長は足早に自分の持ち場に戻って行った。

 さっきの話しってもしかして…あぁこんな中途半端じゃあ仕事に手が付かないじゃない!キャベジ隊長のバカ!あんな中途半端な言い方せずにハッキリと言ってよね!

 

 長年コンビを組んでいる為か、気恥ずかしさが勝ち二人の関係はまだまだ先に進まないようだった。


◇◆◇◆◇◆◇◆


 ファリンとキャベジ隊長と別れた後は、ファリンの家に向かって真っ直ぐ歩いていた。

 もう夕暮れ時の時間で周囲も暗くなり始めて居た。

 今家にはバファが一人で待っているので、母親の事もあり、女の子一人では危ないのではと思ってからは足早に帰る。

 家に着くとバファがちょうどご飯の支度が終わっている所だった。

 

「ただいま。」


「あっジャンヌお姉ちゃんお帰りなさい、ファリンお姉ちゃんとは一緒じゃなかったんだね。」


 バファには今日も警備隊詰所に行くことを伝えて居たので、二人で帰ってくるもんだと思っていたらしい。


「ちょっと私のせいでファリンの仕事が進まなかったの、そのせいで今日はだいぶ遅くなりそうだからご飯は先に食べてて言ってたわ、迷惑かけてごめんなさい。」


「謝らなくて大丈夫だよ!どうせお姉ちゃんの事だから、普段の仕事も沢山溜めてたりしてるんだもん、たまにはしっかりと働いて貰わなきゃ。」


 バファはそう言ってくれたが、流石に今回は、ジャンヌを手伝ったせいで遅れているので、そこは誤解だよとバファには説明しておく。

 ただ、普段の収入より多いお金を手に入れる事が出来た事も一緒に伝えて置けばバファも少し喜んでくれている様だ。

 思わぬ臨時収入が入ったので、バファにはしばらくはのんびり働いても良さそうだし、少しぐらい仕事を休んでも良いと思ったが、バファからしたらそれで仕事をサボり出したら困ると言っていた。

 ファリンの事を一番良く知っているのは、バファだ。

 その為に、仕事のことに対して私がそれ以上口に出す必要も無いし、バファに任せるのが一番だろうと相槌を打つ。


「じゃあファリンお姉ちゃんが来ないなら先に食べちゃいましょうか、ファリンお姉ちゃんの分はこっちによけとくね。」


 そう言ってしっかりとファリンの食事分は別にして置いた。

 私は今日会った事をバファに話しながら食事をした。

 屋台で食べた肉串が美味しかった事や、他にも屋台があって、いつか行ってみたいこと、他にも詰所での出来後などをバファに聞かせる。

 バファはそれを聞いて私も食べてみたいと言っていたので今度屋台に一緒に行く約束をした。

 バファもいつと自分が作るご飯だけでは、飽きて来てしまうし、色んな料理を食べる事によって、自分のレパートリーも増えるかもしれない。

 前世でも、主婦の一番の悩みは今日のご飯のメニューだったりすると、どこか聞いた事がある。

 屋台飯が解決になるか分からないが知る事は大事だろう。

 他にも、詰所での出来事を話したりもしたのだが、ジャンヌお姉ちゃんでも冗談言ったりするんだね、と笑いながら言っていたので信じてはくれなかった。

 その後もバファと談笑しながらご飯を食べていた。

 こうやって誰かと一緒に食事しながら喋っていると、すでにここが私の帰る場所なんだなぁと実感した。

 この物語は異世界の話しでありパラレルワールドの話しです。

 名称などの実在の地名、企業名、人名、商品名、団体名などとは関係ありません。

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