第17話 家族を守る決意
―― 事件の翌日、学校の朝、教室 ――
事件の翌朝、学校の教室は少しざわついていた。
ゆうたのダンジョン見学の話が、クラスメイトの間で広がっていた。
「佐藤、弟を守ったんだって?」
「スライムが溢れてきて、兄ちゃんが体張って守ったらしいぞ」
「家族思いすぎだろ…かっこいいな」
「探索部、ほんとに強いじゃん」
俺が席に着くと、花が隣から心配そうに声をかけてきた。
「ケンタくん、昨日大丈夫だった? ゆうた君も無事だった?」
俺は頷いた。
「うん。みんながいてくれたおかげだよ」
剛が後ろの席から身を乗り出して言った。
「兄貴、昨日はマジでかっこよかったぜ! 俺も家族守りたいって思ったよ」
凛も静かに俺を見て、小さく微笑んだ。
「…家族を守る健太さん、頼もしいです」
授業中も、先生が少し触れた。
「佐藤くん、昨日は大変だったそうね。怪我はない?」
俺は「大丈夫です」と答えながら、心の中で改めて思っていた。
家族を守るために、もっと強くなりたい。
―― 放課後、廃墟ダンジョン入口近く ――
放課後、4人で廃墟の入口近くの残敵掃討に向かった。
安全エリアの近くにまだ少し残っていたスライムとゴブリンを片付けるためだ。
歩きながら、俺はみんなに本音を話した。
「昨日、ゆうたが危ない目に遭って…本当に怖かった。
俺は凡人だけど、家族を守れるくらい強くなりたい。
みんなと一緒に、もっと頑張りたい」
花が優しく微笑んだ。
「ケンタくん、家族思いでかっこいいよ。私も、みんなを守れるようになりたい」
剛が拳を握って言った。
「兄貴! 俺も家族守るために強くなるぜ! お前がリーダーなら、俺は全力で盾になる!」
凛が静かに、でもはっきりと言った。
「…私も、家族みたいに思えるみんなを守りたい。
一人じゃなかったから、昨日は動けました」
4人で残敵掃討を始めた。
少し強いゴブリンが出てきて、俺たちを囲む。
「来い!」
剛が盾で正面を受け止め、花が流星剣で横から切り込む。
凛が解析の眼で弱点を共有。
「頭部と膝です!」
俺はゆうたを守った記憶を思い出し、努力の結晶を全力で回した。
息が上がる。汗が噴き出す。腕が痛い。
でも、諦めない。
「まだいける……!」
長時間動き続け、みんなを鼓舞しながら指示を出す。
「花、右から! 剛、耐えて! 凛、回復を!」
4人の連携が完璧に決まり、ゴブリンを撃破した。
【経験値獲得】
【レベルが15に上昇しました】
【努力の結晶 Lv3.8に上昇】
掃討が終わった後、4人で少し休憩した。
俺はみんなを見て言った。
「家族も、仲間も、絶対に守る。
これからも、よろしく」
花が柔らかく微笑んだ。
「うん。一緒に強くなろう」
剛が笑って肩を叩いた。
「兄貴、俺も家族みたいに思ってるぜ!」
凛が静かに頷いた。
「…私も、みんなを家族みたいに思えるようになった。
ありがとう」
4人で手を重ね、固く握り合った。
家族を守る決意が、俺たちをさらに強く結びつけた。
―― 夜、自宅リビング ――
家に帰ると、ゆうたが俺に飛びついてきた。
「兄ちゃん、今日もダンジョン行ったの? 強くなった?」
俺はゆうたを抱き上げて笑った。
「ああ、みんなで頑張ってるよ。ゆうたを守れるくらい強くなる」
母の恵子さんが優しく微笑んだ。
「健太、昨日は本当にありがとう。
みんなと一緒に頑張ってるのね」
俺は頷いた。
「うん。みんながいるから、俺も頑張れるんだ」
夜、部屋でステータス画面を開いた。
【努力の結晶 Lv3.8】
俺は小さく拳を握った。
(家族も、パーティーも、絶対に守る)
この決意が、次の戦いへの力になる。




